ビジネスでの使用に最適化されたビジネスPC(法人向けPC)は、業務に役立つ機能が多数備わっています。また、ビジネスPC販売会社の法人向けサービスは、PCの導入や活用を進めたい企業に有用です。ここでは、ビジネスPCの基礎知識と、ビジネスPC販売会社のサービス内容や活用メリット、サービス実施の流れを解説します。

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ビジネスPC 2選|比較・選定ポイントとおすすめ「法人パソコン」の特徴

ビジネスPCとは

ビジネス PC(法人向けPC)とは、法人での使用に最適化されたPC(パソコン)です。コンシューマ向けのPCとは仕様が異なっており、OSにはビジネス用のWindows Proシリーズが搭載されるケースが多くなっています。

 

Windows Proには法人向けの管理機能が多数備わっており、システム設定やアプリケーションの取得、OSアップデートのタイミングなどを一元管理できます。リモートアクセス機能により、社外のPCやモバイルデバイスから会社のホストPCを操作できることもWindows Proの特徴です。

 

上記のような利点を持つビジネス  PCですが、まとまった台数を導入する場合、初期設定などに大きな労力を要します。ビジネスPCのメーカーや販売代理店では、PCの導入や運用に役立つサービスを提供しています。次項からは、ビジネス  PCの販売会社(メーカー・代理店)が提供するサービスについて見ていきます。

ビジネスPC(販売会社)のサービス内容

ビジネスPC(販売会社)のサービス内容

 

ビジネスPCの導入に向けて、提供会社では次のようなサービスを行っています。

ビジネスPCの導入をサポート

ビジネスPCの販売会社では、企業のPC導入に役立つサポートサービスを提供しています。PC1台の導入から数百台規模の入れ替えまで、スムーズかつ効率的に行えるようにサポートします。

 

  • ニーズに応じてPCをカスタマイズ
  • PCの初期設定やカスタムイメージのインストールなどを代行
  • PCへの管理ラベル貼付を代行
  • 添付品をPC本体と分けて一括納品
  • 旧PCから新PCへのデータ移行を代行
  • 新PC設置と旧PCの撤去を代行

ビジネスPCの機能活用を支援

ビジネスPCの販売会社では、PCの機能活用に関するソリューションを提供しています。働き方改革の推進やテレワーク導入、セキュリティ対策など、企業の課題に応じたソリューションを提供します。

 

  • Web会議システムやクラウド勤怠管理システムの導入を支援
  • リモートアクセスのセッティングやセキュリティ対策を支援
  • 顔認証や静脈認証などの生体認証システム導入を支援
  • PC紛失時の情報漏えい防止に役立つ遠隔データ消去サービスを提供

手厚い製品保証とサポート

ビジネスPCの販売会社では、クライアント企業がPCを安心して使えるように、手厚い製品保証とサポートサービスを用意しています。

 

  • 製品保証延長サービスを提供(最長5年程度の延長が可能)
  • 破損、盗難などの物損を補償(拡張保証サービス)
  • 訪問修理や休日修理などの修理サービスを提供

PCの廃棄をサポート

企業で不要となったPCの買い取りや引き取りを行っています。各種サービスの提供により、安全かつ低コストにPCを廃棄できるようサポートします。

 

  • 不要になったPCを買い取り(または有料引き取り)
  • 大量のPC処分を依頼できる
  • PCに残ったデータを完全に消去

ビジネスPC(販売会社)を活用するメリット

ビジネスPC(販売会社)を活用するメリット

 

ビジネスPCの導入によるメリットは次の通りです。

柔軟な働き方を推進できる

コンシューマ向けPCでも業務は行えますが、ビジネスPCは機能面・管理面・セキュリティ面においてビジネス向けの仕様となっているため、より安全に利用できるというメリットがあります。

 

たとえば、在宅勤務やモバイルワークなど社外で利用する場合でも、情報を守るための機能が搭載されているビジネスPCであれば、安全に業務ができる環境を整えやすくなります。セキュリティ上の懸念で二の足を踏んでいた企業も、柔軟な働き方を推進できるようになるでしょう。

PC導入作業を効率化できる

PC導入は手間と時間を要する作業です。たとえば、モバイルPCをテレワーク中の社員に配るケースだと、まず自社に届いたPCを開封し、初期設定を済ませた上で、再梱包して社員宅に配送しなければなりません。

 

ビジネスPC販売会社のキッティングサービスを活用すれば、初期設定や管理ラベル貼付などを委託して自社のPC導入作業を大幅に効率化できます。また、クラウド経由でPCの初期設定を行う「Windows Autopilot」に対応するメーカーであれば、カスタムイメージの作成も省略できます。

 

これらサービスを活用すれば、IT人材が少ない企業でも、スムーズにPC導入を進められるでしょう。

社外で高度な作業を行える

一部のビジネスPCメーカーでは、会社内のワークステーション(高性能PC)を社外のPCでリモート操作するためのツールを提供しています。こうしたツールの活用により、高スペックなPCが必要な業務を社外で行えるようになります。

 

通常であれば、3D設計や映像編集などの業務をテレワーク化するには、担当社員に高スペックPCの支給が必要です。しかし、スペックの高いPCは高額であり、まとまった台数を用意するには多額の費用がかかりがちです。

 

上記のツールを活用すれば、一般的なスペックのPCで会社のワークステーションをリモート操作できるようになり、PC購入費を安く抑えることが可能です。また、リモート操作はモバイルPCでも行えるため、エンジニアやクリエーターの柔軟な働き方が可能となります。

サービス実施の流れ

ビジネスPCの導入は、次の流れで進むことが一般的です。

 

  1. PC販売サイトで注文受付
  2. 振込確認または与信審査通過後に成約
  3. 受注内容に沿ってPCを生産・カスタマイズ
  4. 指定の場所へPCを発送
  5. 訪問セットアップやアフターサービスを実施

 

上記は購入するPCの仕様が決まっており、販売サイトで注文を行う場合の流れです。PCの仕様や活用方法について相談したい場合は、販売会社に問い合わせましょう。

ビジネスPCの導入に動き出そう

現在のビジネスPCには、社外での利用に役立つ機能が多数搭載されています。柔軟な働き方を推進したい企業にとって、ビジネスPCは大いに役立つアイテムだといえるでしょう、ただし、PC本体や販売会社の選定は慎重に行ってください。自社に必要なPCのスペックを検討した上で、サービスの充実した販売会社を選ぶことが肝要です。

 

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