取引の記帳業務や給与計算、年末調整など様々な経理業務を代行する「経理アウトソーシング」。煩雑で専門知識を要する経理業務を経理のプロに任せることができるため、業務効率化につながります。本記事では、経理アウトソーシングのサービス内容と活用するメリット、利用の流れを説明します。

経理アウトソーシングの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
経理アウトソーシング 5選|比較・選定ポイントとおすすめ「記帳代行」の特徴

経理アウトソーシングとは

経理アウトソーシングとは、企業等の経理業務を代行するサービスのことです。日々の仕訳・記帳から毎月の給与計算、年度末に行う決算業務まで幅広い業務を請け負います。

 

経理を適切に行うには専門人材が必要となるため、スタートアップ企業や中小企業では経理業務が負担となることがあります。経理アウトソーシングでは簿記や税法の専門知識を有したプロが代行するため、リソースに限りがある企業でも正確・スムーズに経理業務を遂行できます。

経理アウトソーシングのサービス内容

経理アウトソーシングのサービス内容

 

一般的な経理アウトソーシングでは、主に5つのサービスを提供しています。

記帳業務の代行

経理アウトソーシングの基本サービスは記帳代行です。領収書や請求書、通帳のコピーなどの必要書類を提出するだけで、日々の伝票処理や仕訳、会計ソフトへの入力(帳簿付け)を行ってくれます。

売掛金・買掛金管理の代行

多くの企業では掛取引が行われており、売掛金や買掛金を適切に管理する必要があります。経理アウトソーシングでは、売掛金の請求・入金状況や買掛金の支払・出金状況のチェック・管理業務を代行します。

給与計算の代行

従業員一人ひとりの就業状況や扶養家族の有無などに応じて、毎月の給与額計算を代行します。源泉所得額や社会保険料の計算、雇用保険の手続きなども任せることができます。

年末調整業務の代行

毎年11〜12月にかけて行われる年末調整業務も委託することが可能です。扶養控除等申告書や保険料控除等申告書などの必要書類を提出すれば、従業員一人ひとりの源泉所得税の還付額や徴収額を算出して源泉徴収票を発行してくれます。

決算・申告業務の代行

決算仕訳の入力から決算書の作成、法人税の申告書類の作成・提出まで一連の決算業務を代行します。

経理アウトソーシングを利用するメリット

経理アウトソーシングを利用するメリット

 

主に3つのメリット・効果が期待できます。

人件費を削減できる

自社で経理業務を行う場合は経理担当者を雇用する必要があり、採用コストのほか、給与・賞与や社会保険などの人件費が閑散期・繁忙期に関わらず発生します。経理アウトソーシングでは業務量に応じた料金を支払うことになるため、人件費の削減につながります。また、経理のプロが実務を行うため、教育コストも不要です。

ミスや不正を防止できる

経理業務は簿記のルールや税法に則って正確に行う必要があるため、経理の知識や経験が乏しい人が担当するとミスが起こりやすく、税務調査で指摘される可能性もあります。また、経理業務は長年同じ人が担当するケースが多く、業務のブラックボックス化による不正も懸念されます。

 

経理アウトソーシングでは、専門的な知識や資格を有する経理のプロが適切に業務を遂行してくれます。社外の第三者が関わることで経理業務が可視化されやすくなり、不正を防ぐことができます。

従業員がコア業務に専念できる

経理業務は多岐にわたり、年末調整や決算などの繁忙期は担当者の負担が増大します。リソースが少ない企業では他業務の担当者が経理を兼務することも多く、本業を圧迫するケースが見受けられます。経理アウトソーシングを利用すれば、様々な経理業務を委託することができ、従業員は生産性の高いコア業務に専念できるようになります。

経理アウトソーシングを利用する流れ

経理アウトソーシングを利用する一般的な流れは以下の通りです。

問い合わせ・相談

まず、ホームページのメールフォームや電話で委託したい業務について問い合わせ・相談します。その後、経理アウトソーシング会社の担当者と日程調整を行い、対面またはオンラインで詳細のヒアリングが行われます。経理業務のオペレーションや実務上の課題について整理しておくとスムーズです。

提案内容・見積書の確認

相談内容を受け、経理アウトソーシング会社から代行する業務内容・フロー等をまとめた提案書と見積書が提示されます。料金に含まれるサービス内容や実施期間を確認し、不明点や再検討してほしい事項がある場合はこの段階で確認します。自社と代行会社でどのように業務分担を行うかといった運用ルールも明確にしておきましょう。

契約・サービス開始

代行内容について調整を行い、双方が合意したら契約を結びます。その後、必要書類を代行会社に送付し、初期設定などの準備期間を経て業務開始となります。

業務効率化に経理アウトソーシングを活用しよう

経理業務は直接利益に結びつかない間接業務であるため、できる限り効率化したいところです。経理アウトソーシングを利用すれば、経理の知識や経験豊富なプロが実務を適切に遂行してくれるので、業務効率化やコストの最適化につながります。

 

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