自宅や出張先などの遠隔地から、会社のパソコンを操作できるリモートアクセス。テレワークのニーズが高まるなか、リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスを導入する企業が増えつつあります。ここでは、リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスで実現できることや機能一覧、期待できる効果を紹介します。

リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

リモートデスクトップサービス16選|比較・選定ポイントとおすすめ「リモートアクセスサービス」の特徴や活用事例

リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスとは

リモートアクセスサービス・リモートデスクトップサービスとは



リモートアクセスとは、インターネットを介して遠隔地から会社のパソコンやネットワークに接続する方法です。リモートアクセスはリモートアクセスサービス(RAS)を用いることで実現できます。これにより、自宅や出張先などから会社のパソコンを操作できるようになります。

リモートデスクトップはリモートアクセスを行う手段のひとつで、PC画面を他のPCに転送し、転送先のPCから元のPCを操作することをいいます。VPN環境を構築しなくても、PC間の通信が可能です。

リモートアクセスやリモートデスクトップによって、テレワーク・在宅勤務でも会社にいるのと同じように業務を進めることができるようになります。

リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスで実現できること

リモートアクセスサービス・リモートデスクトップサービスで実現できること



リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスを導入すると、場所や端末の制約を受けずに会社のシステムにアクセスできるようになります。具体的には、以下の2点を実現できます。

自宅や出張先から社内システムを使用できる

遠隔地でも会社と同じように業務を行うには、社内のシステムやデータにアクセスする必要があります。リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスを用いれば、自宅や出張先からでも社内PCのメールを閲覧・操作できます。また、社内の共有フォルダに格納されているデータファイルを取得できるため、紙の文書を持ち運ぶ必要がなくなります。

 

このほかにも、たとえば在庫管理システムや販売管理システムといった社内システムへのアクセスが可能となるため、データ確認や資料作成などの業務を社内にいるのと同様に行えるようになります。

安全性を担保しながら社内ネットワークにアクセスできる

社外で業務を遂行する際の懸念点は、情報漏えいや不正アクセスといったセキュリティ上の問題です。機密事項が入ったPCやUSBの持ち出しは、紛失や盗難にあった場合にリスクが大きくなります。

 

リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスは社内にあるPCを遠隔で操作するため、外部への情報の持ち出しによるリスクを回避できます。また、多くのサービスでは高度なセキュリティ対策が取られているため、安全性を担保することが可能です。

 

認証方式では、ID・パスワードのほか、生体認証やデバイス認証などの組み合わせにより、なりすましアクセスの防止対策が取られています。このほか、転送先のパソコンにデータを残さない機能や、端末の紛失時にデータを遠隔消去できる機能なども提供されています。

リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスの導入で得られる効果

リモートアクセスサービス・リモートデスクトップサービスの導入で得られる効果

業務効率アップ・生産性の向上

リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスを用いれば、外出先で急な仕事が発生した場合でも会社に戻る必要がなくなり、移動時間を削減できます。これまで会社で行っていたPC作業を自宅や外出先で対応できるようになるため、業務効率がアップします。無駄な時間・労力を減らすことで生産性向上も期待できます。

コスト削減・ペーパーレス化の推進

リモートアクセスによってテレワークや在宅勤務をする社員が増えれば、通勤費・交通費を削減できます。また、自宅や外出先から社内のデータにアクセスすることにより、資料などを印刷して持ち歩く必要がなくなります。

多様な働き方の推進・人材流出の防止

出社を前提とした働き方は、育児や介護中の従業員が仕事を続けにくくなることがあり、離職に至るケースが散見されます。リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスを導入すれば、自宅で会社を同じように仕事ができるため、ライフスタイルに合った働き方を推進できます。多様な働き方を認めることは人材流出の防止にもつながります。

BCP対策の強化

災害や感染症のリスクが高まる昨今、企業は緊急時に事業を継続・復旧させるためのBCP対策(事業継続計画)を講じておくことが重要です。リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスを用いれば、出社が困難な事態でも、自宅などで業務を進めることが可能です。

リモートアクセスサービスの機能一覧

リモートアクセスサービスの機能一覧

 

リモートアクセスサービスの主な機能を以下にまとめました。

 

機能

内容

遠隔操作

自宅や出張先など外部のPCから会社のPCを操作する

ファイル送受信

社内PCと外部PCとの間でファイルのアップロード・ダウンロードができる

メール閲覧・送受信

外部のPCから社内PCのメール閲覧・送受信ができる

セキュリティ機能

・IDやパスワード認証、指紋認証、電子証明書、ワンタイムパスワードなどの本人確認

・IPアドレスや端末ごとのアクセス権限設定

・通信の暗号化

・接続可能な時間・曜日の制限

アクセス権限の設定・管理

ユーザー単位でアクセス可能なサーバー・端末を設定する

アクセス履歴の記録

アクセス時刻や使用時間、接続先のネットワーク・機器などの履歴を保存

レポート機能

ユーザーごとの接続状況を日別・月別などで表示する

マルチデバイス対応

スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末でも使用できる

 

どの機能が搭載されているかはサービスによって異なります。選択の際は注意しましょう。

リモートアクセスで働き方が変わる

リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスを導入すれば、自宅や出張先でも仕事を進めやすくなり、業務効率・生産性の向上が期待できます。多様な働き方の推進・BCP対策という観点からも有効なサービスです。自社に合ったサービスを選び、効果的なリモートアクセス・リモートデスクトップ環境を構築してください。

 

リモートデスクトップサービス・リモートアクセスサービスの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

リモートデスクトップサービス16選|比較・選定ポイントとおすすめ「リモートアクセスサービス」の特徴や活用事例