メールを活用して、見込み客の育成や獲得を目指すメールマーケティング。デジタル化が進む中でも、多くの企業が取り組んでいる手法のひとつです。メール配信による効果を高めるには、ツールの活用が欠かせません。ここでは、メールマーケティングツールの基礎知識や機能一覧、導入による効果を解説します。

メールマーケティングツールの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
メールマーケティングツール25選|比較・選定ポイントとおすすめサービスの特徴

メールマーケティングツールとは

メールマーケティングツールとは

メールマーケティングとは、Eメールを使ったマーケティング活動全般を指し、見込み客の獲得・育成、リピート利用などを目指します。これらをサポートする機能を備えたものがメールマーケティングツールです。

メールマーケティング=メルマガ配信と捉えられがちですが、メルマガは登録会員に向けて同一のメールを一斉配信するものです。これに対し、メールマーケティングは、ユーザーに合わせた内容のメールを適切なタイミングで配信し、効果を高めていこうとする活動であり、メルマガもその中のひとつという位置付けになります。

メールは誰もが使い慣れているツールであり、導入ハードルが比較的低いため、多くの企業がマーケティング活動のひとつとして用いています。

メールマーケティングツールでできること

メールマーケティングツールでできること

メールマーケティングツールを活用すれば、以下の4の業務を効率よく実施できます。

戦略的なメール配信

メールマーケティングツールには、戦略的かつ効率的にメールを配信する機能が備わっています。

  • 毎時数千〜百万件以上の高速メール配信
  • ユーザーのアクションに対応して、設定しておいたシナリオ通りにメール配信(ステップメール)
  • ターゲットの属性に合わせたメール配信(セグメントメール)
  • 2パターンのメールを送信して反応を比較(ABテスト配信)

HTMLメールを簡単に作成

HTMLメールとは、画像や動画、書式設定などを用いて視覚的な訴求力を高めているメールです。また、テキストメールではメール開封率やクリック率を取得できないため、HTMLメールを作成する必要があります。 通常、HTMLメールを作成するにはソースコードを書かなくてはなりませんが、メールマーケティングツールを活用すれば、専門知識がなくても簡単に作成できます。

  • テキストや画像などを挿入するだけで簡単にHTMLメールを作成できる(WYSIWYG機能)
  • さまざまなレイアウトパターンの提供(テンプレート)

配信後の効果測定

メールマーケティングツールを活用すれば、配信したメールの効果を測定できます。 

  • 配信メールの到達率・開封率を測定
  • URLクリック率、クリック先でのCV率を測定
  • 配信エラーの理由を解析
  • ABテストの実施・測定

メール配信先リストの作成と管理

メールマーケティングツールには、メール配信先リストを効率的に作成・管理する機能が備わっています。 

  • CVSファイルから配信先を一括登録(インポート)
  • オプトイン(登録)・オプトアウト(拒否)の管理
  • 属性やアクションごとにユーザーグループを作成(グルーピング)
  • メールに反応のあったユーザーをリスト化
  • 登録メールアドレスの重複を回避

メールマーケティングツールの導入で得られる効果

メールマーケティングツールの導入で得られる効果

One to Oneマーケティングを効率的に実現

ユーザーの興味・関心を引くには、メール内容や配信タイミングを個別最適化したアプローチが有効です。メールマーケティングツールを使えば、ユーザーの属性や嗜好、アクション(URLクリックや購入など)に合わせたメールを配信できます。最適なタイミングで適切な情報を配信できるため、ユーザーとの良好な関係性を築くOne to Oneマーケティングが可能になります。

効果測定機能によるPDCAの最適化

メールマーケティングでは、細かな改善が大きな成果へとつながっていきます。そのため、PDCAをいかに効率的かつ精度高く運用できるかがキーになります。

メールマーケティングツールの分析機能を活用すれば、メールの到達率・開封率やクリック率、CV率といった測定結果をもとに、効率的なPDCAを実現できます。また、ABテストの機能がついているものでは、反応が良いタイトルのつけ方や内容の傾向を読み解きやすくなります。

費用対効果の高い情報発信が可能に

大量の顧客に向けて案内やPRをする場合、多くの広告費用がかかります。その点、メールマーケティングは、数あるマーケティング手法のなかでも低コストで情報発信できる方法です。また、すでにメールアドレスを取得しているということは、そもそも見込み度の高いユーザーが多いといえます。

メールマーケティングツールは比較的安価なものから提供されているため、導入ハードルが低く、特別なノウハウがそれほど必要ないという点からも利用しやすいサービスといえます。ユーザーごとに最適化した情報発信を繰り返すことで、費用対効果の高い運用が可能です。

メールマーケティングツールの機能一覧

メールマーケティングツールの機能一覧

メールマーケティングツールの主要機能を表にまとめました。

機能

特徴

メール配信

毎時数千〜数百万通の高速配信が可能

メルマガの一斉配信

ステップメールの配信:

読者のアクションをきっかけに、シナリオに沿って段階的にメール配信する

セグメントメールの配信:

属性や嗜好、行動情報などをもとにセグメントしたユーザーに対して配信する

ABテスト配信:

反応を比較するために2パターンのメールを配信する

多言語でのメール配信

メール作成

・簡単にHTMLメールを作成できるWYSIWYG機能

・HTMLメールのデザインテンプレートの提供

レスポンシブデザイン

メールの表示を送信先デバイスに最適化

効果測定

・メールの到達率、開封率を測定

・クリック率、コンバージョン率を測定

・ABテストの測定

・分析結果をグラフで表示

・メール配信日時による反応の違いを分析

読者の管理

・既存の顧客リスト(Excel・CSVファイル)を一括インポート

・属性別のメールリストを作成

・ホットリードの抽出(メールに反応したユーザーをリスト化)

・登録、解除、登録情報変更などの手続きを自動処理

・送信先アドレスの重複を回避

各種ツールとの連携

・各種ビジネスツール(MA、CRMなど)とAPI連携

メールマーケティングツール選定は慎重に

メールマーケティングツールを導入すれば、Eメールを営業戦略に活用できるようになります。ツールの使い方次第では、効率的に業績アップにつなげられます。ただし、ツール選びは慎重に進めるべきです。メールマーケティングツールの機能や費用には幅があります。自社に必要とする機能を見極めたうえで、コストパフォーマンスの高いツールを選ぶことが肝要です。

 

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