「経理アウトソーシング(記帳代行)」とは、企業等の経理業務を代行するサービスのことです。近年はバックオフィス業務の効率化を目的に経理業務を外注する企業が増えており、それに伴って様々な代行事業者がサービスを提供しています。本記事では、経理アウトソーシングを比較選定する際のポイントや利用時の注意点を説明します。
また、導入実績の多い代表的な経理アウトソーシングをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
経理アウトソーシングの比較方法・選び方
経理アウトソーシングを比較選定する際のポイント
経理アウトソーシングを比較選定する際にチェックしておきたいポイントは、以下の4つです。
- 委託できる業務領域
- 公認会計士や税理士の有無
- 経理情報の管理体制
- 自社と同じ規模・業種の導入実績
各項目を詳しく見ていきます。
■委託できる業務領域
経理の業務領域は多岐にわたり、どの領域に対応しているかはサービス提供各社で異なります。経理アウトソーシングが代行する経理業務には以下のものがあります。
- 仕訳・記帳(会計ソフトへの入力)
- 売掛金・買掛金の管理
- 給与計算
- 年末調整
- 決算・法人税の申告
記帳代行に特化している事業者や、あらゆる経理業務をカバーしている事業者など、請け負う範囲はそれぞれです。まずは委託したい業務を洗い出し、それらに対応しているところを選びましょう。
■公認会計士や税理士の有無
信頼できるサービスなのかを判断する要素のひとつが、公認会計士や税理士などの有資格者の有無です。企業の経理業務では複雑な処理を要するものも多く、会計や税法の専門知識がなければ適切に判断できないケースがあります。有資格者が在籍していないサービスの場合、決算や法人税の申告などを含めた広範囲の業務を適切に行うのが難しいことがあります。
高度な知識が必要な業務を任せたい場合は、専門資格を有するスタッフが在籍しているところを選ぶと安心です。
■経理情報の管理体制
経理アウトソーシングを利用することは、自社の売上や取引情報を第三者に開示することを意味します。そのため、事業者を選定する際は、経理情報の管理体制を必ず確認してください。
主なチェックポイントを以下に挙げます。
- 使用する会計ソフト等のセキュリティ対策は万全か
- プライバシーマークや情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)などの認証を取得しているか
- スタッフの教育が行き届いているか
相談や打ち合わせの際にこれらを確認し、情報管理が徹底している事業者を選びましょう。
■自社と同じ規模・業種の導入実績
自社と規模や業種が同じ企業の導入実績がある事業者なら、その領域でのノウハウが蓄積されており、スムーズに業務を遂行してもらえる可能性が高いといえます。経理アウトソーシングのホームページには導入実績や事例記事が掲載されていることがあるので、どのような企業に利用されているのかを確認しておきましょう。
課題・ニーズ別に見た経理アウトソーシングの向き・不向きの傾向
どのような経理アウトソーシングを選ぶべきかは、自社の課題によっても変わってきます。以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめました。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
定型的な仕訳・記帳業務が多く、業務を効率化したい/できる限り外注コストを抑えたい |
記帳代行に特化した経理アウトソーシング会社が適している。記帳代行のみ請け負う事業者は比較的料金が安い傾向がある |
経理の実務全般を担える人材が不足している |
日々の記帳処理から決算・申告業務まで、一気通貫で経理業務を請け負う代行会社が適している |
今後の事業拡大を見据えて業務プロセスを再考し、より効率的な経理体制を構築したい |
経理に関するコンサルティングサービスを提供している事業者であれば、効率的な業務フローの構築やシステム導入を支援してもらえる |
経理アウトソーシングに興味はあるが、自社に必要なサービスなのか判断がつかない |
無料トライアルが利用できるところであれば、契約前に業務の質やスピードを確認することができる |
経理アウトソーシングを利用する際の注意点
経理アウトソーシングを利用する際は、以下の2点に留意しましょう。
■代行事業者との業務分担を明確にする
経理業務を部分的に外注する場合、自社と代行事業者の役割分担が曖昧だと作業の重複や抜け・漏れが発生する可能性があります。依頼の際は、業務フローや作業内容を代行会社と共有し、自社で対応する業務と委託する業務を明確に切り分けてマネジメントしましょう。
■自社にノウハウが蓄積されない
経理業務を外部の代行会社に委託すると、自社に経理業務のノウハウが蓄積されないため、社員の知識・スキル向上の機会が少なくなってしまいます。いざ自社対応に切り替えたときに、経理業務が立ち行かなくなる可能性もあるので要注意です。経理アウトソーシングを利用する際は、代行会社に業務手順を確認してマニュアルを作成し、ノウハウを可視化するようにしましょう。
信頼できる経理アウトソーシングを見つけよう
経理業務は多岐にわたるため、経理アウトソーシングを選ぶ際は外注したい業務領域を洗い出し、それらに対応している代行会社を選定しましょう。有資格者が在籍しており、経理情報の管理体制が整っているところであれば、信頼できる可能性が高いといえます。
ご紹介した選定ポイントを参考に、自社に適した経理アウトソーシングを見つけてください。
経理アウトソーシング 5選
1.クラウド経理
(参照元:https://facconsulting.llc/)
サービス名 |
クラウド経理 |
キャッチフレーズ |
利益に直接貢献するバックオフィスへ |
サービス概要 |
freeeやマネーフォワードといった「クラウド会計ソフト」を駆使した業務効率化・会計管理を行っております。限られたリソースの中で対応しなければならない中小・零細企業にとってバックオフィス業務の効率化は必須と言えます。また、経理人材の採用はかなりのコストが発生しますので、弊社のサービスを利用してなるべく低コストで効率よく的確に管理していきたい経営者にマッチしています。経理代行だけでなく、ご要望に応じてコンサルティングも行います。経営者と同じ目線での財務管理を行っていることが他社との差別化・強みです。 |
向いてる形態 |
BtoB |
導入社数 |
約 50 社 (2021年06月15日時点) |
導入企業の傾向 |
事業拡大中のためバックオフィスの体制が整っていないベンチャー企業 |
価格 |
・価格はお問合せください / ユーザー |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
|
サービス資料 |
2.TMK記帳代行サービス
(参照元:https://xn--tmk-rk4bua9mllt52s812ag81gree.jp/)
サービス名 |
TMK記帳代行サービス |
キャッチフレーズ |
記帳代行・経理代行を驚きの格安料金で! |
サービス概要 |
TMK記帳代行サービスでは全国どこでも法人・個人事業主の記帳代行から申告まで承ります。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 150 社 (2022年05月16日時点) |
価格 |
・帳簿作成プラン 価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
3.Streamed
(参照元:https://streamedup.com/)
サービス名 |
Streamed |
キャッチフレーズ |
記帳作業を自動化し、 価値ある時間を増やせます。 |
サービス概要 |
STREAMED(ストリームド)は、レシートや通帳などの証憑画像をスキャンするだけで、 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 2657 社 (2020年07月31日時点) |
価格 |
・基本料金 10,000円 / 1アカウント |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
4.メリービズ
(参照元:https://merrybiz.jp/)
サービス名 |
メリービズ |
キャッチフレーズ |
あなたの会社の 経理部に。 |
サービス概要 |
≪バーチャル経理アシスタント≫ |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・経費精算 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
5.トップワン経理代行センター
(参照元:https://keiri-daiko.net/)
サービス名 |
トップワン経理代行センター |
キャッチフレーズ |
経理代行・記帳代行ならお任せください! |
サービス概要 |
≪事務作業より本業に専念したい! 正確な財務データが欲しい! 間接部門のコストカットを図りたい!≫ |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・記帳代行サービス |
価格 |
・記帳代行サービス 価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |