近年は多種多様なクラウドサービスが提供されており、業務効率化やDXの推進に役立てられています。その一方で「何を基準に選べばよいかわからない」という声も聞かれます。本記事では、クラウドサービスを比較選定する際のポイントと導入時の注意点などを解説します。
また、導入実績の多い代表的なクラウドサービスをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
クラウドサービスの比較方法・選び方
クラウドサービスを比較選定する際のポイント
クラウドサービスを選定する際の主な比較ポイントは、以下の4つです。
- 提供内容・機能
- コスト
- セキュリティ体制
- サポート体制
各項目について詳しく見ていきます。
■提供内容・機能
クラウドサービスは「SaaS」「PaaS」「IaaS」の3種類に大別されます。それぞれ提供する内容・機能が異なるため、自社の目的に合ったタイプを選ぶ必要があります。
各タイプの特徴は以下の通りです。
SaaS (Software as a Service) | PaaS (Platform as a Service) | IaaS (Infrastructure as a Service) | |
---|---|---|---|
提供内容・機能 | ソフトウェア機能 (グループウェアや会計ソフトなど) | アプリケーション開発に必要な機能 (OSやデータベースなど) | インフラ機能 (仮想サーバーやネットワークなど) |
主なユーザー | すべての従業員 | アプリ開発者 | インフラエンジニア |
メリット | ・インストール不要で簡単に導入できる ・システム管理・運用の手間が省ける | ・環境構築のコストや手間を削減できる ・開発スピードの向上 | ・自由に環境を構築できる ・設備投資が不要で固定資産税を軽減できる |
デメリット | ・カスタマイズはほぼできない | ・IaaSより自由度は低い | ・自社で管理を行う必要がある ・専門知識を要する |
特定の業務をデジタル化・効率化したい場合は、会計ソフトや顧客管理ソフトなどのSaaSを利用します。
PaaSやIaaSは、自社でアプリ開発やインフラ構築を行う際に必要な環境をひと通り提供するクラウドサービスで、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azure、GCP(Google Cloud Platform)が代表的です。
■コスト
一般的なクラウドサービスは、サービスの利用量に応じて料金が変動する従量課金制となっています。
<具体例>
- ユーザー数
- 利用時間(時間単位、分単位)
- CPU利用率
- ストレージ容量 など
多くのサービスでは複数の料金プランが用意されており、利用量や使用できる機能に差があります。初期費用やオプション機能の有無もサービスごとに異なるため、トータルコストを算出し、「自社の導入規模や用途に合っているか」「ランニングコストは予算にマッチしているか」といった観点でチェックしましょう。
■セキュリティ体制
クラウドサービスを導入すると、自社データはベンダーが保有するデータセンターで管理することになります。ベンダーのセキュリティ体制が甘い場合、不正アクセスや情報漏えいのリスクが高まるため、安心して運用できるかどうかを選定段階で見極めておく必要があります。
主なチェック項目は以下の通りです。
- ユーザー管理、アクセス管理
- 通信データの暗号化
- 不正アクセス・サイバー攻撃対策
- データセンターの管理体制
- 情報セキュリティに関する国際規格の取得状況
■サポート体制
クラウドサービスは導入段階でつまずくケースが少なくありません。とくにPaaSやIaaSは専門知識がないと対応が難しい場合があるため、ベンダーのサポート体制を確認しておくと安心です。
主なチェック項目は以下の通りです。
- サポート方法(メール、チャット、電話など)
- 対応可能な曜日・時間
- サポート範囲(導入設定、運用、トラブル対応など)
- サポート料金の有無
- サポートコンテンツの充実度(マニュアル、Q&Aなど)
課題別に見たクラウドサービスの向き・不向きの傾向
どのようなクラウドサービスを選ぶべきかは、自社の課題によっても変わってきます。
以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめました。
課題・ニーズ | 向き・不向きの傾向 |
---|---|
業務効率化にクラウドサービス(SaaS)を導入したいが、既存システムのデータ転記が面倒 | 既存システムとデータ連携(API連携)ができるSaaS製品を選定すれば、システム間のデータ連携や機能拡張が可能になる |
自社でアプリケーションやWebサービスを開発したい | 要件や機能がシンプルな場合はPaaS、環境構築から自由にカスタマイズしたい場合はIaaSが適している |
アプリ開発にあたり、エンジニアのリソースやコストをできる限り抑えたい | 開発環境の設計や管理運用の手間がかからず、カスタマイズを必要としないPaaSであれば、エンジニアのリソースを開発業務に集中させることができる |
クラウドサービスを導入したいが、自社で使いこなせるか不安がある | 無料トライアル版やデモ版を利用できる製品であれば、機能や操作性を試すことができる |
クラウドサービスの導入時に注意すべき点
クラウドサービスを導入する際は、以下の2点に留意しましょう。
■導入目的や活用方法を明確にする
クラウドサービスを導入する目的が曖昧なまま進めてしまうと、導入後に「必要な機能が不足している」「思ったより運用が難しい」などの理由で活用しきれず、失敗に終わる可能性があります。クラウドサービスを有効活用するには、自社の目的を達成し、課題を解決できるサービスを選定することが重要です。まずは、「何のために導入し、どのように活用していくのか」を明確にしておきましょう。
■運用体制を整える
自社の目的に合ったクラウドサービスを導入しても、社内の運用体制が整っていなければ定着しません。多くの場合、クラウドサービスを導入すると業務プロセスが変わるため、導入後の業務の流れや役割分担を整理・共有しておきましょう。また、社内向けに説明会や操作方法の講習会を実施し、従業員の理解を促進することも重要です。
最適なクラウドサービスを導入しよう
クラウドサービスを選定する際は、まず提供内容や機能が自社の目的・用途に合っているか、という観点で比較検討します。その上で、自社の利用規模や予算に対するコスト、セキュリティ体制、サポート体制が納得できるものであれば、自社での運用に適していると判断できます。
クラウドサービス 11選
1.ニフクラ
(参照元:https://pfs.nifcloud.com/)
[service_id:1827]
2.CopyMonitor
(参照元:https://www.copymonitor.jp/)
サービス名 | CopyMonitor |
キャッチフレーズ | コピペチェックで著作物のオリジナリティーを守る |
サービス概要 | CopyMonitor(コピーモニター)とは、著作物を国内及び国際的な学術文書やウェブコンテンツそして会員が指定したドキュメントが含まれるCopyMonitor独自の文書データベースと比較し、文書同士がどれだけ類似しているかを判定するソリューションです。類似度結果はダウンロード可能なレポートで提供され、研究者、教授、学生及び編集者が、文書の新規性や独創性を確認するために使用できます。 |
向いてる形態 | BtoB |
運営企業 | |
サービス詳細 |
3.Microsoft Azure
(参照元:https://azure.microsoft.com/ja-jp/)
サービス名 | Microsoft Azure |
キャッチフレーズ | 目的を持って創造する 今年は何を作りますか? |
サービス概要 | ≪クラウドでのあなたのパートナー、Azure であらゆる課題に対応する≫ |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
機能一覧 | ・仮想マシン |
価格 | ・価格はお問合せください |
運営企業 | |
サービス詳細 |
4.mPLAT/SMP
(参照元:https://senjufamily.nri.co.jp/mplat/)
サービス名 | mPLAT/SMP |
キャッチフレーズ | 運用基盤クラウドサービス |
サービス概要 | mPLATとはシステム運用に必要な運用管理機能をクラウド型で提供するサービスです。 |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
機能一覧 | ・サービスデスク基盤サービス |
運営企業 | |
サービス詳細 |
5.SCCore
(参照元:https://www.sccloud.jp/sccoredirectory)
サービス名 | SCCore |
キャッチフレーズ | 効率的・安全な運用・管理を。 |
サービス概要 | MicrosoftのディレクトリサービスであるActive Directoryをクラウドスタイルで提供するサービス。 |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
機能一覧 | ・オプション機能 |
価格 | ・価格はお問合せください |
運営企業 | |
サービス詳細 |
6.GMOクラウド ALTUS
(参照元:https://altus.gmocloud.com/)
サービス名 | GMOクラウド ALTUS |
キャッチフレーズ | サーバーコストを最適化するクラウドサーバー |
サービス概要 | GMOクラウド ALTUSアルタスは、品質と価格のバランスに優れたIaaS型クラウドです。 |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
導入社数 | 約 4000 社 (2021年03月09日時点) |
機能一覧 | ・Basicシリーズ |
価格 | ・価格はお問合せください |
運営企業 | |
サービス詳細 |
7.Amazon Web Service (アマゾン ウェブサービス)
(参照元:https://aws.amazon.com/jp/what-is-aws/)
サービス名 | Amazon Web Service (アマゾン ウェブサービス) |
キャッチフレーズ | クラウドならアマゾン ウェブサービス |
サービス概要 | アマゾン ウェブ サービス (AWS) は、世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォームです。世界中のデータセンターから 200 以上のフル機能のサービスを提供しています。急成長しているスタートアップ、大企業、主要な政府機関など、何百万ものお客様が AWS を使用してコストを削減し、俊敏性を高め、イノベーションを加速させています。 |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
運営企業 | |
サービス詳細 |
8.使えるねっと
(参照元:https://www.tsukaeru.net/)
サービス名 | 使えるねっと |
キャッチフレーズ | 私たちは「使える」サービスを提供して参ります。 |
サービス概要 | 使えるねっとでは、今まで培ってきた経験とノウハウをもとに、お客様に安心してサーバをご利用いただけますようサポートをさせていただいています。 |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
価格 | ・価格はお問合せください |
運営企業 | |
サービス詳細 |
9.cloudpack
(参照元:https://cloudpack.jp/)
サービス名 | cloudpack |
キャッチフレーズ | デザインも、システム開発も、ワンストップで。 |
サービス概要 | cloudpackは、クラウドの導入や運用を中心に、精鋭のプロ集団がお客様のご要望に幅広くお応えする総合支援サービスです。 |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
導入社数 | 約 2000 社 (2021年04月07日時点) |
機能一覧 | ・AWS (Amazon Web Services) |
運営企業 | |
サービス詳細 |
10.Amazon Web Service
(参照元:https://aws.amazon.com/jp/what-is-aws/)
サービス名 | Amazon Web Service |
キャッチフレーズ | AWS によるクラウドコンピューティング |
サービス概要 | アマゾン ウェブ サービス (AWS) は、世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォームです。 |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
価格 | ・価格はお問合せください |
運営企業 | |
サービス詳細 |
11.GCP 支払代行
(参照元:https://www.topgate.co.jp/business/googlecloud/utilize/gcp-payment)
サービス名 | GCP 支払代行 |
キャッチフレーズ | Google Cloud Platform |
サービス概要 | Google が提供するパブリッククラウドサービス Google Cloud Platform 利用料の請求書をトップゲートからお客様へ発行し、お客様は銀行振込でお支払いいただけるサービスです。 |
向いてる形態 | BtoB/BtoC |
価格 | ・価格はお問合せください |
運営企業 | |
サービス詳細 |