従業員や組織が抱える課題を可視化して改善につなげることができる「組織診断(従業員満足度調査)ツール」。近年は多様なタイプが提供されており、選び方がわからないという声も聞かれます。本記事では、組織診断ツールを比較選定する際のポイントと導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的な組織診断(従業員満足度調査)ツールをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
組織診断(従業員満足度調査)ツールの比較方法・選び方
組織診断(従業員満足度調査)ツールを比較選定する際のポイント
組織診断ツールを選定する際の主な比較ポイントは、以下の4つです。
- 導入目的との適合性
- サーベイ(調査)機能
- 費用
- サポート体制
各項目について詳しく見ていきます。
■導入目的との適合性
組織診断ツールには多様なタイプがあり、それぞれ特徴や強みが異なります。まずは以下のような導入目的を明確にし、目的に合ったタイプのツールを絞り込みましょう。
- 従業員アンケートを定期的に行いながら組織課題を解決したい
- 戦略的な人事施策(人材育成や人材配置など)に活用したい
- 離職を防いで従業員の定着率を高めたい
- 従業員のメンタルヘルスに関する課題を解決したい
ツールの特徴や強みは、ホームページで判断することができます。例えば、サービス内容が記載されたページのほか、実際にツールを導入した企業の活用事例などが参考になります。
■サーベイ(調査)機能
一般的な組織診断ツールにはサーベイ(調査)機能が備わっていますが、どのような調査を実施できるかはツールごとに異なります。
実施できる調査の例を以下に挙げます。
- 従業員満足度(ES)調査
- エンゲージメント調査
- ストレスチェック
- 360度評価
複数の調査に対応しているツールもあれば、特定の調査に特化しているツールもあるため、自社に必要なデータを収集できるかどうかをチェックする必要があります。
また、「設問を作成・カスタマイズする機能」「配信スケジュールを設定する機能」「未回答者へのリマインド機能」など、調査をスムーズに運用できる機能が備わっているか、といった点も確認して選定しましょう。
■料金体系
組織診断ツールの料金体系は、「50人まで月額4万円」「1人あたり月額300円」など、対象人数に応じて月額料金が変動する従量課金制を採用しているものが多いです。自社の従業員規模ではどれくらいの月額料金がかかるかを試算し、予算にマッチしているものを選びましょう。
また、月額料金のほかに初期費用やオプション料金が必要なタイプ、複数の料金プランが用意されているタイプもあります。欲しい機能が基本機能かオプション機能かによってもコストは変わってくるため、料金体系をしっかりと確認して慎重に検討してください。
料金体系が公開されていない場合は、ベンダーに自社の導入規模や必要な機能などを伝えて見積もりを依頼しましょう。
■サポート体制
組織診断ツールを円滑かつ効果的に運用するためには、ベンダーによる適切なサポートが欠かせません。問い合わせ方法がメールしかない場合、施策全体のスケジュールやトラブル発生時の対処が遅れてしまうことがあるため注意が必要です。
組織診断ツールのサポートの例を以下に挙げます。
- 専任担当による個別サポート
- ツールの導入支援(オンボーディング)
- 活用提案や質疑応答のミーティング実施
- 分析・レポート作成の支援
- ヘルプサイト
- 操作手順のレクチャー動画
自社に必要なサポートを検討した上で、適切なツールを選びましょう。
課題別に見た組織診断(従業員満足度調査)ツールの向き・不向きの傾向
どのような組織診断ツールを選ぶべきかは、自社の課題によっても変わってきます。
以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめました。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
従業員の状況をこまめに測定して個人の課題を可視化したい |
週1回や月1回の短いスパンで従業員に簡易アンケートを行う「パルスサーベイ」に対応したツールが適している |
個々の従業員のコンディションの変化をいち早く察知したい |
アラート機能が備わっているツールであれば、従業員のコンディションに変化があった場合に上長や人事に自動通知される |
調査結果からどのように組織を改善していけばいいかわからない |
調査結果をもとに具体的な人事施策や改善ポイントを提案をしてもらえるツールや、コンサルタントが分析・施策立案を支援してくれるツールが向いている |
外国人従業員にも組織診断に参加してもらいたい |
英語や中国語など多言語に対応しているツールを選定する |
組織診断ツールに興味はあるが、自社で使いこなせるか判断しかねている |
無料トライアルが利用できるツールであれば、契約前に無料で機能や操作性を試すことができる |
組織診断(従業員満足度調査)ツールの導入時に注意すべき点
組織診断ツールを導入する際は、以下の2点に留意しましょう。
■組織診断の目的を社内に周知する
組織診断を成功させるには、従業員の理解と協力が不可欠です。何の説明もなくアンケートを配布した場合、回答率や回答の信頼性が低下することがあるため注意が必要です。組織診断ツールを導入する際は、まず「組織診断を何のために実施し、その結果を何に活用するのか」を明確にして社内に周知しましょう。また、組織診断に対する従業員の意識を高める上で、調査結果を速やかにフィードバックすることも重要です。
■従業員の負担軽減に配慮する
組織診断ツールで従業員満足度調査などを実施する際は、従業員に負担をかけないように配慮しましょう。例えば、「設問数が多すぎる」「記述式の設問が多い」「アンケートの回答期間が短すぎる」といった調査は、業務で忙しい従業員に負荷やストレスを与えてしまいます。
設問数は数分~10分以内で回答完了できる程度に抑え、記述式の設問は2~3問にとどめましょう。回答期間は少なくとも2~3週間程度の猶予を設けることをおすすめします。
最適な組織診断(従業員満足度調査)ツールを見極めよう
多様な組織診断ツールの中から自社に合ったタイプを選定するには、まず導入目的に合った特徴やサーベイ機能を比較することが先決です。その上で、料金体系やサポート体制を確認して絞り込めば、自社にとって効果的に運用できるツールを選定することができます。組織診断の実施に向けて、最適なツールを見極めましょう。
組織診断(従業員満足度調査)ツール 12選
1.ハタラクカルテ
(参照元:https://hataraku-karte.jp/)
[service_id:2054]
2.Geppo
(参照元:https://www.geppo.jp/)
サービス名 |
Geppo |
キャッチフレーズ |
個人と組織の課題を 見える化する |
サービス概要 |
「個人サーベイ」と「組織サーベイ」を低コストで。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・個人サーベイ |
価格 |
・〜25人 20,000円 / 月額 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
3.組織感情診断
(参照元:https://www.j-feel.jp/program/dn4qbpc7z)
サービス名 |
組織感情診断 |
キャッチフレーズ |
職場毎の組織感情状態の見える化 |
サービス概要 |
組織感情診断は、職場を対象にした組織診断ツールです。業績が上がっていても、メンバーが負の感情のサイクルに入っていたら、成果は持続しません。組織の感情状態を適正化するための仕組みが必要です。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
価格 |
・職場レポート 50,000円 / 職場毎 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
4.ラフールサーベイ
(参照元:https://survey.lafool.jp/)
サービス名 |
ラフールサーベイ |
キャッチフレーズ |
組織を良くするのならまずは従業員の心身の健康把握を |
サービス概要 |
ラフールサーベイでできること |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 550 社 (2021年02月21日時点) |
機能一覧 |
・ショートサーベイ |
価格 |
・初期費用 100,000円 / 初期費用 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
5.スマレビ for ES
(参照元:https://www.hrm-service.net/organizationsurvey/)
サービス名 |
スマレビ for ES |
キャッチフレーズ |
組織を可視化する決定版 |
サービス概要 |
【特徴】 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・必要な項目で自由に設定できるフォーム形式 |
価格 |
・基本料金 180,000円 / 回答者100人まで含む |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
6.wevox
(参照元:https://get.wevox.io/)
サービス名 |
wevox |
キャッチフレーズ |
すべてはエンゲージメントと向き合うために。 |
サービス概要 |
wevoxは、ワークエンゲージメント・従業員エンゲージメントの可視化から |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・かんたん配信 |
価格 |
・Basic Plan 300円 / 月額(ユーザー) |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
7.HR Ring(HRリング)
(参照元:https://www.kakehashi-skysol.co.jp/hr-ring_lp/)
サービス名 |
HR Ring(HRリング) |
キャッチフレーズ |
社員の不調と離職の兆しをキャッチする。 |
サービス概要 |
「HR Ring」は 3000社の人材コンサルティング経験のもと、 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・パルス |
価格 |
・ライセンス価格 960,000円 / ライセンス |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
8.組織サーベイ・従業員意識調査(VOISE)
(参照元:https://www.vector-up.com/service/analyze_strategy/survey-2)
サービス名 |
組織サーベイ・従業員意識調査(VOISE) |
キャッチフレーズ |
組織サーベイ・従業員満足度調査 |
サービス概要 |
【特徴】 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・多面的な分析の切り口 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
9.モチベーションクラウド
(参照元:https://www.motivation-cloud.com/)
サービス名 |
モチベーションクラウド |
キャッチフレーズ |
組織の課題が一目瞭然 |
サービス概要 |
モチベーションクラウドは、 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 6620 社 (2021年02月21日時点) |
機能一覧 |
・アンケートを実施 回答に必要なのはたったの20分 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
10.リアルワン
(参照元:https://www.realone-inc.com/)
サービス名 |
リアルワン |
キャッチフレーズ |
成長する組織の健康診断 |
サービス概要 |
科学的根拠に基づく信頼性の高い調査を行い、 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・リアルワンの従業員満足度調査(ES調査) |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |
11.MSQ組織分析
(参照元:https://hr.jtbcom.co.jp/program/msq_motivation_shindan-2/)
サービス名 |
MSQ組織分析 |
キャッチフレーズ |
やる気分析システム |
サービス概要 |
【特徴】 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
12.Motify HR
(参照元:https://motifyhr.jp/)
サービス名 |
Motify HR |
キャッチフレーズ |
従業員のエンゲージメントを最大限に引き出す |
サービス概要 |
MotifyHR(モティファイ エイチアール)は、従業員同士のコミュニケーションや上司・部下、その両方へのフィードバックを自動化し、パフォーマンスの高い企業文化の創造を支援します。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・トーク |
価格 |
・初期費用 300,000円 / から(社) |
運営企業 |
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サービス詳細 |