社員のコミュニケーションと情報共有に役立つ「社内SNS(社内コミュニケーションツール)」。働き方の多様化に取り組む企業にとって、組織の活性化に欠かせないツールとなりつつあります。ただし、社内SNSは数多く提供されており、それぞれに機能や特徴が異なるため入念なサービス比較を行う必要があります。ここでは、社内SNSの比較選定ポイントと導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的な社内SNS(社内コミュニケーションツール)をご紹介します。実際に利用する企業の活用事例も交えながら、サービスの強みや特徴の解説を行います。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
社内SNSの比較方法・選び方
社内SNSを比較選定する際のポイント
社内SNSを比較する際は、以下の4つのポイントをチェックしましょう。
- 導入目的に合っているか
- 基本機能を比較する
- 付加機能を比較する
- 利用コストを比較する
■導入目的に合っているか
社内SNSの選定に入る前に行いたいのがサービス導入目的の明確化です。社内SNSをどういった社員やチームに、どのように使わせたいのか。どのような効果を期待するのか。この点を明確にすることで、自社に適するサービスを見つけやすくなります。
たとえば、テレワーク中の社員を社内SNSの利用対象とするなら、社内コミュニケーションツールとしての機能性がサービス選定の重要ポイントとなるでしょう。また、部署やプロジェクトチームの情報共有に社内SNSを利用するなら、タイムライン機能や業務管理に関する機能が重視されるかもしれません。
以上のように、想定している使い方によって社内SNSで重視したい機能や比較選定ポイントは変わります。
■基本機能を比較する
社内SNSの基本機能には、タイムライン機能(掲示板機能・ニュースフィード機能)とメッセージ機能(チャット機能)があります。どちらも情報共有とコミュニケーションに役立つ重要機能であるため、サービス選定の初期段階で入念に比較しておく必要があります。
それぞれの機能のチェックポイントを以下に挙げます。
<タイムライン機能のチェックポイント>
- 情報共有するグループを細かく設定できるか
- メンション機能や記事検索機能など便利な機能が備わっているか
- 不適切な投稿をチェックできるか
情報を管理するうえでは、不適切な投稿に対して削除や非公開設定などの処理ができると便利です。
<メッセージ機能のチェックポイント>
- 既読や未読を確認できるか
- 画像や添付ファイルを送信できるか
- トークの検索やグループごとの通知のオン・オフは可能か
以上の点をチェックして、効率的にコミュニケーションが取れる社内SNSを選定しましょう。
■付加機能を比較する
社内SNSには独自の付加機能を備えているものが多く、自社のニーズに合わせて選ぶことにより、業務効率の向上が期待できます。社内SNSの付加機能には、以下のようなものがあげられます。
- ビデオ通話機能(ビデオ会議機能)
- タスク管理・スケジュール管理機能
- クラウドストレージ機能
テレワークを推進している企業には、社員同士が顔を見ながら会話でき、少人数での会議も可能なビデオ通話機能が役立ちます。また、チームでの業務を効率化させたい場合は、タスクやスケジュールの管理機能、クラウドストレージ機能を備える社内SNSが適します。
なお、社内SNSには上記の機能をすべて備えるものもありますが、多機能なサービスを選ぶことが最適解とは限りません。自社で利用中のツールとの併用も視野に入れて、特に重視する機能に優れるサービスを選ぶことが肝要です。
■利用コストを比較する
社内SNSの多くは月額制の料金プランを複数用意しており、各プランは次のような要素(スペック)で区別されています。
- 利用できる機能
- 月間のファイルアップロード容量
- アップロードできるファイルのサイズ
- ストレージ容量
プランを分ける要素はサービスごとに異なるうえ、Webサイトの情報だけではわからないスペックもあります。不明点があればベンダーに問い合わせ、入念に情報収集した上でコスト比較を行いましょう。なお、社内SNSのベーシックなプランの料金相場はユーザー1人あたり500円前後、上位プランの料金相場は1人あたり800〜1,200円前後です。
課題・ニーズ別に見た社内SNSの向き・不向きの傾向
社内SNSの選定は自社の課題を踏まえて進めることが肝要です。次の表を参考にして、自社に適する社内SNSのタイプを検討してください。
課題 |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
試しに利用してみたい / スモールスタートしたい |
・無料プランから始められるサービスであればスタートしやすい ・初期費用無料のサービスはスタートのハードルが低い ・大人数での利用を前提としているサービス・プランは不向き ・導入準備期間中に料金が発生しないか要確認 |
社員のITスキルにバラつきがある / ITリテラシーが低い社員が多い |
・機能がシンプルで操作しやすいサービスが適している ・試用期間や無料版を用意しているサービスであれば導入前に操作性と使用感をチェックできる・多機能なサービスは自社の社員が使いこなせるか確認する必要がある |
社内SNSの利用管理を徹底したい |
・各社員の投稿数やコメント数などをチェックできるサービスが適している(積極的に社内SNSを使っているかチェックできるなど) |
社内SNSが社員の負担にならないか不安
|
・利用時間を制限できるサービスや各社員のアクセス時間をチェックできるサービスであれば、オーバーワークの予防に役立つ |
導入時に注意すべき点
社内SNSは、社員に定着しなければ価値を発揮できません。よくある失敗例には、社員がタイムラインに何を書くのかわからない、評価に響きそうだからと投稿をためらうなど、社員の利用が進まないケースです。
社内SNSの利用を浸透させるには、多くの社員が積極的に投稿したくなるような環境づくりが必要です。具体的には、一部の社員に協力してもらい、定期的にタイムラインにラフな投稿を行ってもらうなどの方法があります。投稿の内容は業務に役立つ豆知識や、自社周辺のグルメ情報などの気軽なものでもかまいません。まずは社内SNSが日常的に活用されるよう、事前に導入計画を立てて進めていくことが重要です。
社内SNS導入を成功させよう
社内SNSの導入を検討する際は、導入目的を明確にした上でサービス選定に入りましょう。基本機能と付加機能およびコストを比較することにより、自社に適する社内SNSが見つかります。サービス導入フェーズでは、社内SNSの利用が浸透するように入念な計画を立てましょう。以上を踏まえて、具体的なサービス選定へ進んでください。
社内SNS 18選「特徴」と「活用事例」
1.Talknote
(参照元:https://talknote.com/)
サービス名 |
Talknote |
キャッチフレーズ |
社内のあらゆる情報を資産化 |
サービス概要 |
業務におけるコミュニケーションを最適化し、カルチャーマネジメントをおこなうことが可能です。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 1000 社 (2021年02月21日時点) |
機能一覧 |
・グループ |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
2.Workplace
(参照元:https://www.workplace.com/)
サービス名 |
Workplace |
キャッチフレーズ |
社員のつながりを緊密なものに |
サービス概要 |
Workplaceは、リモート勤務をしている人も含め、社内のすべての人をつなぐコミュニケーションツールです。グループ、チャット、ルーム、ライブ動画配信などの使い慣れた機能で、コミュニケーションや共同作業を活発にしましょう。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・グループ |
価格 |
・アドバンス 4アメリカドル / ユーザー(月) |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
3.Goodjob!
(参照元:https://goodjob.today/)
サービス名 |
Goodjob! |
キャッチフレーズ |
あなたの"Goodjob!"がチームを創る |
サービス概要 |
Goodjob!(グッジョブ)は、 従業員エンゲージメントを高める社内コミュニケーションツールです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
価格 |
・スタンダードプラン(初期費用) 0円 / 初期費用 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
4.Beat Shuffle
(参照元:https://www.beat.co.jp/)
サービス名 |
Beat Shuffle |
キャッチフレーズ |
社内SNS大手導入実績No.1 |
サービス概要 |
社内SNS+ビジネスチャットでコミュニケーションを円滑に。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・コミュニケーション/いいね |
価格 |
・クラウド・ビジネス 540円 / 月 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
5.社内報アプリ
(参照元:https://shanaiho-app.jp/)
サービス名 |
社内報アプリ |
キャッチフレーズ |
在宅も、出勤も。「伝えたい」が届く |
サービス概要 |
社内報専門会社の ノウハウ満載! |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・ユーザー管理 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
6.Yammer
(参照元:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/yammer/yammer-overview)
サービス名 |
Yammer |
キャッチフレーズ |
組織全体でつながり、連携します。 |
サービス概要 |
ライブやオンデマンドのイベントを Yammer と Microsoft 365 で開催する |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
価格 |
・Office 365 E1 870円 / ユーザー/月相当 (年間契約) |
運営企業 |
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サービス詳細 |
7.NotePM
(参照元:https://notepm.jp/)
サービス名 |
NotePM |
キャッチフレーズ |
マニュアルや議事録、ナレッジ情報をクラウド管理 |
サービス概要 |
ウィキペディアのように、社員がさまざまな情報を書き込み蓄積し、編集・検索・閲覧することで、社内の知りたいことが簡単に確認できるツールです。「ほしい情報を探すのが大変」「ナレッジ共有が上手くいっていない」とお悩みの方は、ぜひNotePMを体験してください! |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・Webでかんたん文書作成 |
価格 |
・STARTER 1,000円 / 月 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
8.Confluence
(参照元:https://www.atlassian.com/ja/software/confluence)
サービス名 |
Confluence |
キャッチフレーズ |
共同で より多くの成果を収める |
サービス概要 |
Confluence は、知識を集め、共同作業するためのチームのワークスペースです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 60000 社 (2021年02月26日時点) |
機能一覧 |
・高度な検索とページ ツリー |
価格 |
・Free 0円 / 1ユーザー当たり/月 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
9.Qast
(参照元:https://qast.jp/)
サービス名 |
Qast |
キャッチフレーズ |
ナレッジの共有を、もっと簡単に |
サービス概要 |
【特徴】 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 2500 社 (2021年02月26日時点) |
機能一覧 |
・匿名で質問 |
価格 |
・フリープラン 0円 / ユーザー |
運営企業 |
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サービス詳細 |
10.NIコラボ スマート
(参照元:http://www.nicollabo.jp/)
サービス名 |
NIコラボ スマート |
キャッチフレーズ |
可視化経営をサポートするグループウェア |
サービス概要 |
グループウェア「NIコラボスマート」とは、メール、スケジュール、回覧板、掲示板といった基本機能はもちろん、社内外のWEBコンテンツを自由に表示できるポータルパーツ機能や、他社製品ではオプション扱いのワークフロー機能など全て標準装備したポータル型グループウェアです。グループウェア「NIコラボスマート」は、社内の動きや社員の活動を可視化して経営効率を高めます。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・UP! |
価格 |
・ライセンス購入価格 58,000円 / なし |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
11.DocBase
(参照元:https://docbase.io/)
サービス名 |
DocBase |
キャッチフレーズ |
情報共有が、 組織の成長を 加速する。 |
サービス概要 |
ビジネスをリモートで機能させるには情報共有が大切です。DocBaseは時間と場所を選ばず情報共有を進めるサービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 7000 社 (2021年02月26日時点) |
機能一覧 |
・Markdown対応 |
価格 |
・スターター 900円 / 3人 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
12.Qiita:Team
(参照元:https://teams.qiita.com/)
サービス名 |
Qiita:Team |
キャッチフレーズ |
何でも書きたくなる気持ちよさ |
サービス概要 |
Qiita Teamは簡単にかけて、簡単に共有できる、社内向け情報共有サービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・プレーンテキストで書くだけ |
価格 |
・Personal 500円 / 1人 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
13.Happeo
(参照元:https://www.happeo.com/ja/)
サービス名 |
Happeo |
キャッチフレーズ |
統合型 デジタルワークプレイス |
サービス概要 |
社内情報共有、社員の貢献意欲向上、そしてあなたのグローバルな職場を繋げる企業向けポータル・コミュニケーション、コラボレーションツールです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・企業向けソーシャルイントラネット |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |
14.esa
(参照元:https://esa.io/)
サービス名 |
esa |
キャッチフレーズ |
情報を、育てたい。 |
サービス概要 |
esaは「情報を育てる」という視点で作られた、自律的なチームのための情報共有サービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 3000 社 (2021年03月03日時点) |
機能一覧 |
・楽しくチームで情報を育てるための、さまざまな仕組み。 |
価格 |
・フリートライアル 0円 / 2ヶ月 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
15.Workstyle OS
(参照元:https://www.workstyleos.com/)
サービス名 |
Workstyle OS |
キャッチフレーズ |
いつでもどこでも、安心・安全・快適 |
サービス概要 |
【特徴】 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・ワーカーの設定 |
価格 |
・Basic 0円 / 無料 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
16.日経スマートクリップ
(参照元:https://telecom.nikkei.co.jp/guide/relevance/smart)
サービス名 |
日経スマートクリップ |
キャッチフレーズ |
紙の切り抜き不要 著作権クリアのクリッピング |
サービス概要 |
日経スマートクリップは紙面の記事を自動でクリッピングし配信する、社内情報共有サービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 450 社 (2021年03月25日時点) |
機能一覧 |
・利用者向け機能 |
価格 |
・日経スマートクリップoffice 83,000円 / から・月額 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
17.Neuron ES
(参照元:https://www.brains-tech.co.jp/neuron/)
サービス名 |
Neuron ES |
キャッチフレーズ |
働く場所を問わずに生産性を劇的に向上! |
サービス概要 |
Neuron ESは「お客様の声」から生まれたエンタープライズサーチエンジンです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・検索支援機能 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
18.AI-Q
(参照元:https://www.k-idea.jp/product/ai/ai-q.html)
サービス名 |
AI-Q |
キャッチフレーズ |
業種を問わず気軽に導入できる |
サービス概要 |
≪様々なお問合せに対し、いつでもAIが回答するお問合せシステムです。≫ |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 80 社 (2021年04月12日時点) |
機能一覧 |
・≪オプション≫エスカレーション機能 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |