コールセンター業務を外注でき、マーケティングにも役立つ「コールセンター委託(ヘルプデスクサービス)」。コスト削減や顧客満足度に貢献するサービスですが、自社に適したものを選ぶ必要があります。ここでは、比較選定ポイントと、向き不向きの傾向、利用時の注意点を解説します。

また、導入実績の多い代表的なコールセンター委託をご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。

コールセンター委託の比較方法・選び方

コールセンター委託を選ぶときのポイント

コールセンター委託を選ぶときのポイント

 

コールセンター委託を比較検討する際のポイントは、次の4つです。

 

■導入目的を明確に決める

コールセンター委託(コールセンター 外注)はサービス内容が多様化しているため、選定時は導入目的を明確化した上で進めることが肝要です。次のポイントを参考にサービスに求める要件をまとめておくと、絞り込みやすくなります。

 

  • どのような業務を委託したいのか
  • コールセンターをどこに置きたいのか
  • どういった導入効果を得たいのか

 

コールセンター委託に外注できる業務には、インバウンド業務(問い合わせ応対、ヘルプデスク サービスなど)と、アウトバウンド業務(テレアポ・市場調査など)があります。また、提供形態には、社内にコールセンターを置いてオペレーターや管理者のみ派遣するインハウス型と、提供会社側が施設と人材の両方を提供するアウトソース型があります。

 

コスト面や営業時間外の対応、時期による人員の増減の有無など、自社の状況に照らし合わせて選定することが大切です。

 

■ニーズに合う業務能力を備えているか

コールセンター委託の選定をスムーズに進めるには、まず導入候補とするサービスをピックアップして、業務能力をチェックすることが肝要です。業務能力のチェックポイントには、次の3点があげられます。

 

  • 自社が必要とする業務に対応しているか(対応内容・対応時間など)
  • サービスレベルは十分か(応答率・稼働率・一次解決率など)
  • オペレーターの能力や質は保証されているか

 

以上のほか、オペレーター用のマニュアル作成を委託できるか、電話の録音は可能かといった点も必要に応じてチェックしておきましょう。

 

■セキュリティ性は十分か

コールセンター委託の導入後は、自社の情報や顧客の個人情報を外部のオペレーターが扱うことになります。万が一の情報漏えいが起こらないように、セキュリティ体制の整ったサービスを選定しましょう。具体的には、次の3点をチェックして、セキュリティ性の高いサービスを選び出してください。

 

  • 個人情報保護や情報セキュリティへの取り組み
  • 外部機関による情報セキュリティ認定取得状況
  • 導入事例・導入実績の豊富さ

 

個人情報保護と情報セキュリティに積極的に取り組んでおり、かつ実績が豊富な提供会社のサービスであれば、セキュリティ性が高いといえます。外部機関による情報セキュリティ認定については、ISO27001やプライバシーマークなどの取得状況をチェックしてください。

 

■十分なコストメリットを得られるか

コールセンター委託を導入する際に、注意しなければならないのがコストです。内製化する場合と比べて十分なコストメリットが得られるように、サービス選定では料金設定を詳しくチェックしましょう。

 

コールセンター委託の料金体系には、月額固定制と従量課金制があります。月額固定制のサービスでは、所定のコール件数までを定額料金で提供しており、料金相場はコール1件あたり100〜200円程度です。また、月間の契約コール件数を超えると、1件あたり100〜250円程度のコールオーバー料金が発生するのが相場です。

 

従量課金制サービスの料金相場は、コール1件あたり300〜1,000円と月額固定制より高額です。以上はあくまで相場価格であり、実際の料金は業務の内容や専門性などにより変動します。具体的な料金については、各サービスのWebサイトをチェックするか、提供会社への問い合わせで確認してください。

課題・ニーズ別に見たコールセンター委託の向き・不向きの傾向

課題・ニーズ別に見たコールセンター委託の向き・不向きの傾向

 

自社の抱える課題や要望によって、利用に適するコールセンター委託のタイプが変わります。次の表を参考にして、自社にはどのようなタイプのサービスが向くか検討してください。

 

要望・課題

向き・不向きの傾向

定型的なアウトバウンド業務を安価に外注化したい(テレアポ・テレマーケティング・リサーチなどを安価に委託したい)

・月間コール数がある程度決まっている場合は、月額固定制のアウトソース型サービスを利用すれば、まとまったコール数を契約することにより、自社で行うよりもコストダウンが期待できる。

※ただし、インバウンド業務を内製化している企業では、アウトバウンド業務もインハウスで行ったほうが情報管理しやすい(CRMで顧客情報を管理できる)。

短期間でコールセンターを立ち上げたい / 繁忙期にのみ利用したい

・アウトソース型サービスは自社で設備を用意する必要がないため、短期間でスタートでき、一時的な利用にも適している。

専門性の高い商品・サービスを扱っているので不安

・オペレーターの教育体制が整っていて、専門性の高い内容にも柔軟に対応できるサービスを選定する。

・これまでの実績から業界・業務における強みを確認することをおすすめ

コールセンター委託を利用する際に注意すべき点

コールセンター委託を利用する際に注意すべき点

 

コールセンター委託の利用には、ある程度の準備期間を要します。自社に必要なタイミングで利用開始できるように、時間に余裕のある導入計画を立てましょう。

 

コールセンターを外注化する際は、業務分析や業務フローの見直し、オペレーター用のマニュアル作成などの作業が生じます。サービス利用開始に要する期間は、2週間〜1カ月程度となることが一般的です。ただし、専門性の高い業務や、大規模な業務を委託するケースでは、より長い準備期間を要する場合があります。

 

コールセンターの稼動が遅れると、業務に支障を来す恐れがあるので要注意です。繁忙期や新サービスのローンチなど、人員が必要となるタイミングでコールセンターを稼動させたい場合は、特に余裕のある導入計画を立てましょう。

コールセンター委託の導入に動き出そう

コールセンター委託の選定では、まず導入目的を明確化することが大切です。その上で業務能力、セキュリティ性、コストの3点を比較して、自社に適するサービスを選び出しましょう。サービス利用までの準備期間を視野に入れて、比較検討を進めましょう。

コールセンター委託 6選

1.コールセンターパッケージ BELLQuick24 LCC

(参照元:https://www.bell24.co.jp/ja/lp/bellquick24lcc/index.html)

サービス名

コールセンターパッケージ BELLQuick24 LCC

キャッチフレーズ

コールセンター運営を 手軽にアウトソーシング

サービス概要

これまでのノウハウを活かし必要な時に必要な分だけ、もっと手軽にコールセンターをビジネスに活用してほしいとの思いからご提供するサービスです。

【特長】
・豊富な実績
・サービスの柔軟性:新規事業の立ち上げからお客様と並走することが可能。24時間365日の稼働や多言語対応も可能。
・プロのオペーレーターによる対応:効果的な人員配置を提案。高い水準で対応品質を維持。

(参照元:株式会社ベルシステム24HP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

価格

・価格はお問合せください

運営企業

株式会社ベルシステム24ホールディングス

サービス詳細

コールセンターパッケージ BELLQuick24 LCCの詳細を見る

 

2.AQStage IPコールセンタサービス

(参照元:https://www.nttbizsol.jp/service/ipcall/)

サービス名

AQStage IPコールセンタサービス

キャッチフレーズ

クラウド型コールセンターサービス

サービス概要

クラウド型だから手軽に始めて拡張も自在!2種類のプランをご用意しています。

【サービスプランと特長】
「基本(ベーシック)プラン」
・ローコスト:開設・運用に必要な投資を抑えることが可能。
・フレキシブル:事業の変化にも柔軟に対応。
・事業継続性:一元的な保守監視体制で緊急時にも即対応。

「オムニチャネルプラン」
・各種システム設定変更は、コールセンター運営者さまご自身で即時に実施可能。
・インターネット環境があれば、どこでも利用可能。
・機能が自動でバージョンアップ/新規追加。

{参照元:株式会社エヌ・ティ・ティ ネオメイト HP}

向いてる形態

BtoB/BtoC

機能一覧

・電話機能
・ACD機能
・簡易IVR機能
・ガイダンス機能
・ウィスパリング機能
・モニタリング機能
・三者通話機能
・カスタマーコントロール機能

運営企業

株式会社エヌ・ティ・ティネオメイト

サービス詳細

AQStage IPコールセンタサービスの詳細を見る

 

3.コンタクトセンター

(参照元:https://www.nttactprocx.com/solution/contact-center)

サービス名

コンタクトセンター

キャッチフレーズ

業界No.1の拠点規模と長年の実績

サービス概要

コンタクトセンター業務のプロフェッショナル集団として、各企業様に『より良い顧客体験の創造』をご提供できるコンタクトセンターを運営しています。

【ソリューション】
「インバウンド」高いパフォーマンスのコンタクトセンター構築・運用から、業務の継続的改善まで実施。
「アウトバウンド」LTV向上のためのテレマーケティングを実施。
「チャットソリューション」AIを活用したチャットボット(自動応対)と有人対応のハイブリット運営や多言語対応のチャットボットで外国人のお客様対応も可能。

{参照元:株式会社エヌ・ティ・ティマーケティングアクト ホームページ}

向いてる形態

BtoB/BtoC

運営企業

株式会社エヌ・ティ・ティマーケティングアクト

サービス詳細

コンタクトセンターの詳細を見る

 

4.カスタマーケア

(参照元:https://www.tmj.jp/contact-service/customer-care/)

サービス名

カスタマーケア

キャッチフレーズ

電話対応による顧客満足と収益の向上

サービス概要

カスタマーケアサービスは、カスタマーサポートなどのインバウンド業務から、フォローコールやお知らせコールなどのアウトバウンド業務まで、幅広い領域でお客様との対話を通じて顧客満足の向上や収益向上に貢献するサービスです。
正確で丁寧な応対により、顧客との対話の中から本当の要望を引き出すことで、高い顧客満足を実現するとともに、経済性を最大化する効率的な運営で企業の成長に貢献します。

【導入効果】
・適切な顧客応対によるサービス価値の向上
・顧客の真のニーズに応えることによるCS向上
・新たな販売機会創出による売上の拡大

{参照元:株式会社 TMJ株式会社 ホームページ}

向いてる形態

BtoB/BtoC

運営企業

株式会社TMJ

サービス詳細

カスタマーケアの詳細を見る

 

5.ヘルプデスク・サービス

(参照元:https://solution.fielding.co.jp/service/operating/helpdesk/)

サービス名

ヘルプデスク・サービス

キャッチフレーズ

サービスデスクをアウトソーシングしませんか。

サービス概要

≪ヘルプデスクサービス(サービスデスク・コールセンター)とは、ハードウェア・ソフトウェアのトラブルや操作方法など、経験豊富なスペシャリストがお客さまの問題に対して一元的に回答します。≫
NEC製品以外の対応も可能。他社SEや他社保守への対応依頼もスムーズです。
長年の保守運用サポートで培ったノウハウを活かしお客さまのご要望に合わせて、ヘルプデスクサービス(サービスデスク・コールセンター)の内容を自在にカスタマイズできます。
【特徴】
・顧客や社員の満足度向上に貢献
・本来業務に注力できる
・問い合わせデータの蓄積
(参照元:NECフィールディング株式会社HP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

機能一覧

・【サービス】

価格

・価格はお問合せください

運営企業

NECフィールディング株式会社

サービス詳細

ヘルプデスク・サービスの詳細を見る

 

6.ヘルプデスクサービス

(参照元:https://www.gulfnet.co.jp/concierge/service_helpdesk.html)

サービス名

ヘルプデスクサービス

キャッチフレーズ

365日サポート

サービス概要

≪店舗で発生する様々な問題のお問い合わせをヘルプデスクが窓口を一本化して対応します≫
ヘルプデスクにお問い合わせいただければ、内容に応じて適切な解決に向けた支援を行います。
パソコンや周辺機器の操作案内・ネットワーク不具合対応・他社システムの操作案内等も対応できます。
また、状況に応じて、他社サポートセンター等へ店舗様に代わってお問い合わせを行います。
困ったときは“ヘルプデスクへ”が現場へ浸透し、本部の負担軽減に寄与!
【特徴】
・窓口を全て一本化。
・365日対応。
・リモートサービスで迅速にサポート。
・定例会で更なる改善提案。
(参照元:株式会社 ガルフネットHP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

機能一覧

・【サービス】ヘルプデスクサービス

価格

・価格はお問合せください
・【料金例】小売A社様 全国50店舗  400,000円 / 月

運営企業

株式会社ガルフネット

サービス詳細

ヘルプデスクサービスの詳細を見る