請求業務のデジタル化に役立つ「請求書電子化サービス」。手間のかかる請求書作成・発行や請求書受領にまつわる作業を一元管理・自動化することができ、業務工数を削減できます。
本記事では、請求書電子化サービスで実現できることや機能一覧、導入するメリット・効果を紹介します。
請求書電子化の導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
請求書電子化 23選|比較・選定ポイントとおすすめ「電子請求書」の特徴
請求書電子化サービスとは
請求書電子化サービスとは、従来、紙で作成・発行していた請求書を電子化(データ化)し、請求関連業務を一元管理・自動化できる仕組みのことです。電子化された請求書は「電子請求書」や「Web請求書」と呼ばれ、メールやWeb上で簡単に取引先とやりとりできるため、請求業務の効率化やコスト削減につながります。
従来、請求書はExcelや専用ソフトで作成したものを印刷し、取引先ごとに郵送する方法が一般的でした。しかし、業務効率化やテレワーク対応が求められる昨今、請求業務のデジタル化を推進する企業が増えています。
なお、請求書電子化サービスは、請求書の作成・発行・受領の機能を統合管理する製品のほか、それぞれの機能に特化したシステム・ソフトがあります。
請求書電子化サービスで実現できること
請求書電子化サービスで提供されている主な機能は以下の3つです。ただし、製品によって搭載機能は異なるため注意してください。
請求書作成・発行の自動化
請求書電子化サービスでは、請求データを取り込み、自動的に電子請求書を作成・発行できます。あらかじめ用意されているテンプレートを編集することで、自社オリジナルの請求書をカスタマイズすることも可能。定期的に請求業務が発生する取引先の場合は、周期を設定することでスケジュール通りに請求書が自動生成されます。
- 請求書の作成・発行
- テンプレートの編集(ロゴの挿入、レイアウト変更など)
- 請求スケジュールの設定
入金状況の見える化・督促
請求書送付後は取引先からの入金状況を随時確認し、未入金の取引先に対しては速やかに催促の連絡をする必要があります。
請求書電子化サービスでは、銀行口座等の入金データを自動取得し、入金消込まで自動的に行う機能を備えたものもあります。期日内に入金が確認できない場合、催促メールを自動配信することも可能です。また、請求・回収状況や各口座の入出金状況はダッシュボードでまとめて確認できます。
- 入金消込
- 未入金督促
- ダッシュボード機能
請求書受領・支払通知書発行の自動化
請求書電子化サービスの中には、取引先から発行される請求データの受領や、支払通知書の作成・発行を自動化できるものもあります。紙で受け取った請求書を電子化して一元管理することも可能です。
- 請求データの自動取込
- 支払通知書の自動発行
- 公共料金明細の自動取込
- 紙の請求書の電子保存
請求書電子化サービスの導入で得られる効果
請求書電子化サービスの導入によって期待できるメリット・効果は以下の4点です。
請求業務の工数削減
紙ベースの請求業務では、請求書の印刷・捺印・宛名印刷・封入作業・郵送手配など多くの工数・マンパワーを要します。請求書電子化サービスであれば、システム上で請求書の作成・発行を完結できるうえ、手間のかかる消込・督促業務の自動化も可能になります。請求業務の工数を大幅に削減し、担当者の負担を軽減できます。
コスト削減/ペーパーレス化の推進
紙ベースの請求業務は手作業が多いため、人件費がかかります。また、以下のコストも上乗せされます。
- 印刷代
- 用紙・封筒・インクの費用
- 郵送費
- 受領した請求書の保管費用
請求書電子化サービスを導入すれば、これらのコストを削減できると共にペーパーレス化も推進できます。
ヒューマンエラーの防止/改ざんリスクの低減
請求業務を手作業で行う場合、封入ミス・誤配送などのミスや不正が起こる可能性があります。請求書電子化サービスでは請求業務の多くを自動化できるため、未達・紛失や改ざんなどのリスクを防止できます。
テレワークへのスムーズな対応
請求書電子化サービスはパソコンとインターネット環境があればどこでも利用できるため、テレワークや在宅勤務など多様な働き方にも対応しやすいというメリットがあります。
請求書電子化サービスの機能一覧
請求書電子化サービスの主な機能を以下にまとめました。
請求側の機能 |
内容 |
---|---|
請求書の作成・発行 |
請求データを取り込み、請求書を自動的に作成・発行する |
テンプレートの編集 |
ロゴ・印影の挿入やレイアウト編集などテンプレートをカスタマイズする |
請求スケジュールの設定 |
請求書を発行する周期・スケジュールを設定する |
入金消込 |
自社の銀行口座などから入金データを取り込み、自動で入金消込を行う |
未入金督促 |
未入金の取引先に督促メールを自動配信する |
ダッシュボード機能 |
請求・回収状況や口座残高・入出金推移などのデータをまとめて管理・グラフ化する |
外部システム連携 |
SFA、CRMといった顧客管理システムや会計ソフトなどの外部システムと連携する |
支払側の機能 |
内容 |
---|---|
請求データの自動取込 |
受け取った請求データを自動的に会計システムに取り込む |
支払通知書の自動発行 |
会計データを元に支払通知書を自動作成・発行する |
公共料金明細の自動取込 |
電話代や公共料金などのWeb請求明細データを自動的に取り込む |
紙の請求書の電子保存 |
紙で受け取った請求書を電子化し、電子請求書として保存・管理する |
ただし、どの機能が搭載されているかは製品によって異なります。選択の際は注意しましょう。
煩雑な請求業務をデジタル化・自動化しよう
請求業務を効率化するには、定型的な作業をデジタル化・自動化することが有効です。請求書電子化サービスを導入すれば、請求書の作成・発行や入金管理などを自動化でき、工数削減やコスト削減などの効果が得られるほか、テレワークにも対応しやすくなります。
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