情報共有ツールとして知られるグループウェア。業務効率を高めるツールとして認識されているものの、機能の多彩さから、全体像がつかみにくいツールともいえます。ツールが持つ機能を理解すれば、全体像やメリットも見えてきます。ここでは、グループウェアの機能や導入メリットを解説します。

グループウェアの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
【比較】おすすめグループウェア 16選|選定ポイントと導入実績豊富なグループウェアの特徴や活用事例

グループウェアとは

グループウェアとは

 

グループウェアとは、社内のスムーズな共同作業や情報共有、コミュニケーションをサポートするソフトウェアです。多彩な機能を備え、ファイル共有やスケジュール管理、チーム内の連絡などを効率化します。

 

グループウェアの活用シーンは、社内の一般業務だけにとどまりません。複数企業をまたいだプロジェクト進行や、ステークホルダーへの情報提供にも活用できます。さらには、勤怠管理や備品管理など、人事・総務課の業務に活用可能なものもあります。情報共有を軸とする多彩な機能により、日々の業務をアシストしてくれます。

グループウェアで実現できること

グループウェアで実現できること

 

グループウェアの導入により、次の5つのことを実現できます。

効率的な情報共有

グループウェアは社内の情報共有に役立ちます。社員が得た情報や知識を蓄積し、データベースとして活用することも可能です。

 

  • ネットワーク上でファイルを共有・共同編集
  • 掲示板機能によるスピーディーな情報周知
  • 社内wikiによる情報蓄積・共有
  • 社外(PC・スマホ・タブレット)からのアクセスも容易

 

社員のコミュニケーションを促進

グループウェアには、社員のコミュニケーション促進に役立つ機能が備わっています。

 

  • 素早い意見交換を実現するチャット機能
  • カジュアルなコミュニケーションを生む社内SNS

 

プロジェクトの進捗状況を可視化

グループウェアの管理機能を活用すれば、プロジェクトの進捗状況を可視化できます。メンバーのタスクやリソースを可視化して、スケジュール調整に活かすことも可能です。

 

  • プロジェクト管理機能で進捗状況を確認
  • タスク管理機能で各メンバーの仕事を一元管理
  • スケジュール機能でメンバーの予定や空き状況をチェック

 

業務上の無駄を削減

グループウェアの導入により、業務上の無駄を削減できます。各種申請・承認の電子化により、印刷代を削減することも可能です。

 

  • ワークフロー機能で各種申請・承認をペーパーレス化
  • Web会議で移動・集合時間を削減
  • ソフトウェア上で在席・離席を確認

 

総務・人事課の業務を効率化

グループウェアを活用すれば、総務や人事の業務を効率化できます。

 

  • 各種備品の出庫状況や在庫を一元管理(備品管理機能)
  • 社員の出退勤や外出を記録・管理(タイムカード機能)
  • 出退勤情報はCSV形式でエクスポート可能

 

グループウェアの導入で得られる効果

グループウェアの導入で得られる効果

共同作業しやすい環境を構築

グループウェアの導入により、社内に共同作業しやすい環境を構築できます。ファイル共有機能により、ドキュメントや画像、エクセル表などの共有が可能に。共同編集もできるため、内容変更のたびにファイルを送受信する手間が省けます。

 

グループウェアのチャット機能も、共同作業に貢献します。意見交換の場にチャットは最適です。グループチャット機能を活用すれば、チームで手早く小会議を行えます。

 

スマートフォン対応のグループウェアなら、外出先からチャットに参加することも可能。場所に縛られないコミュニケーションにより、共同作業が活性化します。

社外との情報共有を簡易化

グループウェアを活用すれば、社外との情報共有を簡易化できます。近年のグループウェアは、クラウド型(インターネット上のアプリケーションを利用するタイプ)が多くなっており、取引先や外注先、顧問などのステークホルダーとの情報共有が可能です。

 

例えば、グループウェアの掲示板機能を通じて、取引先に情報公開することができます。社外とのファイル共有やチャットも可能です。情報やファイルの公開範囲を自社で細かく設定することで、意図しない情報が社外へ漏れるリスクを防ぐことができます。

業務の見える化を促進

グループウェアの導入により、各種業務の見える化を促進できます。各社員の業務スケジュールや勤怠状況、備品の利用状況など、グループウェアで確認できる項目は多数あります。ワークフローの履歴をチェックすれば、ペーパーレス化の推進度合いがわかります。

 

統一性のある画面で各種情報をチェックできることが、グループウェアの利点です。業務の見える化を推進し、ムリ・ムダ・ムラを発見するツールとしてグループウェアは役立ちます。

グループウェアの機能一覧

グループウェアの機能一覧

 

グループウェアの代表的な機能をまとめました。

 

機能

詳細

情報共有機能

●使用者用の機能

 

・ファイル共有(ドキュメント、画像などを共有・共同編集)

・アドレス帳

・名刺共有

・掲示板

・社内wiki(社内情報やノウハウを集積・共有)

●管理者用の機能

 

・ファイル権限管理(ファイルのアップロード・閲覧・編集権限を設定)

・名刺管理(名刺の公開範囲を設定)

コミュニケーション機能

●使用者用の機能

 

・メール

・社内チャット(グループチャット、ダイレクトチャット)

・社内SNS(タイムライン)

・アンケート

●管理者用の機能

 

・チャット管理(参加メンバーの変更、チャット名変更、アイコン管理など)

業務効率化機能

●使用者用の機能

 

・スケジュール管理

・タスク管理

・ワークフロー(企画書・報告書などの起案、予算申請、休暇申請、経費申請など)

・設備予約(会議室やプロジェクターなどの利用予約)

・タイムカード機能(出退勤の打刻、外出の管理)

・ウェブ会議

・議事録作成

・来訪者管理

・在席・離席確認

・備品管理

●管理者用の機能

 

・ワークフロー管理(申請承認、差し戻し)

・タイムカード管理(打刻方法の制限、時間修正、CSV出力)

システム管理機能

・ユーザーアカウントの管理(追加、削除、一時停止など)

・各種アクセス権限の設定

・管理権限の委譲

連携機能

・人事システムとAPI連携

・各種ビジネスツール(MA、SFAなど)とAPI連携

セキュリティ機能

・アクセス可能なIPアドレスを制限

・クライアント証明書により接続できる端末を制限

・重要な変更が行われた場合に管理者へ通知


グループウェアの選定は慎重に

グループウェアの導入により、社内外の情報共有や共同作業が促進されます。社員のコミュニケーション促進や、業務の効率化にもグループウェアは有効です。ただし、サービスの選定は慎重に行わなければなりません。機能の要・不要を選定し、綿密なコスト計算も行ったうえで、自社に適するグループウェアを選ぶことが肝要です。

 

グループウェアの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
【比較】おすすめグループウェア 16選|選定ポイントと導入実績豊富なグループウェアの特徴や活用事例