動画配信プラットフォームを導入し、リード獲得や認知度向上に活用する企業が増えています。近年は社内向け動画を制作する企業も増えつつあり、テレワークの増加もあってセキュアな配信方法が求められるケースも多くなってきました。ここでは、動画配信プラットフォームの機能や実現できること、導入メリットを解説します。
動画配信プラットフォームの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
動画配信プラットフォームランキング15選|比較・選定ポイントとおすすめ「動画配信システム」の特徴
動画配信プラットフォームとは
動画配信プラットフォームとは、インターネットでの動画配信を可能にするサービスです。一般的にはYouTubeやDailymotionなどの無料サービスが有名ですが、ビジネスユースに適する有料サービス(動画配信システム)も多数リリースされています。
無料の動画配信サービスと、ビジネス向けの動画配信プラットフォームとの主な違いは、セキュリティ性と機能性です。拡散や視聴数アップを狙うならセキュリティ面を気にする必要はさほどありませんが、クローズドの配信をしたい場合はセキュリティ性に留意する必要があります。また、有料のサービスには、さまざまな機能が付加され利便性を高めているタイプが数多くあります。
業務マニュアル動画の配信やテレワーク中の社員への研修動画の配信など、社内向けの動画配信を行うなら、ビジネス用の動画配信プラットフォームを検討したほうがよいといえるでしょう。
動画配信プラットフォームで実現できること
動画配信プラットフォームを導入することで、以下のことを実現できます。
多様な方式での動画配信
動画配信プラットフォームを利用すれば、多様な方式で動画配信を行えます。自社のニーズや環境に合わせて配信方法を選ぶことが可能です。
- 動画をオンデマンド配信(録画配信)
- 動画のライブ配信も可能
- 自社専用の動画ポータルサイトで配信できる
- Webサイトへの動画の埋め込みも可能
- PC・スマホ・タブレットなどマルチデバイスで視聴できる
配信動画の管理
動画配信プラットフォームには、動画コンテンツを管理できる機能が備わっています。動画のカテゴリーを設定したり、動画ごとに公開設定をしたりといったことも可能です。また、視聴できるユーザーを限定して、安全な情報発信を行うこともできます。
- 動画コンテンツの管理
- 動画に視聴用パスワードを設定
- 部署や役職などのグループごとに視聴制限を設定(一部サービスの機能)
視聴データの収集・解析
動画配信プラットフォームには、動画の視聴状況に関するデータを収集・解析する機能が備わっています。自社の動画がどのように視聴されているかを分析して、今後の動画制作や配信の参考にすることが可能です。
- 閲覧履歴、視聴環境、離脱率などを解析
- ユーザー別のデータ解析が可能
オリジナル動画の作成・編集
一部の動画配信プラットフォームには、動画編集機能が備わっています。別途ソフトウェアを用意することなく、プラットフォーム上でオリジナル動画を作成できます。
- プラットフォーム上で動画素材を編集
- トリミング、字幕挿入、カット割りなどを行える
動画配信プラットフォームの導入で得られる効果
動画配信プラットフォームの導入により期待できるメリットには、次のようなことがあります。
マーケティング効果を高める
動画の作成・管理・配信を効率化できることで、マーケティングの効果を高めることが期待できます。多くの動画配信プラットフォームには、コンテンツの再生数、視聴完了率といった詳細データを収集できます。データ分析により、リード獲得やブランド認知といった施策をより効果的に進めることができるようになります。
研修やトレーニングを効率化
これまで集合型で行ってきた社員研修やトレーニングを動画コンテンツに置き換えることで、コストの節約や教育機会の増加につなげることが可能です。
新入社員の研修や新製品リリース時の社員トレーニングなど、多数の社員を集めて行う業務は準備や告知に人手を要すため人件費がかかるうえ、開催当日の他業務への影響も考慮しなければなりません。また、都合により参加できない社員へのフォローアップに別途コストが生じる場合もあります。
動画コンテンツによる研修やトレーニングであれば、会場のセッティングが不要のため、準備の手間と人件費を少なく抑えられます。社員が都合の良いタイミングで視聴できることも動画コンテンツの利点です。オンデマンド配信はもとより、ライブ配信のコンテンツもアーカイブ化すればいつでも視聴できるようになります。効率的な研修やトレーニングを行えるようになり、自社コンテンツが充実すれば社員教育の機会を増やせます。
在宅勤務者への情報伝達を充実化
動画配信プラットフォームは、テレワーク中の社員への情報伝達に役立ちます。動画コンテンツの最大の利点は情報量の多さです。ほかのコンテンツでは表現しにくい細かなニュアンスも、動画であればスムーズに伝達できます。たとえば、経営陣のメッセージや会議の様子などを動画で配信することにより、在宅勤務中の社員にも雰囲気を含めた濃い情報が伝わります。
自社の雰囲気を感じられる動画は、テレワーク中の社員にとっての重要な情報源です。トップ層からの配信だけでなく、各部署からも多様な情報を配信すれば、テレワーク中の社員が社内との繋がりを感じられるようになります。
緊急時に式典をオンライン化できる
感染症の流行や災害などの影響により、入社式や表彰式などの式典を行えなくなるケースがあります。こうした場合に動画配信プラットフォームがあれば、オンラインで式典を実施できます。具体的には、無理なく参加できる社員だけで式典を実施し、その様子を多数の社員にライブ配信するといった対策を立てることが可能です。
大勢の社員へ向けて映像を配信できることが、動画配信プラットフォームの強みです。Web会議システムでも映像の配信は行えますが、同時アクセスできる端末数は限られます。数百人が同時接続できるシステムもありますが、通信の安定性を保てない場合があります。
動画配信プラットフォームには多数の同時アクセスを前提とするものが多く、一部のサービスは数千人の同時視聴を可能としています。大企業の入社式や総会などのライブ配信を成功させた事例もあることから、動画配信プラットフォームは式典のライブ配信に適したサービスだといえます。
動画配信プラットフォームの機能一覧
動画配信プラットフォームの主要機能を一覧表にまとめました。
機能 |
特徴 |
---|---|
動画配信機能 |
・システムに動画ファイルをアップロード ・動画をオンデマンド配信 ・動画をライブ配信 ・視聴用ポータルサイトを構築 ・動画埋め込みタグ(HTML)を取得 ・視聴デバイスに合わせてビットレートやフォーマットを自動調整 |
配信管理機能 / セキュリティ機能 |
・配信動画にパスワードを設定 ・視聴グループ制限を動画に設定(役職・部署などのグループに限定して動画配信 / 一部サービスの機能) ・動画にアクセスできるIPアドレスを制限 |
視聴解析・レポート機能 |
・配信した動画の視聴ログを取得 ・ログから情報(視聴履歴・視聴デバイス・離脱率など)を解析 ・ユーザー別の情報解析が可能 |
動画配信プラットフォームを活用しよう
動画配信プラットフォームの導入により、マーケティングに活用できるほか、動画を使った社員研修やトレーニングが可能となります。社員への情報伝達にも動画配信プラットフォームは有効です。臨場感ある動画コンテンツを配信できるため、テレワーク中の社員へのメッセージや情報の伝達に役立ちます。以上のように利点の多い動画配信プラットフォームですが、サービス選定は慎重に行いましょう。機能や費用を比較して、自社にマッチするサービスを選び出すことが肝要です。
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