広告効果測定ツールは、Web広告のCVや費用対効果を効率的に測定・分析するためのツールです。複数の集客チャネルを活用した広告展開が主流の現在、広告運用の最適化を目指して導入を進める企業が増えています。記事では、自社に最適な広告効果測定ツールの比較選定ポイントや、課題別の向き・不向きの傾向について解説します。
また、導入実績の多い代表的な広告効果測定ツールをご紹介します。実際に利用する企業の活用事例も交えながら、サービスの強みや特徴の解説を行います。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
広告効果測定ツールの比較方法・選び方
広告効果測定ツールを比較するときのポイント
広告効果測定ツールは数多く提供されており、機能にも幅があります。選ぶ際にチェックしたいポイントを整理しました。
- 目的通りの測定ができるか
- 担当者のリテラシーに合っているか
- 費用対効果は見合っているか
- サポートを受けられるか
各項目を詳しく見ていきます。
■目的通りの測定ができるか
広告効果測定ツールの選定にあたって、まず確認しておきたいのが「目的通りの測定・分析ができるか」という点です。例えば、広告接触が多い時間帯を明らかにしたいのに、時間帯別の集計・分析機能が備わっていないツールでは意味がありません。
広告効果測定ツールの主な機能は以下の通りです。
- 広告別の効果測定
- SEOの効果測定
- メルマガ・ソーシャルメディアの効果測定
- 時間帯・エリア別分析
- ユーザー行動分析
- アトリビューション分析
- コンテンツマーケティング分析
- 重複CV排除
- モバイル端末の効果測定
機能は上記以外にもあり、どれが搭載されているかはツールによって異なります。「ツールによってどのようなデータを取得したいのか」を明確にしたうえで、必要な機能をピックアップしておきましょう。
■担当者のリテラシーに合っているか
多機能な広告効果測定ツールを充分に使いこなせれば、精度の高いな分析ができます。しかし、機能が多いツールは使いこなすのが難しく、担当者のリテラシーによっては持て余してしまう可能性があります。
広告運用のPDCAをスムーズに回すためにも、広告効果測定ツールは担当者が使いやすい仕様のものを選びましょう。無料のお試し期間を用意しているツールもあるので、本格導入の前に使用感やレベル感をチェックしておくと安心です。
■費用対効果は見合っているか
広告効果測定ツールを選定する際は、「導入コストを上回る成果を得られるか」という費用対効果の観点も重要です。例えば、運用している広告が1~2種類程度であれば、Googleアナリティクスなど無料のアクセス解析ツールでも対応できるため、導入によるコスト効果は得にくいでしょう。広告効果測定ツールの導入によって見込まれる成果は、分析にかかる工数の削減および改善施策による効果の大きく2つです。ツールの料金体系と照らし合わせて、高い費用対効果が期待できるものを選びましょう。
■サポートを受けられるか
カスタマーサポート体制が整っているかどうかも、チェックしておくべきポイントです。初期設定方法や目的に合った計測方法などについて、専任スタッフにサポートしてもらえるツールであれば、困ったときでもスムーズに解決できるようになります。
画面を見ながらデモンストレーションをしたり、効果的な運用についてのレクチャー・トレーニングを受けられたりするツールもあります。サポート方法(電話・メール)やサポートの範囲も確認しておきましょう。
広告効果測定ツールの向き・不向き
どのような広告効果測定ツールが適しているかは、自社の課題によっても変わってきます。課題・ニーズ別の向き・不向きを以下にまとめたので、自社の状況と照らし合わせてみましょう。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
実売数とデータ上のCV数に乖離がある |
重複なくCV数をカウントし、流入経路別にCV状況を把握できるツールが適している |
広告効果を直接的なCVでしかチェックできていない |
直接CVだけではなく、間接CVのデータ測定(アトリビューション分析)ができるツールが適している |
ユーザー行動がブラックボックス化している |
カスタマージャーニーやLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)の分析を得意とするツールがおすすめ |
使用デバイス別に施策を最適化したい |
パソコンとモバイル端末を区別して測定し、端末ごとに広告の効果を把握できるツールが便利 |
広告効果測定データだけでは物足りない/より詳細な分析がしたい |
外部のデータ解析サービスと連携ができるツールがおすすめ |
人的リソースが足りない/マーケティング業務を効率化したい |
レポート機能が充実しているツールや、KPIの設定・広告運用などについてアドバイスが受けられるコンサルティングサービス付きのツールがおすすめ。 |
広告予算が少ない/広告予算が毎月変動する |
基本機能に特化したリーズナブルなツール、またはクリック数に応じて料金が変動する従量課金制のツールが適している |
広告効果測定ツールの導入時に注意すべき点
広告効果測定ツールを導入する際は、以下の2点に注意しましょう。
■広告の種類・出稿数が少ないと効果を得にくい
広告効果測定ツールは、施策の種類が多く、広告運用・管理が煩雑なケースほど高い導入効果が得られます。そのため、「当面の施策はリスティング広告のみ」など広告運用がシンプルな場合は、ツールを導入しても期待するほどのメリットを得られない可能性があります。
■施策ごとに目標値を設定する
さまざまな施策を展開している場合、効果測定は施策単位で行うことが大切です。なぜなら、認知拡大に有効なディスプレイ広告と、顕在層の購買促進効果が期待できるリスティング広告とでは、クリック率やCVR(コンバージョン率)が違って当然だからです。
異なる役割の施策を同じ指標で比較すると、施策の方向性を見誤る可能性があります。まずは施策ごとの役割を整理したうえで目標値を設定しましょう。
適切なツールで広告運用を最適化しよう
広告効果測定ツールは、Webマーケティングの効果測定の一翼を担うツールです。選定する際は、導入目的に合った分析ができるかどうかをチェックし、リテラシーや施策の規模・予算に合うものを絞り込みましょう。紹介した選定ポイントを参考に、広告運用の最適化に役立つツールを見つけてください。
広告効果測定ツール7選「特徴」と「活用事例」
1. Smartly.io
(参照元:https://www.smartly.io/ja/)
サービス名 |
Smartly.io |
キャッチフレーズ |
世界No.1のソーシャル広告運用ツール |
サービス概要 |
Smartly.ioは世界中のトップブランドに愛用されている、ソーシャル広告運用ソリューションです。 |
機能一覧 |
・広告クリエイティブ制作補助ツール |
価格 |
・SaaSツール利用料 500,000円 / アカウント |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
|
サービス資料 |
導入した企業の声
TUI AG:
導入目的は、新規顧客を獲得するため。Smartly.ioの動画テンプレートツールを活用することで、高品質でカスタマイズされた動画広告を大量に作成することができ、決済開始あたりの単価を72%、購入あたりの単価を36%削減できました。
2. dfplus.io
(参照元:https://dfplus.io/)
サービス名 |
dfplus.io |
キャッチフレーズ |
マーケターのためのデータフィード管理ツール |
サービス概要 |
データフィードで商品データをトップセールスに。Google、Criteo、Facebook、Yahoo!、LINE、Indeedなど主要媒体に標準対応!利用継続率 98%、初心者でも成果改善に取り組めるデータフィード管理ツールです。 |
向いてる形態 |
BtoC |
導入企業の傾向 |
多くの商品(・求人票・物件情報・イベント情報)を扱うEC、人材、旅行、不動産、イベントなどの業種 |
機能一覧 |
・業界初 スコア・アドバイス機能 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
|
サービス資料 |
導入した企業の声
株式会社びゅうトラベルサービス 黒澤 智幸様 沓名 恵様:
導入目的は、一つのデータを元に、複数の媒体に広告を出稿するため。dfplus.ioを活用することで、リアルタイムにフィード広告に展開できるようになり、オンライン販売を推進することができました。
3. 広告運用自動化ツール「Shirofune」
(参照元:https://shirofune.com/)
サービス名 |
広告運用自動化ツール「Shirofune」 |
キャッチフレーズ |
1日10分の簡単操作。 なのに上がる、広告効果。 |
サービス概要 |
Google広告・Yahoo!広告・Facebook広告(Instagram広告)・Twitter広告・LINE広告、TikTok広告、Microsoft広告に対応。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入企業の傾向 |
大手〜中小の広告代理店様から、上場企業や成長企業の広告主様まで幅広く利用されています。 |
機能一覧 |
・運用経験、知識は不要。簡単操作で広告出稿 |
価格 |
・セルフプラン 価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
|
サービス資料 |
導入した企業の声
株式会社プライムクロス デジタルマーケティング事業本部 本部長 勝部静二様 メディア・コンサルティング部 部長 村岡雅子様 メディア・コンサルティング部 プロモーションコンサルティング課 リーダー 向井博美様:
導入目的は、リスティング広告のジャンルが不動産という特殊なものであるがゆえに人がしっかり運用しなければならない、そしてその人手も足りないという課題があったため。Shirofuneを活用することで、前のツールでは2, 3時間かかっていたところが、日によってはほぼ0になりました。
4. AD EBiS
(参照元:https://www.ebis.ne.jp/)
サービス名 |
AD EBiS |
キャッチフレーズ |
業界No.1マーケティング効果測定プラットフォーム |
サービス概要 |
アドエビスでWebマーケティングの成果を一元管理。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 10000 社 (2021年02月09日時点) |
導入企業の傾向 |
中小企業から大手企業まで幅広い業界のお客様にご利用いただいています。 |
機能一覧 |
・Webサイトへの全流入施策を計測 |
価格 |
・アドエビス 0円 / 初期費用 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
5. CallTracker(コールトラッカー)
(参照元:https://www.calltracker.jp/)
サービス名 |
CallTracker(コールトラッカー) |
キャッチフレーズ |
電話の効果を測定する広告効果測定サービス |
サービス概要 |
Webメディア、雑誌などの紙広告、看板、TV/ラジオなど、出稿している広告からの電話反響を全てトラッキングできるサービスです。当サービスの利用により広告効果が可視化され、広告効果を最大化させることができます。 |
向いてる形態 |
BtoC |
導入社数 |
約 1000 社 (2021年02月28日時点) |
機能一覧 |
・番号発行 |
価格 |
・サービス初期費用 50,000円 / 導入時 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
6. Roboma
(参照元:https://roboma.io/)
サービス名 |
Roboma |
キャッチフレーズ |
広告運用をより本質的に データの可視化と自動化を |
サービス概要 |
広告レポートの作成から運用の自動化までを行う広告運用自動化ツール。広告データの一元管理によって、時間やコストの無駄を削減し、本質的な業務に時間を割くことができます。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・広告データを一元管理 |
価格 |
・フリー 0円 / 月 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
7. admage®
(参照元:https://admage.jp/)
サービス名 |
admage® |
キャッチフレーズ |
広告業界が選んだ答え。 |
サービス概要 |
≪クラウドで提供するアフィリエイトシステム≫ |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・【レポート機能】メディアオーナーレポート |
価格 |
・スタンダード 150,000円 / 月 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |