これまで人が行っていた受付業務を無人化し、業務効率に貢献する受付システム(受付管理システム)。内線電話に代わる受付方法として、多くの企業で導入が進められています。受付システムには種類があり、備わる機能はシステムによりさまざまです。ここでは、受付システムの比較選定ポイントと導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的な受付システムをご紹介します。実際に利用する企業の活用事例も交えながら、サービスの強みや特徴の解説を行います。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
受付システムの比較方法・選び方
受付システムを比較選定する際のポイント
受付システムの導入に際し、チェックしておきたいのは以下の4つです。
■受付システムの形態を検討する
受付システムは、以下の3つの形態で提供されています。
- iPadなどのタブレットを利用
- 専用端末を利用
- ロボット型
コスト面で手軽に導入しやすいのはタブレット(主にiPad)を使用するタイプです。自前のタブレットを利用できるシステムを選べば、導入費用を安く抑えられます。ロボット型は、来訪者に最先端の印象を与えられるなどイメージアップに貢献するというメリットがあります。
設置スペースや見た目などを考慮して、自社に合うタイプの受付システムを選ぶとよいでしょう。
■機能を比較する
受付システムには多機能なものもあれば、シンプルなものもあります。各システムの機能を比較して、自社のニーズに合うサービスを選定してください。
タッチパネル操作で担当者を呼び出す機能は、全ての受付システムに備わっています。ただし、担当者の呼び出し方法(内線電話・チャットツール連携など)は、システムによりさまざまです。自社で利用しやすい呼び出し方法を検討した上で、システム選定を進めましょう。
このほか、チェックしておきたい機能例は以下のとおりです。
- 入退室管理
- 来客データ管理
- QRコード発行
- 音声認識
- 顔認証
- 電子錠との連携
- 入館証発行
- 多言語対応
自社に必要な機能やセキュリティ性、訪問者にとっての利便性を考慮したうえで選んでください。
■コストを比較する
受付システムの利用にはランニングコストがかかります。各システムの料金体系および月額料金を比較して、無理なく継続利用できるシステムを選びましょう。
受付システムの料金体系は月額制が多く、端末の台数またはシステム使用者数で料金が変わるサービスが主流です。料金体系をWebサイトに公開していない受付システムもあるので、資料請求して多くの情報を集めてください。
■操作性を比較する
受付システムは自社の顔となるシステムです。自社の使い勝手だけでなく、来訪者に不便を感じさせないように、操作性のよいシステムを選びましょう。
受付システムの操作性の確認には、無料トライアルやデモ機が役立ちます。タブレットを使用するシステムはもとより、ロボットや専用機器を使うシステムも無料試用が可能なものが多く提供されています。ショールームで操作体験できるシステムもあるので、気になる方はチェックしてみてください。
受付システムの操作性を確認する際は、インターフェースのわかりやすさや、担当者呼び出しにかかるステップ数を重点的にチェックしましょう。必要に応じて、音声認識の精度やQRコードの使いやすさなども確認してください。
課題・ニーズ別に見た受付システムの向き・不向きの傾向
受付システムの選定は、自社のニーズや課題を踏まえて進めることが肝要です。次の表を参考に、自社に合うシステムを検討してください。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
なるべく低予算で導入したい |
・タブレット(iPad)を利用するシステムであれば導入コストを抑えられる。ただし、利用台数や社員数などで料金が変わる点に注意 |
多様な来訪者に対し、なるべくスムーズな取り次ぎを実現したい |
・簡単な操作で取り次げるシステムが適している。顔認証機能を搭載するシステム、電子錠と連動できるシステムが便利 ・ITリテラシーがないと操作方法を理解しにくいシステムの場合は注意が必要 |
自社のセキュリティに役立てたい |
・入退出管理機能が充実しているシステムが適している。来訪予約のQRコード(受付番号)発行機能、顔認識機能、画像転送機能を備えるシステムが便利 |
自社の先進性アピールに活用したい / おもてなし感を演出したい |
・ロボット型や大型ディスプレイを使用するシステムは、先端性のアピールや好印象を与えやすい傾向がある |
導入時に注意すべき点
受付システムの導入は、次の2点に注意して進めてください。
■社員の意見も聞いて導入を決める
受付システムを導入する際は、使い勝手や必要な機能について、なるべく多くの社員に意見を求めてください。たとえば、受付画面に社員の写真や情報を掲載する場合、社員によっては抵抗感を覚えることも想定されます。社員が率先して使いたくなるシステムを選ぶためにも、意見を集めてから導入を決定しましょう。
■タブレットのスペックに注意する
受付システムには自前のタブレットを利用できるものがあり、コストを抑えたシステム導入が可能です。ただし、タブレットのスペックには注意しなければなりません。
スペックの低いタブレットを受付システムに使用すると、操作性が低下したり、画面がフリーズしたりする可能性があります。安定したシステム運用をするには、システムに対応するタブレットを使用する必要があります。状況に応じて、タブレットの新規購入も検討してください。
受付システムの選定に動き出そう
受付システムの導入は、システムの比較選定を入念に行った上で進めましょう。システムのタイプや機能、コストを比較して、自社に適するサービスを選んでください。社員に意見を求めることも、受付システムを円滑に導入するために重要です。以上を踏まえて、具体的な受付システム選定を進めてください。
受付システム 3選「特徴」と「活用事例」
1. RECEPTIONIST
(参照元:https://receptionist.jp/)
サービス名 |
RECEPTIONIST |
キャッチフレーズ |
内線電話を通さず、担当者に来客を直接通知。 |
サービス概要 |
来客の日程調整から会議室予約、来客受付までの業務を効率化するクラウド受付システムです。 |
価格 |
・スタンダードプラン (10名以下無料) 価格はお問合せください / 50名毎 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
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サービス資料 |
導入した企業の声
株式会社メタップス 姫野様 水島様 篠崎様:
導入目的は、内線で来客対応を行っていたが、誰も対応せずにお客様を待たせてしまうことがあったため。RECEPTIONISTを活用することで、通知が担当者に届くことによりコミュニケーションコストが無い状態で案内ができるようになりました。
2. ResourceLook Online
(参照元:https://look.bbsystem.co.jp/resourcelook)
サービス名 |
ResourceLook Online |
キャッチフレーズ |
会議室、来訪者受付、設備予すべてがこれひとつで効率 |
サービス概要 |
ResourceLookは、会議室などの施設(Resource)を効率良く利用できるよう、無駄に予約されている会議室を見つけ(Look)て、解決に導きます。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 437 社 (2021年02月25日時点) |
機能一覧 |
・カラ予約防止!入室が確認できない予約は自動キャンセル |
価格 |
・ResourceLook Online 0円 / 30日間 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
3. Reclip
(参照元:https://reclip.biz/)
サービス名 |
Reclip |
キャッチフレーズ |
0から始める、入退室管理 |
サービス概要 |
ReClip(れくりっぷ)とは、重要だけどなかなか手間がかかる、事務所・店舗の受付をあなたに代わって行うアプリです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・豊富なカスタマイズ機能 |
価格 |
・Reclip(無料) 0円 / 無料 |
運営企業 |
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サービス詳細 |