複数チャネルからの問い合わせを一元管理でき、コールセンターやヘルプデスクの業務効率化に役立つ「問い合わせ管理システム(問い合わせ管理ツール)」。業務負荷を減らせるだけでなく、顧客満足度の向上にも貢献するツールです。ここでは、問い合わせ管理システムを選ぶ際に押さえておきたい比較選定ポイントと、導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的な問い合わせ管理システムをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
問い合わせ管理システムの比較方法・選び方
問い合わせ管理システムを比較選定する際のポイント
問い合わせ管理システムの選定に際し、確認しておきたいポイントは次の4つです。
■システムに求める要件を明確化する
問い合わせ管理システム(問い合わせ管理ツール)に備わる機能は、各社で幅があります。サービス選定に臨む際は、まずシステムに求める要件を明確化することが肝要です。特に、次の2点は明確に定めておきましょう。
- どのような種類の問い合わせチャネルを管理したいのか
- システム導入で誰に対するサービスを向上させたいのか
問い合わせ管理システムで管理できるチャネルは、電話・メール・SNS・チャットなどサービスによりさまざまです。多種類のチャネルに対応しているもの、メールなど特定のチャネルに対応しているものとに分かれます。
また、問い合わせ管理システムは顧客向けサービスの向上に用いられることが一般的ですが、一部システムは社内ヘルプデスクの改善にも利用できます。従業員向けにシステムを活用したい場合は、FAQ作成機能やフォーラム作成機能など、社内で役立つ機能が備わることをサービス選定条件に加えましょう。
■機能を比較する
自社にとって実用的な問い合わせ管理システムを選ぶには、機能の比較に力を入れることが肝要です。次のポイントを参考にして、搭載機能を比較しましょう。
- 対応担当者のアサインを効率化できるか(自動アサイン・手動アサイン)
- 対応進捗や担当者の負荷をわかりやすく可視化できるか
- 顧客情報や対応履歴をスタッフ用画面に表示できるか
- 返信テキストをテンプレート化して共有できるか
- 定型的な処理を自動化できるか
- スタッフ間の情報共有を効率化できるか
- レポート・分析機能は充実しているか
機能の比較を行う際は、問い合わせ対応を行うスタッフの意見も参考にしましょう。現場の声を聞くことにより、自社にとって実用性の高いシステムを選びやすくなります。
■セキュリティ性を比較する
問い合わせ管理システムには顧客の個人情報が蓄積されます。システムからの情報漏えいが起きないように、セキュリティ性に優れるサービスを選定しましょう。セキュリティ強度を判断する際は、次の3点をチェックすることをおすすめします。
- セキュリティ機能は充実しているか(IPアドレス制限・権限管理機能など)
- 信頼できるデータセンターを使っているか
- 外部機関によるセキュリティ認定を受けているか
■ランニングコストを比較する
問い合わせ管理システムの多くはクラウド型で提供されており、利用には月額料金がかかります。複数の料金プランを用意しているものが多く、各プランはストレージ容量や利用できる機能、アカウント数などの条件によって料金が異なります。また、初期費用の有無も各社で異なります。
プラン内容と料金のバランスをチェックしたうえで、長期利用を踏まえてコストに無理のないサービスを選びましょう。
課題・ニーズ別に見た問い合わせ管理システムの向き・不向きの傾向
自社の抱える課題や要望によって、選定すべき問い合わせ管理システムのタイプが変わります。次の表を参考にして、どのようなシステムが自社に向くのか検討してください。
要望・課題 |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
テレワーク環境で電話問い合わせに対応したい |
・自動応答とボイスメールを利用できるシステムであれば、折り返し連絡することによりテレワーク環境でも無理のない対応が可能 |
サポートデスクへの問い合わせ数を減らしたい / 顧客による問題の自己解決を促進したい |
・FAQやフォーラムの作成機能が備わるシステムが向いている |
顧客管理や受注管理のなかに組み込みたい |
・自社で使用している顧客管理ツールや受注管理システムと連携できるシステムを選ぶとよい |
うまく運用できるか不安がある |
・トライアル期間があるシステムであれば、操作性や運用面を確認したうえで本格導入できる ・サポート体制が充実しているサービスを選ぶとよい |
問い合わせ管理システムの導入時に注意すべき点
問い合わせ管理システムの多くは、試用期間や無料プランを用意しています。これらサービスを活用して、インターフェースの見やすさや操作感、頻繁に使う機能へのアクセスのしやすさなどをチェックしておけば、導入後に「使いづらい」といった現場の混乱を防ぐことができます。問い合わせ対応スタッフにも使用感を確かめてもらい、自社に最適なシステムを導入しましょう。
問い合わせ管理システムの導入に動きだそう
問い合わせ管理システムは、業務効率に大きな影響を与えます。情報システム部門の独断で選定せず、問い合わせ対応の現場スタッフと協議の上で適切なサービスを選びましょう。試用版や無料プランを利用し、システムの操作性をチェックすることもおすすめします。以上を踏まえて、具体的なサービス選定へ進んでください。
問い合わせ管理システム 6選
1.Zoho Desk
(参照元:https://www.zoho.com/jp/desk/)
[service_id:1930]
導入した企業の声
株式会社グレッジ カスタマーサポート部門 主任 篠原 大洋様 カスタマーサポート部門 課長 友保 彩里様:
導入目的は、顧客管理に複数のツールや用いていたが、管理が複雑化しデータの抽出や顧客管理が煩雑になっていたため。Zoho Deskを活用することで、個人で受けた問い合わせも全体で共有できるようになり、進捗状況をすぐに確認できるようになりました。
2.yaritori
(参照元:https://yaritori.jp/)
サービス名 |
yaritori |
キャッチフレーズ |
チームでのメール対応をかんたんに。 |
サービス概要 |
yaritoriは、月額980円から利用できるシンプルで使いやすいクラウド型のメールサービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 150 社 (2021年06月07日時点) |
導入企業の傾向 |
EC 通販 カスタマーサポート |
機能一覧 |
・ステータス管理 |
価格 |
・Starterプラン 価格はお問合せください / ユーザー |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
|
サービス資料 |
3.ThinkOwl
(参照元:https://to.cba-japan.com/)
サービス名 |
ThinkOwl |
キャッチフレーズ |
AI搭載お問い合わせ管理ツール |
サービス概要 |
ThinkOwlは、AIを活用して複数チャネルに対応する問い合わせ管理ソフトウェアです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・チャネル各種対応 |
価格 |
・シルバー 0円 / 月 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
4.ChoiceRESERVE
(参照元:https://yoyaku-package.com/)
サービス名 |
ChoiceRESERVE |
キャッチフレーズ |
予約管理の課題解決、お手伝いします |
サービス概要 |
ChoiceRESERVEは、業界・業種を問わず「予約」に関する課題を抱える企業のための予約管理システムです。2010年のサービス開始から積み上げてきた実績を活かし、悩みに合わせた最適なパッケージを提案します。予約管理のノウハウをもつ専門チームが導入から運用まで寄り添い、課題解決のお手伝いをします。 |
向いてる形態 |
BtoC |
機能一覧 |
・予約の受付・管理 |
価格 |
・Lite 10,000円 / 月額 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
5.desknet's CAMS
(参照元:https://www.desknets.com/cams/)
サービス名 |
desknet's CAMS |
キャッチフレーズ |
メールと電話の対応を共有して顧客満足を推進! |
サービス概要 |
desknet's CAMSは、「メール」や「電話」での問合せの対応内容を共有し業務効率化を図るだけでなく、蓄積されたデータの活用により更なる顧客満足を推進するためのWebベースの顧客対応システムです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・メール対応 |
価格 |
・5ユーザー 150,000円 / ライセンス価格 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
6.formrun (フォームラン)
(参照元:https://form.run/home)
サービス名 |
formrun (フォームラン) |
キャッチフレーズ |
無料で使えるメールフォームと顧客管理 |
サービス概要 |
30秒でフォーム作成。チームで顧客管理ならformrun。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・フォーム作成機能 |
価格 |
・PROFESSIONAL 25,800円 / 月 |
運営企業 |
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サービス詳細 |