問い合わせ電話の応対や電話営業などを外注できるコールセンター委託。コールセンター運営の低コスト化を実現できるサービスです。また、近年注目されるカスタマーサクセスにもコールセンター委託は貢献します。ここでは、コールセンター委託のサービス内容や活用メリット、サービス実施の流れを解説します。

コールセンター委託の導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

コールセンター委託 6選|比較・選定ポイントとおすすめ「ヘルプデスクサービス」の特徴

コールセンター委託とは

コールセンター委託とは

 

コールセンター委託(コールセンター 外注)とは、名称のとおりコールセンター業務を受託するサービスです。電話での商品受注やヘルプデスク サービス、テレフォンアポインターなどの業務を委託できます。

 

導入メリットの観点からいえば、コールセンター委託はノンコア業務であるコールセンター運営の外注化により、コア業務へのリソース集中を実現できるサービスです。近年はコールセンターの役割が広がっており、コールセンター委託のサービス内容も変わりつつあります。

 

昨今のコールセンターに求められているのは、マーケティングやカスタマーサクセスへの寄与です。こうした需要の変化に応じて、コールセンター委託は企業の成長に貢献するサービスとして広がりをみせています。

コールセンター委託の種類

コールセンター委託の種類

 

コールセンター委託の提供形態には、「インハウス型」と「アウトソース型」の2種類があります。各提供形態の特徴を見ていきましょう。

インハウス型

インハウス型は人材のみを派遣し、導入先の設備で業務を行う提供形態です。オペレーターのみ派遣される「人材派遣」と、管理者とオペレーターが派遣される「業務委託」の2タイプがあります。

 

インハウス型の利用時には、執務室やIT機器などを自社で用意しなければなりません。この反面、自社施設にコールセンターを置くため、高いセキュリティ性を保てます。

アウトソース型

アウトソース型(コールセンター アウトソーシング)は、提供会社が保有するコールセンターで業務を受託する提供形態です。施設と人材の両方が提供されるため、低コストでコールセンターを運営できます。

 

時期に合わせたコスト調整(人員調整)がしやすい点も、アウトソース型のメリットです。ただし、トラブル発生時に自社が介入しにくい点に注意を要します。

コールセンター委託のサービス内容

コールセンター委託のサービス内容

 

サービス内容は各社で異なりますが、主に提供されている内容を以下に整理しました。

コンサルティングと導入支援

コールセンター委託のサービス会社では、コールセンター外注化についてのコンサルティングや、導入準備の支援を行っています。ニーズに沿った外注化ができるように、クライアント企業をサポートします。

 

  • 外注化の目的やサービスへの要望をヒアリング
  • 要件定義と業務設計を補助または代行
  • オペレーター用のマニュアル作成を代行

オペレーター派遣・コールセンター運営

コールセンター委託のメインサービスです。クライアント企業のニーズに合わせて、オペレーター派遣またはコールセンター運営を実施します。

 

  • スキルの高いオペレーターを用意
  • 電話営業からテクニカルサポートまで多様な業務に対応
  • インバウンド業務・アウトバウンド業務の両方を委託できる
  • 24時間365日のコールセンター運営が可能
  • 都合に合わせて利用時間を調整できる(休日のみ、営業時間外のみなど)

マーケティング・CS(カスタマーサクセス)向上を支援

一部のコールセンター委託では、マーケティングやCS向上に役立つサービスを提供しています。高いリサーチ力を活かして、顧客獲得やリードナーチャリング、カスタマーサクセス業務などを支援します。

 

  • 商品ターゲットに合わせたインサイドセールス
  • LTVを意識したアフターフォロー
  • テレマーケティングで顧客満足度を調査
  • テストリサーチや競合リサーチで商品・サービス開発を支援

コールセンター委託を活用するメリット

コールセンター委託を活用するメリット

低コストでコールセンターを運営できる

コールセンターは内製化することも可能ですが、自社で運営するには、専用スペースと設備を整えた上で、オペレーターの採用と教育を行わなければなりません。これらの準備には多額の費用がかかるうえ、運営開始後も設備費と人件費はかかり続けます。また、閑散期にコストの無駄が生じる場合もあります。

 

コールセンター委託を利用をすれば、上記のコストを削減してコールセンターを運営できます。アウトソース型のサービスを使う場合は、設備の準備と維持も不要になります。また、年末の繁忙期だけオペレーター数を増やすといった調整を容易に行えます。

顧客満足度が向上する

オペレーターの経験やスキルには個人差が出やすく、応対品質を均一化することは簡単ではありません。また、受付時間や応対内容を拡充するには、相応のコストと時間がかかります。

 

コールセンター委託を利用すれば、プロのオペレーターに電話応対を任せられます。営業時間外の受付や応対内容の拡充も可能です。これらの施策により顧客満足度が向上すれば、自社のサービス力強化につながり、売上拡大が期待できます。

マーケティング効率が向上する

一部のコールセンター委託では、テレマーケティングやテストリサーチなどを提供しています。これらサービスの活用により、効率的なマーケティング施策や、カスタマーサクセス施策を打つことができます。

 

電話で営業や調査を行うテレマーケティングは、インターネットが普及した現在も有効なマーケティング手法です。しかし、手間と労力のかかる作業のため、自社リソースで行えば業務効率が下がる要因となりかねません。

 

コールセンター委託にテレマーケティングを任せれば、自社リソースをより重要な業務に集中させられます。サービス改善や商品改良、カスタマーサクセス施策に自社リソースを集中させて、事業の成長につなげることができます。

コールセンター委託を実施する際の流れ

コールセンター委託を実施する際の流れ

 

コールセンター委託のサービス提供は、以下の流れで実施されることが一般的です。

 

  1. 問い合わせ〜コンサルティング
  2. 見積〜契約
  3. 打ち合わせ〜業務設計
  4. 施設・設備・人材の準備
  5. マニュアル準備とオペレーター教育
  6. サービス開始〜定期的な運用報告

 

要件にもよりますが、問い合わせからサービス開始までにかかる期間は、おおむね2週間〜1カ月程度です。電話代行のみの依頼であれば、2日程度で利用開始できる場合もあります。

自社に合うコールセンター委託を見つけよう

コア業務へのリソース集中化、顧客満足度の向上、マーケティング業務の効率化、コスト削減など、コールセンター委託は多数の導入メリットを持ちます。ただし、サービス選定は慎重に行わなければなりません。対応業務や利用コストなどを比較して、自社の要望に合うサービスを選ぶことが肝要です。

 

コールセンター委託の導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

コールセンター委託 6選|比較・選定ポイントとおすすめ「ヘルプデスクサービス」の特徴