「IVR(Interactive Voice Response)」は、コールセンターなどで導入されている自動音声応答サービスです。業務効率化や顧客対応の品質向上といったさまざまなメリットがありますが、現在では多種多様な製品が提供されているため、自社に合うものを見極める必要があります。ここでは、IVRを選定する際のポイントや導入時の注意点を説明します。
また、導入実績の多い代表的なIVRをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
IVRの比較方法・選び方
IVRを比較選定する際のポイント
IVRを比較検討する際、チェックしておきたいのは以下の4つのポイントです。
- 導入形態は自社に合っているか
- 必要な機能が備わっているか
- 料金体系は予算に合っているか
- 導入・運用時に適切なサポートをしてもらえるか
各項目を詳しく見ていきます。
■導入形態は自社に合っているか
IVRを選定するにあたり、まず検討しなければならないのが導入形態です。IVRの導入形態は、「オンプレミス型(専用装置型)」と「クラウド型」の2タイプに大別されます。それぞれの特徴は以下の通りです。
オンプレミス型(専用装置型) |
自社サーバーにIVRシステムを構築・運用するタイプ ・柔軟にカスタマイズしやすい ・高額な導入コストがかかる ・社内にシステムの保守管理を行う人員が必要 |
クラウド型 |
インターネット上で提供されているIVRサービスを利用するタイプ ・導入コストを抑えられる ・用途に合わせてプランを選択・変更できる ・サーバーの保守管理はベンダーが行う |
現在は、導入ハードルの低さやサービス変更が容易であることからクラウド型のIVRが増えていますが、長期利用する場合にはオンプレミス型が割安になることもあります。自社の事情に合ったタイプを選択してください。
■必要な機能が備わっているか
IVRに搭載されている機能は製品によって異なるため、自社に必要なものが過不足なく備わっているかを確認しておくことが大切です。IVRの基本機能は「自動応答機能」や「自動振り分け機能」ですが、ほかにも、製品によって以下のような機能が備わっていることがあります。
- あふれ呼や放棄呼への対策機能(折り返し電話予約など)
- ウィスパリング機能
- タイマー機能
- 音声録音機能
- アンケート機能
- オートコール
- 外部システムとの連携
- 本人認証
- SMS送信
- 分析機能
IVRを導入する目的・用途をふまえて選択しましょう。
■料金体系は予算に合っているか
クラウド型IVRの料金体系は、「1回線あたりの月額料金」が設定されているところが多くなっています。プランによって使用できる機能の範囲が異なるため、必要な機能が料金に含まれているか確認しましょう。また、初期費用やオプション料金が別途必要な場合もあります。
自社の導入規模や必須機能をふまえたトータルコストについては、ベンダーに問い合わせて見積もりを出してもらうことをおすすめします。
■導入・運用時に適切なサポートをしてもらえるか
IVRを選定する際は、ベンダーのサポート体制についてもチェックしておきましょう。IVRの機能は多岐にわたり、提供されているプランもさまざまなので、どのようなシステム構成にすれば自社の目的を達成できるか、見極めが難しいことがあります。
困ったときに適切にサポートしてくれるベンダーであれば、スムーズに導入・運用しやすくなります。
課題・ニーズから選ぶIVRの向き・不向きの傾向
どのようなIVRを選ぶべきかは、自社の課題によっても変わってきます。以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめたので、選定時の参考にしてください。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
低コストでスピーディに導入したい |
クラウド型のIVRが適している |
あふれ呼・放棄呼が多い |
電話回線が混雑してきたときに、掛け直しを促す自動音声ガイダンスを流したり、折り返し電話予約を受け付けたりするIVRが適している |
営業時間外のコールにうまく対処できていない |
タイマー機能があるIVRであれば、曜日や時間帯によって音声ガイダンスを切り替えることができるため、営業時間外でも適切な案内・情報提供が可能 |
未入金の督促電話にマンパワーをとられている/簡単な電話案内を効率化したい |
特定の顧客に自動発信するオートコール機能があれば、大量の電話番号リストに発信し、メッセージを伝えることができる |
オペレーターの応対品質を向上させたいが、どのように顧客の声を収集すればよいかわからない |
アンケート機能があるIVRであれば、オペレーターの応対終了後に自動音声ガイダンスで応対の感想・評価を聞き、プッシュボタン操作で回答してもらうことが可能。録音機能も、接客の振り返りに活用できる |
IVRの導入時に注意すべき点
IVRはコールセンター業務を効率化する有用なシステムですが、顧客側からすると「自動音声ガイダンスが長い」「わかりにくい」などのストレスを感じ、途中でコールを切断してしまう可能性があります。自動音声ガイダンスは以下のポイントを意識して作成しましょう。
- 冒頭の挨拶・注意事項はできる限り短く
- メニューの階層・選択肢はできる限り少なく
- 言葉遣いはわかりやすく簡潔に
業務効率化を重視するあまり、ガイダンスの情報量を増やしたり、メニューを細分化しすぎたりしないよう注意してください。
最適なIVRで顧客対応業務をレベルアップ
IVRを選定する際は、まずオンプレミス型・クラウド型のどちらにするかを検討しましょう。そのうえで、自社に必要な機能が過不足なく搭載され、費用感が予算に合っているかを見極めれば、自社に適したシステムを絞り込みやすくなります。ベンダーのサポート体制も確認しておくと安心です。
ここで紹介したポイントを参考に、顧客対応業務の質を高められるIVRを見つけてください。
IVR 5選
1.あふれ呼対策.app
(参照元:https://pluscomm.jp/app/afureko.php)
サービス名 |
あふれ呼対策.app |
キャッチフレーズ |
電話混雑時でもあふれ呼を確実にキャッチ! |
サービス概要 |
最短2営業日で利用開始できる『あふれ呼対策.app』は、大切なお客様からの電話に自動音声で対応し、コールバック受付を行うアプリです。コンタクトセンターでも、電話が集中するときにお客様を待たせることがなくなり、営業機会を失いません。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・ガイダンス作成 |
価格 |
・30日間無料トライアル 価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |
|
サービス資料 |
2.ReadSpeaker
(参照元:https://readspeaker.jp/)
サービス名 |
ReadSpeaker |
キャッチフレーズ |
ReadSpeaker |
サービス概要 |
ReadSpeakerは高品質の音声合成ソフトウェアです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・Text To Speech Online |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |
3.CyzoPHONE
(参照元:https://cyzo.net/)
サービス名 |
CyzoPHONE |
キャッチフレーズ |
お客様の大切な電話を逃さない自動音声応答 |
サービス概要 |
テレワークによる電話の1次受付と転送処理に最適です。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
4.Symphony Call
(参照元:https://www.symphonycall.jp/)
サービス名 |
Symphony Call |
キャッチフレーズ |
自動電話で大事なメールも逃さない。 |
サービス概要 |
Symphony Callは自動音声による電話通報に特化した通知サービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・自動音声応答(IVR) |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |
5.CallCall-IVR
(参照元:https://callcall.jp/)
サービス名 |
CallCall-IVR |
キャッチフレーズ |
電話の受け方も選ぶ時代に |
サービス概要 |
IVRなら、人が電話で応対する情報を代わりに聞き取り、適切な担当者に通知することができます。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・音声認識 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |