社員からの紹介を通じた人材採用に役立つリファラル採用ツール(リファラル採用サービス)。自社と相性のよい人材の確保や採用コストの削減を目指し、リファラル採用を積極的に進めたい企業にとって有効なツールです。ここでは、リファラル採用ツールの比較選定ポイントと、導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的なリファラル採用ツールをご紹介します。実際に利用する企業の活用事例も交えながら、サービスの強みや特徴の解説を行います。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
リファラル採用ツールの比較方法・選び方
リファラル採用ツールを比較選定する際のポイント
リファラル採用ツールを検討する際にチェックしておきたいポイントは、以下の4つです。
■基本機能を比較する
リファラル採用ツールの基本機能は、大きく次の3つです。
- 自社の求人情報を社員に向けて配信する機能(人事が使用)
- 自社の求人情報を知人・友人に紹介する機能(社員が使用)
- 活動状況の管理機能(人事が使用)
リファラル採用ツールには、社員が簡単に知人・友人へ求人情報を送信できる機能が備わっています。社員にとって使い勝手が良いほど紹介率が高まりやすいため、導入時は社員の意見も参考にしながら、使いやすいツールを選定するとよいでしょう。
管理機能では、タレントプール(潜在的な採用候補者)を管理する機能や、社員のインセンティブを管理する機能を備えたものもあります。人事担当者の負担軽減や、より効率的にリファラル採用を推進できるかという観点で比較しましょう。
■サポート内容を比較する
リファラル採用ツールを利用するうえで、重要なポイントがツール提供元のサポートです。各サービスのサポート体制を比較して、自社と相性のよいツールを選定しましょう。
一部のリファラル採用ツールでは、目標設計や業務プロセス構築のサポート、社内キックオフの提案など、サービス導入時の支援を充実させています。リファラル採用の経験がない企業にとっては、重要度の高いサポートといってよいでしょう。
また、ツール運用開始後のサポートも確認しておきたい点です。採用のプロによるアドバイスを受けられれば、リファラル採用のPDCAサイクルを回しやすくなります。専任コンサルタントのサポートを受けられるサービスもあるのでチェックしてみてください。
■コストを比較する
リファラル採用ツールは長期利用によって効果を発揮するサービスです。コストを比較して、無理なく継続利用できるツールを選定しましょう。
多くのリファラル採用ツールは、月額料金制を採用しています。ただし、具体的な金額は一般公開されていないことがほとんどです。各サービスの提供元に問い合わせて、料金の情報を収集してください。問い合わせの際は、プランの詳細も確認しましょう。
■導入事例をチェックする
リファラル採用ツールの選定において、参考資料となるのが各サービスの導入事例です。他社の導入事例を確認することにより、自社に適したサービスかどうかを判断しやすくなります。
導入事例をチェックする際は、同業他社の事例を中心に、さまざまな事例に目を通してみてください。思いがけない利用方法や、採用業務改善のヒントを発見できる場合もあります。自社と似た境遇の事例もチェックして、課題解決に役立つツールを選び出しましょう。
課題・ニーズ別に見たリファラル採用ツールの向き・不向きの傾向
リファラル採用ツールの選定は、自社の課題を踏まえて進めることが肝要です。次の表を参考にして、自社に向くツールのタイプを検討してください。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
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はじめてリファラル採用を導入する / リファラル採用の実施に不安がある |
・導入時のサポートが充実したサービスであれば、ノウハウ不足をカバーしてくれる ・専任のコンサルタントが支援してくれるサービスが向いている |
複数の求人媒体からの応募を管理したい |
・既存の求人情報を一括で取り込めたり、外部の求人媒体と連携できるサービスであれば、効率的な管理を実現しやすい |
社員の参加率やモチベーションを高めたい |
・社員の協力率を可視化できるなど、モチベーションに働きかける仕組みがあるツールが適している ・インセンティブ管理ができるツールもある |
人事担当のリソースを割けない |
・管理業務を効率化できる機能を強化しているツールが向いている |
中長期的に候補者を管理したい |
・タレントプール管理機能を備えるサービスが適している |
新卒・中途採用だけでなく、アルバイトの採用にも活用したい |
・採用領域を問わず実績の多いサービス(導入事例をチェックする)であれば、ノウハウを獲得しやすいといえる |
導入時に注意すべき点
リファラル採用ツールを導入するにあたっては、次の2点に注意してください。
■従業員満足度は十分か
社員が「自社を知人・友人に紹介したい」と思わなければ、リファラル採用ツールを導入しても採用に結びつきません。そのため、まずは社員が自社に魅力を感じているかどうかを把握しておくことをおすすめします。もし従業員満足度が著しくないなら、社員の満足度を高めることが先決です。リファラル採用の検討とあわせて、職場環境の改善施策に取り組みましょう。
■社員が参加しやすい環境を整える
リファラル採用は、社員にとっては手間が増える採用手法です。また、紹介した人材が不採用となった場合に、社員の人間関係に支障をきたす可能性もあります。この点を踏まえて、社員が積極的に協力してくれるような参加対策を検討しましょう。以下に施策の例を挙げます。
- 紹介に対するインセンティブ(賞与・人事査定プラスなど)を用意する
- 募集要項を具体的にする(勤務経験・性格・将来の展望など)
- イベントを実施する(候補者と接触する機会を設ける=プレ選考)
上記のような施策により、社員がリファラル採用に参加しやすい環境を整えることが可能です。ただし、インセンティブやイベントは採用コストの増加につながります。予算に余裕がない場合は、採用コストが膨らみすぎないように十分注意してください。
リファラル採用ツールの導入準備を進めよう
リファラル採用ツールの選定では、ツールの機能やサポート体制を入念に比較してください。コストの比較も行い、無理なく継続利用できるツールを選び出しましょう。また、ツールを検討する前に、自社の従業員満足度を把握しておくことも大切です。リファラル採用が促進しやすい環境を整えたうえで、ツール導入を進めましょう。以上を踏まえて、具体的なサービス選定へ進んでください。
リファラル採用ツール3選「特徴」と「活用事例」
1. MyRefer
(参照元:https://i-myrefer.jp/)
サービス名 |
MyRefer |
キャッチフレーズ |
”採用をファンづくりに” リファラル採用サービス |
サービス概要 |
「MyRefer(マイリファー)」は、人事担当者の負担や手間をかけずにリファラル採用を導入できる、国内初のクラウドサービスです。2015年10月のサービス開始から700社以上の企業、40万人以上の社員に利用いただいています。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 700 社 (2021年02月25日時点) |
導入企業の傾向 |
大企業を中心に、ベンチャー企業様や中小企業様までご支援させて頂いております。 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |
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サービス資料 |
導入した企業の声
株式会社うるる 取締役 小林伸輔様:
導入目的は、リファラル採用を実施するにあたって、手軽さを追求するため。MyReferを活用することで、リファラル採用を活性化させるきっかけになり、3人リファラル採用経由で入社いただきました。
2. Refcome
(参照元:https://jp.refcome.com/)
サービス名 |
Refcome |
キャッチフレーズ |
社員紹介から、 長く活躍する人材を |
サービス概要 |
リファラル採用は、社員の大切な友人・知人を紹介してもらうことで選考を行う手法です。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 850 社 (2021年02月23日時点) |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |
3. GLOVER Refer
サービス名 |
GLOVER Refer |
キャッチフレーズ |
リファラル採用支援サービス |
サービス概要 |
GLOVER Refer (グラバーリファー)は、リクルートが運営するリファラル採用支援サービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・ダッシュボードで推進状況を可視化 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |