さまざまな調査をスピーディーに実施できるネットリサーチ(インターネットリサーチ)。マーケティングの重要性が高まっている昨今、ネットリサーチのツール・サービスの種類は増えており、自社に最適なものを見極めるのが難しくなっています。記事では、自社に合ったネットリサーチを選ぶための比較ポイントや課題別の向き・不向きの傾向について解説します。

また、導入実績の多い代表的なネットリサーチ(インターネットリサーチ)をご紹介します。実際に利用する企業の活用事例も交えながら、サービスの強みや特徴の解説を行います。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。

ネットリサーチの比較方法・選び方

ネットリサーチを比較選定する際のポイント

ネットリサーチを選ぶときのポイント



ネットリサーチを選ぶ際は、4つのポイントを検討しながら絞り込みましょう。

 

  • 従来型かセルフ型か
  • 必要なのは定量データか定性データか
  • パネルの質・量はどうか
  • サポート体制が整っているか

 

各項目を詳しく見ていきます。

 

■従来型かセルフ型か

ネットリサーチは「従来型(オーダーメイド型)」と「セルフ型(DIY型)」に大別されます。それぞれの特徴は以下の通りです。

 

従来型(オーダーメイド型)

リサーチ会社が調査の設計・作成から集計・分析まで一通り行う。プロのリサーチャーが課題・目的に合わせて調査をカスタマイズするため精度が高い。モニター(回答者)はリサーチ会社のものを利用することが多い

セルフ型(DIY型)

ネットリサーチのツールを用いてユーザー自身が調査を設計・実施する。アンケートのモニター(回答者)は自社で用意するタイプと、ツール提供会社に用意してもらえるタイプがある

 

最近は低コストで利用できるセルフ型のネットリサーチツールが増え、自社で手軽にアンケートを実施できるようになっています。ただし、調査の内容によっては知識・スキルがある程度ないと自社での運用は難しい場合があります。

 

調査の規模・内容・予算を踏まえ、どちらのタイプが自社に合っているか検討しましょう。

 

■必要なのは定量データか定性データか

定量データとは、回答結果を数値で計測できるものをいいます。定性データとは、感覚や心理など数値で表現しにくい質的なデータのことです。その回答に至った経緯や背景などを詳しく探ることが目的です。

 

定量データはほとんどのサービスで提供されていますが、定性データはリサーチ会社によって提供の有無が変わります。また、データの取得方法も異なっており、例えば、動画やチャットを使った1対1の調査やグループインタビューなどが行われています。知りたいことを明確にしたうえで、適切なサービスを選ぶようにしましょう。

 

■モニターの質・量はどうか

回答結果はモニターの質・量に大きく左右されます。ネットリサーチを選ぶ際は、自社の調査に合ったモニターを多く抱えているかどうか、質の高いモニターを保有しているかを確認しましょう。チェックポイントは以下を参照してください。

 

  • モニター数
  • モニターの属性
  • モニターの集め方
  • 不正回答や重複登録者への対応

 

 

■サポート体制が整っているか

とくにセルフ型のネットリサーチを利用する場合は、サポート体制についてよく確認しておく必要があります。アンケート調査は調査設計が重要です。しかし、調査に慣れていないと設問のフローや文言が不適切で、目的通りの結果が得られなくなる場合があります。また、多機能なタイプは使いこなすのが難しいです。

 

調査に不慣れな場合は、作成した調査フォームについてアドバイスがもらえたり、マニュアルが整備されていたりするツールを選ぶとよいでしょう。

ネットリサーチの向き・不向き

ネットリサーチの向き・不向き


自社の課題・ニーズによっても、適したネットリサーチは異なります。以下に課題・ニーズ別の選び方をまとめたので、自社の事情と照らし合わせてみてください。

 

課題・ニーズ

向き・不向きの傾向

毎回イチからアンケートを作成するのが面倒

設問や選択肢をコピー&ペーストで転用できるツールや、テンプレートが充実したツールが適している

モニターが少ない/ターゲットが集まらない

多数のモニターを抱え、スクリーニングによって対象者を絞っても一定数の回答者が得られるサービスがおすすめ。モニターの属性や特徴についてサービス提供会社に確認しておくと良い

スマホでも回答できるようにしたい

スマホやタブレットでも見やすいアンケートが作成できるマルチデバイス対応のツールがおすすめ

広告やクリエイティブの調査をしたい

アンケートに画像や動画を挿入できるツールが向いている

すぐにデータが必要

回答結果を24時間以内に得られるなど、短期間でのデータ収集が可能なサービスがおすすめ

アンケートの作り方がわからない/調査の質を高めたい

専任リサーチャーがフルサポートするオーダーメイド型、または調査設計などのアドバイスがもらえるセルフ型がおすすめ

人的リソースが少ない/リサーチ業務に手が回らない

調査設計・作成から集計・分析まで一任できるオーダーメイド型のサービスが向いている

マーケティング予算が少ない

最低限必要な機能に特化したリーズナブルなセルフ型ツールが適している

 

ネットリサーチの導入時に注意すべき点

 ネットリサーチの導入時に注意すべき点

 

ネットリサーチを導入する際は、以下の2点に注意しましょう。

 

■データが偏る場合がある

当然ながら、ネットリサーチの回答者はインターネットの利用者です。インターネットの利用率は年代や年収によってばらつきがあり、調査のターゲットや内容によっては、回答に偏りが出る場合があるため要注意です。自社の商品・サービスのターゲットの特性を視野に入れ、ネットリサーチが適切か判断しましょう。

 

■仮説を立てる/目的を明確にする

セルフ型のネットリサーチを利用する場合は、調査設計の段階で仮説を立て、目的を明確にしておくことが重要です。

 

「とりあえずいろいろなことを聞いてみよう」とやみくもに設問を増やすと、集計・分析が煩雑になり、データを次に活かしにくくなってしまいます。また、設問数が多い調査は回答者に負担をかけ、回答率が下がる可能性もあります。

 

有用なデータを得るためには、「調査を通して何を明らかにしたいのか」を明確にしたうえでアンケートを作成・実施することが重要です。

次の一手につながる効果的なネットリサーチを

ネットリサーチを選定する際は、まず自社が行う調査の目的・対象者を明確にすることが先決です。調査の内容や自社のリテラシー、予算に応じてオーダーメイド型かセルフ型かを検討し、提供会社のモニターの特性やサポート体制を確認して絞り込みましょう。

ネットリサーチ 5選「特徴」と「活用事例」

1.Freeasy(フリージー)

(参照元:https://freeasy24.research-plus.net/)

サービス名

Freeasy(フリージー)

キャッチフレーズ

ネットリサーチをもっと自由に簡単に

サービス概要

おかげさまで登録企業1000社突破!初期・月額は無料!全国450万人の調査モニターに500円からネットリサーチができるセルフ型のアンケートツールです。

機能一覧

・モニタリスト機能

価格

・550円 / アンケート

運営企業

アイブリッジ株式会社

サービス詳細

Freeasy(フリージー)の詳細を見る

サービス資料

 

導入した企業の声

あしたコーポレーション株式会社 代表取締役 西田 悟様:

導入目的は、新商品を開発する際にコンセプトやキャッチコピーなどがターゲットである消費者にどう響くのか生の声を集めるため。Freeasyを活用することで、仮説通りの結果もあれば、想定より違うことがわかったり、参考になりました。また、回収スピードが非常に速く驚きました。

 

2.100人アンケート

(参照元:https://100nin.jp/)

サービス名

100人アンケート

キャッチフレーズ

高品質・低価格のアンケート調査

サービス概要

【アンケートで100人の声を集めて ビジネスの「何が正解?」に答えを出すツール】

高品質、低価格、スピードでネットリサーチに革命を。
あなたのビジネスをサポートする新しいビジネスツールです。

繰り返しご利用いただけるよう、品質の高い回答パネルと、これまでにネットリサーチでは考えられなかったコストパフォーマンスを兼ね備えています。

(参照元:ホワットエバーパートナーズ株式会社HP)

向いてる形態

BtoC

機能一覧

・アンケート収集ステップ
・アンケート結果レポート

価格

・スタンダード  6,800円 / 回

運営企業

ホワットエバーパートナーズ株式会社

サービス詳細

100人アンケートの詳細を見る

 

3.Fastask

(参照元:https://www.fast-ask.com/)

サービス名

Fastask

キャッチフレーズ

すべてのビジネスに「裏付け」を。

サービス概要

圧倒的なスピード&低コスト。
徹底して調査票のチェックを行うのではじめてでも安心。

【特徴】
・日本語のプロフェッショナルが徹底的に調査票をチェック。
・業界最大規模!即配信可能な「アクティブモニタ」
・大手と比べて納期と価格は3分の1以下。
・”出現率”もお調べします。
(参照元:株式会社ジャストシステムHP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

導入社数

約 3000 社

(2021年02月18日時点)

機能一覧

・アンケート作成
・アンケートの配信
・アンケートの回収と集計

価格

・価格はお問合せください

運営企業

株式会社ジャストシステム

サービス詳細

Fastaskの詳細を見る

 

4.専門スタッフによるWEBアンケート作成

(参照元:https://www.p1-r.com/web-questionnaire/)

サービス名

専門スタッフによるWEBアンケート作成

キャッチフレーズ

専門スタッフによるWebアンケート作成

サービス概要

Webアンケートを作成します。調査専門スタッフが質問設計からお手伝いします。アドホックのアンケートはもちろん、年間通したアンケートサイトの常設など長期間のアンケート開設にも最適です。貴社保有リストへのアンケート、ホームページでのアンケート、モニターパネルでのアンケートなど、様々な場面でご利用ください。

【特徴】
・専門スタッフによる質問作成
・充実のアンケート機能
・アンケート結果のリアルタイム表示機能
・アンケートのカスタマイズ機能
・回答者と回答データの自動紐づけ機能
(参照元:プラスワンリサーチ株式会社HP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

機能一覧

・専門スタッフによる質問作成
・充実のアンケート機能
・アンケート結果のリアルタイム表示機能
・アンケートのカスタマイズ機能
・回答者と回答データの自動紐づけ機能

価格

・WEBアンケート作成費  50,000円 / 20問まで
・WEBアンケート作成費  80,000円 / 30問
・個別URL・QRコード作成費  30,000円 / 100個まで
・個別URL・QRコード作成費  50,000円 / 500個

運営企業

プラスワンリサーチ株式会社

サービス詳細

専門スタッフによるWEBアンケート作成の詳細を見る

 

5.TesTee(テスティー)

(参照元:https://www.testee.co/research/)

サービス名

TesTee(テスティー)

キャッチフレーズ

若年層調査なら TesTee

サービス概要

一般的に回収が難しいとされる、若年層パネルの回収もテスティーなら行えます。
中学生では1,000件/日、高校生では4,000件/日の回収が可能です。
スマホアプリでのアンケート回収により、圧倒的な回収速度を実現!
若年層でのアンケート回収速度は業界一です。

【特長】
・圧倒的回収速度の鍵はスマホ回収
・調査結果から次の打ち手までフォロー

(参照元:株式会社テスティーホームページ)

向いてる形態

BtoC

価格

・価格はお問合せください

運営企業

株式会社テスティー

サービス詳細

TesTee(テスティー)の詳細を見る