カスタマーサポートの質向上や業務効率化を実現するカスタマーサポートツール(チケットシステム‎)。顧客対応の重要性が高まる昨今、多様な機能を備えたツールが提供されています。一方、導入を検討している企業からは「適切なものを選びにくい」という声も聞かれます。ここでは、自社に合ったカスタマーサポートツールの比較選定方法を紹介します。

また、導入実績の多い代表的なカスタマーサポートツール(チケットシステム‎)をご紹介します。実際に利用する企業の活用事例も交えながら、サービスの強みや特徴の解説を行います。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。

カスタマーサポートツールの比較方法・選び方

カスタマーサポートツールを比較選定する際のポイント

カスタマーサポートツールを比較選定する際のポイント


多種多様なカスタマーサポートツールの中から自社に適したものを選ぶには、基本的な選定ポイントに沿って絞り込むのが効率的です。以下に挙げる見極めポイントを確認しておきましょう。

 

  • 目的に合った機能を備えているか
  • マルチチャネルに対応しているか
  • 丁寧なサポートを受けられるか
  • 料金体系は自社に合っているか

 

各項目を詳しく見ていきます。

 

■目的に合った機能を備えているか

カスタマーサポートツールにはさまざまなタイプがあり、搭載されている機能もツールによって異なります。選定の際は、自社の導入目的に合った機能が備わっているかを確認しましょう。

 

カスタマーサポートツールの主な機能は、以下のように整理できます。

 

導入目的

機能

問い合わせの一元管理

●複数チャネルからの問い合わせを一元管理

●担当者の振り分け

●ステータス管理(対応・未対応、優先度など)

接客の自動化

●チャット機能/チャットボット

●トリガー機能(内容によって自動回答・担当者の割り当てが可能)

●問い合わせフォーム作成

●FAQ作成

●ファイル送信(顧客とファイルのやり取りが可能)

社内の情報共有の効率化

●社内メッセージ機能

●顧客からの評価・アンケート収集機能

●集計・分析レポート

顧客管理の効率化

●CRM(顧客関係管理)など、外部システムとの連携による顧客管理

 

例えば、「接客の自動化」に必要な機能と「社内の情報共有の効率化」に必要な機能は異なります。効率化したいポイントを明確にしたうえで、必要な機能を搭載しているツールを絞り込むとよいでしょう。 

 

■マルチチャネルに対応しているか

従来、顧客からの問い合わせ受付方法は、電話やメールが主流でした。しかし現在は、顧客との接点強化を目的に、Webサイトの問い合わせフォームやチャット、SNSなどさまざまなチャネルからの受付対応をしているケースも多いでしょう。

その場合、カスタマーサポートツールが自社の問い合わせチャネルに対応しているかどうかを確認する必要があります。マルチチャネル対応のツールであれば、複数のチャネルを介してやり取りした履歴をシンプルに一括管理できます。

 

■丁寧なサポートを受けられるか

ツール提供元のサポート体制も重要な選定ポイントです。多機能なツールはシームレスな管理を実現できる一方で、操作方法がわからず導入段階でつまずいてしまうケースがあります。社内のITリテラシーに不安がある場合は、導入・運用について適切なアドバイスが受けられるツールを選択するとよいでしょう。

 

また、カスタマーサポートツールには外国製のものもあるため、日本語でサポートを受けられるかチェックしておきましょう。

 

■料金体系は自社に合っているか

ほとんどのカスタマーサポートツールは月額制ですが、料金体系はツールによって異なります。ツールの利用人数やID数、または使用できる機能の範囲でプランが分かれていることが多いので、自社の用途にマッチしたプランを選びましょう。

 

ツールによっては、初期費用がかかるものや、特定の機能もセットで購入しなければならないものもあるので、トータルコストをよく確認することをおすすめします。 

課題別に見たカスタマーサポートツールの向き・不向きの傾向

課題別に見たカスタマーサポートツールの向き・不向きの傾向

 

どのようなカスタマーサポートツールを選ぶべきかは、自社が抱える課題によっても変わってきます。以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめたので、参考にしてください。 

 

課題・ニーズ

向き・不向きの傾向

問い合わせのチャネルが複数あり、管理が難しい

電話・メール・SNSなどマルチチャネルの問い合わせを一つの画面で一括管理できるツールが適している

対応もれや二重対応がある

担当者の割り当て機能や未対応アラート機能があるツールが良い

問い合わせから対応までのタイムラグを減らしたい

設定した条件に応じて適切な対応・アクションを自動選択するトリガー機能が付帯したツールが向いている

定型的な問合せが多く、業務を圧迫している

定型的な問い合わせに自動的に回答するチャットボットやFAQ機能が備わっているツールがおすすめ

対応の進捗状況を管理しきれていない

対応状況が一目でわかるステータス管理機能があるツールが便利

問い合わせをさまざまな条件で分類・整理したい

1案件に複数のラベルを付けることができるツールがおすすめ

サポート業務のPDCAを改善したい

集計・分析機能があり、カスタマーサポートの対応実績や課題を見える化できるツールが適している

顧客の行動を詳しく分析したい/マーケティングを強化したい

ユーザー分析ツールやCRMツールなど外部システムと連携できるツールが向いている

ITツールに不慣れな社員が多い

ITリテラシーが低くても導入・運用できるシンプルな仕様のツールがおすすめ

予算が少ない

最低限の機能を備えたリーズナブルなツールが向いている

 

カスタマーサポートツールの導入時に注意すべき点

カスタマーサポートツールの導入時に注意すべき点
 

カスタマーサポートツールを導入する際は、以下の2点に注意しましょう。

 

■自動化の機能に頼りすぎない

カスタマーサポートツールは、問い合わせの分類や担当者の割り当て、顧客対応の一部などを自動化できるため、業務効率化に役立ちます。しかし、自動化の機能に頼りすぎると、マンパワーをかけるべき問い合わせを見落としたり、対応が不十分になったりする懸念もあります。サポート業務の自動化が顧客の不利益につながらないよう、適切に運用しましょう。 

 

■PDCAサイクルを意識する

カスタマーサポートツールを導入する際は、オペレーターの負荷軽減の観点だけでなく、PDCAサイクルを意識することも大切です。集計・分析機能を活用すれば、サポート業務の問題点を可視化し、ブラッシュアップにつなげることができます。「対応したら終わり」ではなく、チーム全体のサポート状況を分析して次に活かすPDCAサイクルを構築するのが望ましい形といえるでしょう。 

最適なカスタマーサポートツールを導入しよう

カスタマーサポートツールを選定するポイントは、自社のサポート業務における課題・導入目的に合った機能を見極めることです。ここで紹介した選定ポイントを参考にしながら、必要な機能を過不足なく備え、問い合わせを効果的に一元管理できるツールを見つけてください。

カスタマーサポートツール 6選「特徴」と「活用事例」

1.Zendesk導入支援・インプリメント

(参照元:https://eclect.co.jp/service/zendesk/)

サービス名

Zendesk導入支援・インプリメント

キャッチフレーズ

導入/伴走支援〜運用改善/システム開発などトータル

サービス概要

お客さまの業務課題やシステム要件をうかがい、Zendeskの設計・構築をサポートします。導入時のご支援はもちろん、導入後の運用支援やその後のさらなる活用提案まで、トータルでご支援いたします。

「業務フローに沿った運用設計や初期設定作業をプロに任せたい」、「既にZendeskを利用しているが、運用改善のコンサルティングをしてほしい」など、お客さまのご状況とご要望にあわせてご支援いたします。

向いてる形態

BtoB/BtoC

運営企業

株式会社エクレクト

サービス詳細

Zendesk導入支援・インプリメントの詳細を見る

サービス資料

 

導入した企業の声

野原産業ホールディングス 篠原様:

導入目的は、顧客との電話でのやりとりにおいて「言った・言わない」の問題を解消するため。Zendeskを活用することで、Webサイトのユーザビリティが向上し、社内の教育ツールとしても使っています。

 

2.Zendeskソリューション提案・販売代理

(参照元:https://eclect.co.jp/service/#service_ttl03)

サービス名

Zendeskソリューション提案・販売代理

キャッチフレーズ

顧客とのコミュニケーションのマルチチャネル化を実現

サービス概要

Zendeskは、全世界15万を超える企業に選ばれているカスタマーサービスとカスタマーエンゲージメントのためのクラウド型ソフトウェアです。
Zendeskのパートナープログラムにおいて最上位のマスターパートナーに認定されているエクレクトは、Zendeskをプラットフォームとした、様々な業務課題にあわせたソリューションをご提案いたします。各種CRMシステムや基幹システムとの連携をはじめ、導入企業様の業態を選ばず、あらゆるビジネスニーズに対応した柔軟な運用・設定が可能です。
また、Zendesk社から直接購入の場合は米ドル・クレジット決済のみになりますが、弊社では日本円での販売代理を承ります。

向いてる形態

BtoB/BtoC

運営企業

株式会社エクレクト

サービス詳細

Zendeskソリューション提案・販売代理の詳細を見る

 

導入した企業の声

フランツ株式会社 EC事業部 責任者 中林慎太郎様:

導入目的は、お客様とのコミュニケーションの全てを一元的に管理していくため。コミュニケーションっていう切り口で包括したサービスを提供しているところが導入の決め手となりました。

 

3.Zendeskアプリケーション開発

(参照元:https://eclect.co.jp/service/662/)

サービス名

Zendeskアプリケーション開発

キャッチフレーズ

システム連携やお客様環境にあわせたカスタムアプリ開

サービス概要

Zendeskをプラットフォームとして活用した、お客さま専用のアプリケーションを開発いたします。拡張性と柔軟性が高いZendeskだからこそ、お客さまの環境にあわせたカスタマイズや自社でご利用中の他システムとのデータ連携が可能です。

ご要望をヒアリングさせていただき、お客さまの業務を理解した上で、アプリケーション開発を進めます。たとえ課題や問題点が漠然としている場合でも、お気軽にご相談ください。
弊社から解決策をご提案いたします。

向いてる形態

BtoB/BtoC

運営企業

株式会社エクレクト

サービス詳細

Zendeskアプリケーション開発の詳細を見る

サービス資料

 

導入した企業の声

株式会社アドバンスクリエイト OMO営業本部インシュアテック推進室 室長代行 秋山俊様 ECプロダクト本部DCコンタクトセンターDC5課 課長 中村南様:

導入目的は、マルチチャネルでの顧客コミュニケーションの一元管理を実現するため。Zendeskを活用することで、アウトバウンドでのアプローチから実店舗での保険相談に至るまで、チャネルや担当者に関係なくコミュニケーションを一貫させ、シームレスな顧客体験を実現しています。

4.Zoho Desk

(参照元:https://www.zoho.com/jp/desk/)

[service_id:1930]

 

導入した企業の声

株式会社グレッジ カスタマーサポート部門 主任 篠原 大洋様 カスタマーサポート部門 課長 友保 彩里様:

導入目的は、顧客管理に複数のツールや用いていたが、管理が複雑化しデータの抽出や顧客管理が煩雑になっていたため。Zoho Deskを活用することで、個人で受けた問い合わせも全体で共有できるようになり、進捗状況をすぐに確認できるようになりました。

 

5.LMIS(エルミス)

(参照元:https://www.lmis.jp/)

サービス名

LMIS(エルミス)

キャッチフレーズ

ヘルプデスクの課題解決

サービス概要

ヘルプデスク機能を中心としたサービスマネジメントプラットフォーム。顧客に提供するサービスを適切にマネジメントし、サービスによる課題解決と継続的なカイゼンを実現。

【LIMISがもたらす3つの価値】
「属人化の解消」サービスマネジメントの業務・作業・資産の情報を一元化し、可視化の実現が可能。
「対応品質の標準化」ヘルプデスク業務の標準化が可能。
「業務・作業の自動化」単純な工数削減だけでなく、ヒューマンエラーの削減や監査の正確性の向上など、様々な効果をもたらします。

{参照元:NOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社ホームページ}

向いてる形態

BtoB/BtoC

導入社数

約 150 社

(2021年03月08日時点)

機能一覧

・ITIL®プロセスを網羅
・業務の可視化
・サービスの標準化
・作業の自動化

価格

・LMIS 25ユーザ  100,000円 / 月額・初期費用 300,000
・LMIS ユーザ追加  4,000円 / 月額

運営企業

株式会社ユニリタ

サービス詳細

LMIS(エルミス)の詳細を見る

 

6.HiCustomer

(参照元:https://hicustomer.jp/)

サービス名

HiCustomer

キャッチフレーズ

カスタマーサクセスを事業成長のエンジンに

サービス概要

≪SaaS向けカスタマーサクセス管理ツール≫
BIツール・CRM・チャットツールに点在している、利用状況、コミュニケーション履歴、売上、契約情報など顧客に関する情報を、HiCustomerで集約・可視化。情報集計・状況把握の工数を削減し、顧客へのアクションへ注力する環境を実現します。
顧客データから、退会やアップセル兆候を検知する、独自アラートの作成が可能です。
【特徴】
・データ集計・状況把握を効率化
・打ち手の結果を分析
・PDCAサイクルを仕組み化し、精度の高い打ち手が可能
(参照元:HiCustomer株式会社HP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

機能一覧

・ヘルススコア管理
・ライフサイクル管理
・カスタムアラート
・コミュニケーション管理
・サクセスレポート
・SFA/CRM連携

価格

・価格はお問合せください

運営企業

HiCustomer株式会社

サービス詳細

HiCustomerの詳細を見る