多くの企業が導入を進めているマーケティングオートメーション(MA)ツール。現在では多機能・高性能なタイプも多数提供されています。しかし、どんな基準で選べばいいのか、自社に合うツールの見分け方がわからないという声が多くあります。こここでは、MAツールの比較方法として選定のポイントや導入時の注意点を説明します。
また、導入実績の多い代表的なMAツールをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
MAツール(マーケティングオートメーション)の比較方法・選び方
マーケティングオートメーション(MA)ツールを比較選定する際のポイント
MAツールは多数提供されており、機能やサービス内容もさまざまです。自社に適したものを比較選定する際には、以下の見極めポイントをしっかり押さえておきましょう。
- BtoB向けか、BtoC向けか
- 総合型か特化型か
- 導入の目的に合った機能があるか
- 自社のリソースやスキルで使いこなせるか
- サポート体制はあるか
一つずつ解説していきます。
■BtoB向けか、BtoC向けか
顧客数や成約までの期間、必要なアプローチなど、BtoBとBtoCではマーケティング活動に違いがあります。BtoBでは顧客とのリレーション向上や有効商談数の向上、BtoCでは集客や成約率の向上が主な目的になります。MAツールには、BtoBに強い機能を付けているタイプと、BtoCで強みを発揮するタイプがあるため、自社のビジネス形態に即したものを選ぶ必要があります。
●BtoBに強い機能の例:
- SFAやCRMなど他のシステムと連携できる
●BtoCに強い機能の例:
- メール配信だけでなく複数チャネルを横断したアプローチができる(オムニチャネル対応)
- SEOやSNS連携など集客に強い機能がある
- 大量の顧客データを管理できる
■総合型か特化型か
MAツールには、マーケティング活動の各プロセスをサポートする多機能な「総合型」と、特定のプロセスを効率化する「特化型」があります。
総合型は一つのツールでシームレスに運用・管理できるため、担当者の業務負荷を下げやすく、複数の仕組みを導入して連携するよりもコスト効率が高い傾向があります。その反面、多機能がゆえに使いこなせず、無駄なコストを投下してしまったというケースも見られます。
一方の特化型は、自社が欲しい機能を選べ、総合型よりも低料金に設定されている点がメリットです。ただし、使っていくうちに欲しい機能が増えたり他システムとの連携が必要になったり、拡張性や連動性の課題が生じるケースがあります。中長期的な視点も入れて、自社に適したサービスを選択することが大切です。
■導入の目的にあった機能があるか
MAツールにはさまざまな機能があるため、事前にマーケティング活動の目的や戦略を定め、必要な機能を洗い出すことが選定のポイントです。基本的な機能には以下のものがあります。
- 見込み客の情報管理
- 見込み客のスコアリング
- Web解析
- メール配信
- メールマーケティング
- ページ作成
- SNS連携
- シナリオ作成
- 効果分析
- SFAやCRMとの連携
MAツールによって強化されている機能が異なるため、自社が解決したい目的に合致したサービスを選ぶことが重要です。
■自社のリソースで使いこなせるか
高性能なMAツールを導入しても、使いこなせなければ無駄なコストや手間が発生してしまいます。自社のリソースやマーケティングの知識を整理して、使いやすいものを選択しましょう。
■サポート体制はあるか
社内にマーケティングのノウハウを有している人材がいない場合は、サポート体制についてチェックしておくことが大切です。たとえば、導入時には見込み客のスコアリングに必要なタグを設定したり、問い合わせフォームを作ったりするなど各種の設定作業が発生します。また、他のシステムからデータを移管する場合も作業が必要です。
導入段階でつまずかないように、どこまでのサポートを受けられるのか、また有料・無料の範囲も確認しておきましょう。
課題別の向き・不向き
自社が抱えている課題によっても、適したMAツールは異なります。向き・不向きの傾向を以下に整理しました。
課題 |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
顧客リストを持っていない、または顧客数が少ない |
・まずはスコアリングできる顧客数を増やすことが必要になるため、SEOやSNS連携など集客機能を強化しているタイプが向いている |
Webマーケティングのスキルが低い |
・サポート体制が充実しているサービスが向いている ・ノウハウがまったくない場合は、設計・運用のコンサルティングを実施しているサービスもおすすめ |
営業部門との連携が必要 |
・CRMやSFAと連携できるサービスが向いている |
マーケティング力を全体的に底上げしたい |
・基本機能にくわえ、ユーザートレースや効果分析など高性能な機能が充実しているタイプが向いている |
リソースも予算も少ない |
・必要な機能に特化している、比較的安価でシンプルな使い勝手のMAツールが向いている |
導入時に注意すべき点
MAツールを導入する際に知っておきたい注意点を挙げます。
■事前にマーケティング戦略のシナリオを作る
MAツールはマーケティング業務の各プロセスを自動化して効率化を図りますが、前提となるマーケティング戦略を描けていなければ最適な施策を打てません。ターゲットとなる顧客像やアプローチのシナリオ、スコアリングの基準などは事前に設計しておく必要があります。顧客の行動・思考のプロセス、タッチポイントを可視化するカスタマージャーニーマップを作成するなどして、マーケティングのシナリオを作っておくことが重要です。
■すぐに効果が出るとは限らない
MAツールは使いながらPDCAの精度を高めていくため、導入と同時に劇的に成果が上がるとは限りません。長期的な運用で効果を高めていくツールと心得て、リソースやコストの最適化を図る視点が大切です。
導入に失敗しないために
マーケティングオートメーション(MA)ツールを選定するポイントは、導入の目的を明確にして必要な機能を見極めることです。また、事前に戦略シナリオを作るなどの準備が必要で、他システムとの連携ができるかどうかによっても得られる効果が変わります。ここで紹介した選定ポイントを参考に、自社に最適なMAツールを見つけてください。
代表的なMAツール 16選
1. BowNow
(参照元:https://bow-now.jp/)
サービス名 |
BowNow |
キャッチフレーズ |
無料で使えるマーケティングオートメーション |
サービス概要 |
BowNowは、国産MAツールの中でも数少ない、Web制作会社自身が開発したマーケティングオートメーションです。 |
向いてる形態 |
BtoB |
導入社数 |
約 10000 社 (2022年06月01日時点) |
運営企業 |
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サービス詳細 |
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サービス資料 |
導入した企業の声
スターティアレイズ株式会社 コーポレート部マーケティング課 櫻澤 佑季様:
導入目的は、以前から頻繁に行っていた展示会やセミナーなどの施策の費用体効果を把握するため。BowNowを活用することで、条件に合致したリードからのアポ率が40%以上を記録しました。
2. b→dash(ビーダッシュ)
(参照元:https://bdash-marketing.com/)
サービス名 |
b→dash(ビーダッシュ) |
キャッチフレーズ |
業界シェアNO.1データマーケティングツール |
サービス概要 |
b→dashは、業界初のテクノロジー『Data Palette(データパレット)』により、SQLを使わないノープログラミング(GUI操作)での「データの取込・統合・変換・活用」を可能にしました。『Data Palette』があれば、導入〜運用にかかるコスト・工数を大幅に削減することができます。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・データパレット |
価格 |
・プラン 価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |
3. Pardot(パードット)
(参照元:https://www.salesforce.com/jp/products/marketing-cloud/marketing-automation/)
サービス名 |
Pardot(パードット) |
キャッチフレーズ |
マーケティングの自動化で成功への新たな道を開く |
サービス概要 |
顧客とのつながりを再定義する、Salesforceのマーケティングオートメーション。 |
向いてる形態 |
BtoB |
価格 |
・Growth 150,000円 / (税抜)月 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
4. SATORI
(参照元:https://satori.marketing/)
サービス名 |
SATORI |
キャッチフレーズ |
見込み顧客を増やすMAツール |
サービス概要 |
900社以上が導入する国産認知度No.1ツール(2017年ジャストシステム社調べ)。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 900 社 (2021年01月23日時点) |
機能一覧 |
・リード管理機能 |
価格 |
・初期費用 300,000円 / 税別 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
5. Marketo Engage
(参照元:https://jp.marketo.com/)
サービス名 |
Marketo Engage |
キャッチフレーズ |
全世界で5000社以上の企業から選ばれている |
サービス概要 |
エンゲージメントマーケティングプラットフォーム上に構築されたMarketo Engageのアプリケーションでクロスチャネルマーケティングを実現。顧客がどこにいても、興味や行動などの、オンライン活動を捉え、one to oneコミュニケーションを可能にします。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 5000 社 (2021年01月23日時点) |
機能一覧 |
・マーケティングオートメーション |
運営企業 |
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サービス詳細 |
6. Oracle Eloqua
(参照元:https://www.oracle.com/jp/cx/marketing/automation/)
サービス名 |
Oracle Eloqua |
キャッチフレーズ |
コミュニケーションを大規模にパーソナライズ |
サービス概要 |
Oracle Eloquaは、B2Bまたは購入検討中のオーディエンス向けの優れたキャンペーンをオーケストレートします。シンプルなものから高度なものまで、幅広いマーケティング戦略をあらゆるチャネルにおいて簡単に作成、実施し、パーソナルで有意義なエクスペリエンスにより、顧客を惹き付けます。顧客とのあらゆるやり取りを意味のあるものとするために、コミュニケーションを大規模にパーソナライズできます。 |
向いてる形態 |
BtoB |
機能一覧 |
・キャンペーン・オーケストレーション |
運営企業 |
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サービス詳細 |
7. Campaign Studio
(参照元:https://www.acquia.com/jp/products/marketing-cloud/campaign-studio)
サービス名 |
Campaign Studio |
キャッチフレーズ |
オープンソースMAツールマウティックをベースに開発 |
サービス概要 |
オープンソースMAツールであるマウティックをベースに開発。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・複数チャネルキャンペーン |
運営企業 |
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サービス詳細 |
8. MAJIN
(参照元:https://ma-jin.jp/)
サービス名 |
MAJIN |
キャッチフレーズ |
運用しやすいマーケティングオートメーション |
サービス概要 |
経営者が選ぶ国産セールス&マーケティングプラットフォーム No.1(日本マーケティングリサーチ機構調べ)。マーケティングオートメーション「MAJIN」は、顧客一人ひとりの興味関心に応じたコミュニケーション施策を自動化・効率化できるプラットフォームです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・リード管理 |
価格 |
・スタンダードプラン 100,000円 / から/月額費用 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
9. Kairos3(カイロス3)
(参照元:https://www.kairosmarketing.net/marketing-automation)
サービス名 |
Kairos3(カイロス3) |
キャッチフレーズ |
人を増やさず受注アップ |
サービス概要 |
マーケティングオートメーション/SFAツール。「Kairos3」は、見込み客リストからの受注アップに貢献する、マーケティング・営業支援ツールです。お客さまの「いま欲しい」がわかるから、アプローチ先が明確になります。マーケティングと営業の連携を強くし、ムダがなく生産性の高い営業活動を実現します。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・リード管理 |
価格 |
・初期費用 10,000円 / 初月のみ |
運営企業 |
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サービス詳細 |
10. HubSpot MarketingHub
(参照元:https://www.hubspot.jp/products/marketing)
サービス名 |
HubSpot MarketingHub |
キャッチフレーズ |
マーケティングに必要なツールとデータを1か所に |
サービス概要 |
Marketing Hubは、マーケティング関連のすべてのツールとデータを優れた1つのプラットフォームに集約。一元化による時間の短縮に加えて、1人ひとりに寄り添った体験を提供するために必要な情報を把握できることで、自社の商品やサービスを必要としているオーディエンスを惹きつけて顧客になってもらうことができます。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入企業の傾向 |
世界120か国以上で利用 |
機能一覧 |
・ブログ |
価格 |
・Starter 5,400円 / 月 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
11. Dr.Marketing(ドクターマーケティング)
(参照元:https://www.iad.co.jp/drm/)
サービス名 |
Dr.Marketing(ドクターマーケティング) |
キャッチフレーズ |
大手法人への新規アプローチ・ナーチャリング特化MA |
サービス概要 |
Dr.Marketing®は、大手法人への新規アプローチ・ナーチャリングに特化したマーケティングオートメーションツールです。 |
向いてる形態 |
BtoB |
機能一覧 |
・データベース機能(CRM) |
運営企業 |
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サービス詳細 |
12. HCL Unica
(参照元:https://www.niandc.co.jp/sol/product/ibm-campaign/)
サービス名 |
HCL Unica |
キャッチフレーズ |
キャンペーン管理ソリューション |
サービス概要 |
顧客のデジタル行動データを活用し、マルチチャネルキャンペーンを実現します。最大効力を発揮するキャンペーンフローをPDCAを回し、的確に探りあてます。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
運営企業 |
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サービス詳細 |
13. Cloud Circus(クラウドサーカス)
(参照元:https://cloudcircus.jp/)
サービス名 |
Cloud Circus(クラウドサーカス) |
キャッチフレーズ |
顧客を増やす、全てがここに。 |
サービス概要 |
Cloud CIRCUSなら初心者でもデジタルマーケティングで成果を出せます。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・MA(マーケティングオートメーション) |
価格 |
・Cloud CIRCUS for WEB(初期費用) 100,000円 / 初期費用 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
14. GoQMieruca(ごくーミエルカ)
(参照元:https://goq.ma/)
サービス名 |
GoQMieruca(ごくーミエルカ) |
キャッチフレーズ |
自社サイトをだれがどこをどう見たのかを「みえる化」 |
サービス概要 |
自社サイトの訪問者がいつ、どのページを どのくらいどうやって見たのかを「みえる化」し、効率の良い営業活動と、 簡単にマーケティングが行える画期的なツール、 それが「ごくーミエルカ」です。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
価格 |
・GoQMieruca(ごくーミエルカ)(初期費用) 100,000円 / 初期費用 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
15. Ambassador Relations Tool(ART:アート)
(参照元:https://amb-r-t.jp/)
サービス名 |
Ambassador Relations Tool(ART:アート) |
キャッチフレーズ |
マーケティングに必要なすべての機能を無料で |
サービス概要 |
【特徴】 |
向いてる形態 |
BtoC |
機能一覧 |
・顧客管理 |
価格 |
・フリープラン 0円 / (無料) |
運営企業 |
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サービス詳細 |
16. シャノンマーケティングプラットフォーム
(参照元:https://www.shanon.co.jp/products/)
サービス名 |
シャノンマーケティングプラットフォーム |
キャッチフレーズ |
戦略的な コミュニケーションを実現 |
サービス概要 |
マーケティング業務の自動化・効率化と統合的なデータ管理により、戦略的なコミュニケーションを実現するクラウドアプリケーションです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・リード管理 |
運営企業 |
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サービス詳細 |