煩雑になりがちな労務管理の効率化を実現する労務管理システム。これまで手作業で行っていた業務の多くを自動化し、ペーパーレス化の促進につなげることができます。ここでは、労務管理システムで実現できることを整理するとともに、機能一覧や導入によるメリットを紹介します。

労務管理システムの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

労務管理システム 15選|比較・選定ポイントとおすすめ「労務管理ソフト」の特徴や活用事例

労務管理システムとは

労務管理システムとは

 

労務管理システムとは、労務担当者が扱う各種手続きや情報管理を効率化するITツールです。社会保険の加入や脱退、従業員情報の変更など、各種業務の効率化に役立ちます。

 

労務に該当する業務の多くは定型業務です。マニュアル化しやすい業務である反面、法律に関わる作業が多いため、担当者には高い知識が求められます。また、従業員全体を対象とすることも労務の特徴で、労務担当者が扱う手続きでは多数の従業員との書類のやりとりが生じます。このため、担当者個人の努力だけでは業務を効率化できません。

 

上記の問題点を解消することが労務管理システムの役割です。ITツールの利点を活かして、煩雑かつ手間のかかる作業を効率化します。とくにクラウド型の場合は、場所にとらわれない手続きや情報管理が可能になります。

労務管理システムで実現できること

労務管理システムで実現できること

 

労務管理システムの導入により実現できることは以下の通りです。

従業員情報の管理を効率化

労務管理システムには従業員情報を収集・管理する機能が備わっています。各種情報をシステムに集約して、効率的に管理することが可能です。

 

  • 従業員情報をシステムに入力(手入力・CSVインポート)
  • 従業員本人による情報入力が可能(PC・モバイル端末から入力)
  • 登録情報(プロフィール・基本情報・マイナンバーなど)をシステムで管理
  • 従業員の就業状況(在職・休職など)を可視化
  • 各種情報(住所・扶養家族など)をシステムで変更できる

各種帳票の自動作成・ペーパーレス化

労務管理システムの導入により、労務において扱う各種帳票作成の自動化・ペーパーレス化ができます。帳票作成から役所への書類提出まで、システム上で完結させる、電子申請に対応するサービスもあります。

 

  • 入退社や情報変更に必要な書類(保険関連書類・扶養控除関連書類など)を作成可能
  • システムに保存した情報から帳票を自動作成
  • 不足情報を従業員から収集可能(PC・モバイル端末を通じて収集)
  • 役所への書類提出がWebで完結する(電子申請機能)

各種手続きを効率化

労務管理システムは労務担当者が行う各種手続き(入退社手続き・各種変更手続きなど)を効率化します。システムの機能により、手続きの進捗状況を可視化することも可能。煩雑な作業を的確に進められるようになります。

 

  • 従業員からの手続き申請をシステムで受付
  • 各種手続きに必要な作業をリストアップ
  • Todoリストやステータス表示で進捗状況を確認できる
  • 期日(契約更新日・在留期間満了日など)をメールで通知

労務管理システムの導入で得られる効果

労務管理システムの導入で得られる効果

 

労務管理システムの導入により、以下のメリット・効果が期待できます。

業務効率化によるコスト削減

労務管理を手作業で行う場合、各社員への書類の配布や記入方法の説明、書類回収などの手間が生じます。また、記載内容の確認や記入ミスの修正にも時間がかかるなど、たくさんのリソースを割かなければなりません。労務管理システムを導入すれば、多くの業務を自動化することができます。従業員管理や各種手続きを効率化して、人的コストを大きく削減することが可能です。

各種手続きのミスを防止

労務関連手続きの進捗管理は、紙の管理表やエクセルで行うことも可能ですが、進捗確認や更新が手作業になるため、従業員数の多い企業では管理が繁雑になります。さらに紙の帳票の配布と回収、記入チェックも必要となれば、すべての手続きをミスなく済ませることは容易ではありません。

 

労務管理システムを導入すれば、大人数を対象とする手続きも的確に進められるようになります。システムで進捗状況を管理し、書類の回収漏れや期限超過を防ぐことも可能。手続きの電子化により、書類紛失の心配がなくなることも労務管理システムの導入メリットです。

法改正への対応が容易

労務担当者は、法改正にも適切に対応する必要があります。2016年10月に社会保険の適用範囲が拡大、2020年9月には厚生年金保険の上限等級が追加されるなど、多くの労務担当者が対応に追われました。こうした随時行われる改正に、労務担当者は遅延なく対応しなければなりません。

 

クラウド型の労務管理システムであれば、法改正に応じて自動的にアップデートされるため、制度変更への対応をスムーズにミスなく行うことができます。

労務管理システムの機能一覧

労務管理システムの機能一覧

 

労務管理システムの基本機能を一覧表にまとめました。

 

機能

特徴

情報収集機能

・従業員へ情報入力依頼メールを送信

・メールに記載のURLから情報入力ページへアクセス

・従業員自身で情報を入力(基本情報・マイナンバーなどを入力)

・モバイル端末からの情報入力が可能(労務管理クラウドの機能)

・CSVファイルで従業員情報を一括登録

情報管理機能

・従業員を一覧表示

・指定条件で表示を絞り込み/ソート

・指定条件で従業員情報を検索

・従業員情報を変更(住所・氏名などを変更)

・CSV形式で従業員情報をダウンロード

・情報変更履歴を確認

手続き補助機能

・入社手続きを補助(健康保険・厚生年金保険・雇用保険の資格取得届などを作成)

・退職手続きを補助(各種資格喪失届を作成)

・従業員情報変更を補助(年金・保険の住所氏名変更届を作成)

・年末調整を補助(保険料控除申告書・配偶者控除等申告書などを作成)

・扶養変更を補助(健康保険被扶養者異動届・国民年金第3号被保険者関係届などを作成)

・その他の補助機能(算定基礎届・各種給付金申請書などを作成)

・書類入力の一部を自動化(従業員情報を自動挿入)

・Todoリストやチェックリストなどで手続き進捗を管理

・書類提出期限や契約更新日などをメールで通知

※作成できる書類・帳票の種類はサービスにより異なる

セキュリティ機能

・IPアドレス制限

・SSL暗号化通信

・操作履歴を保存

労務管理システムを導入する価値は大

労務管理システムの導入により、労務関連の手続きや従業員管理を効率化できます。業務の手間と時間を削減できるほか、手続きミスを防止することも可能。人的コストの削減にも労務管理システムは役立ちます。ただし、労務管理システムを有効活用するには、まずサービス選定を慎重に行わなければなりません。ポイントを絞ったサービス比較を行い、自社に適する労務管理システムを選ぶことが肝要です。

 

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