インターネットを介して多種多様な学習ができるeラーニング(LMS・eラーニングシステム)。多くの企業に導入され、社員教育や研修に用いられている学習方法です。eラーニングには従来の学習方法にない特色が多数あります。ここでは、eラーニングの機能や導入のメリットを解説します。

eラーニングの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

eラーニング36選|比較・選定ポイントとおすすめ「LMS・eラーニングシステム」の特徴

eラーニング・LMSとは

eラーニングとは

 

eラーニングとは、パソコンやスマホ、タブレットなどの端末を利用し、主にインターネットを介して行う学習方法です。企業においては主に社員研修に用いられています。

 

eラーニングはの特徴は、これまでの集合研修とは違い、場所や時間を問わず利用できることです。また、音声や動画などを使った学習やフィードバックが即座に得られる点も学習効果を高めるポイントになっています。

 

eラーニングは「LMS(Learning Management System)」と呼ばれる、教材配信や学習進捗管理などに用いるシステムを通じて配信されます。eラーニングに必須のプラットフォームであり、eラーニングシステムとも呼ばれます。

 

従来であれば、eラーニングの利用にはサーバーへのLMSのインストールが必要でした。現在はクラウド型のLMSが普及しており、より手軽なeラーニング導入が可能となっています。

eラーニング・LMSで実現できること

eラーニングで実現できること

 

eラーニングで実現できることは、次の4つです。主な機能例とともに解説します。

オリジナル学習教材の作成

eラーニングシステム(LMS)を利用すれば、自社のオリジナル学習教材を作成できます。多彩なメディアを活用した、内容が濃くわかりやすい教材を作成することが可能です。

 

  • 教材作成ソフトウェアを利用できる
  • 動画やスライドなどを使った教材作成が可能
  • 学習コースを設計できる
  • テストやレポート課題を作成可能
  • 教材作成の依頼も可能

市販学習コンテンツの利用

eラーニングでは市販の学習コンテンツも利用できます。基礎的なビジネススキルをはじめ、多種多様なジャンルを学習できます。

 

  • 社員研修に役立つ学習コンテンツの利用
  • CSR、情報セキュリティ、ITスキルなど多彩な学習が可能
  • 市販教材のカスタマイズも可能

教材配信と双方向性学習

eラーニングの学習はプラットフォームであるLMSを通じて行われます。一方的に教材を配信するだけでなく、双方向性のある学習を実施することも可能です。

 

  • 情報端末(PC・スマホ・タブレットなど)へ教材を配信
  • 学習状況に応じた教材配信を行える
  • テスト・レポートの出題が可能
  • 受講者から管理者への質問が可能
  • 選択式テストを自動採点

学習情報の管理・確認

eラーニングの学習データはLMSに蓄積されます。蓄積したデータは学習状況の確認に役立てることが可能です。

 

  • 学習データをLMSに保存・管理
  • グループや教材ごとの学習進捗や成績を確認できる
  • データから受講率や平均点などのデータを抽出できる

eラーニング・LMSの導入で得られる効果

eラーニングの導入で得られる効果

 

eラーニングの導入によるメリットは、次の3つです。

研修関連業務を効率化

一般的な集合研修の場合、スケジュール調整や役割分担、社員への告知、各種手配などの準備に多大な労力を費やします。大きな手間をかけずに実施できることがeラーニングによる研修のメリットで、研修に関連する業務を効率化できます。また、受講する側にとっても、インターネット環境と情報端末さえあれば時間と場所を選ばず受講できるという利点があります。

研修コストを削減

集合研修を実施する場合、講師の人件費や会場費、会場までの移動費・宿泊費などが発生するため、1回開催するごとに費用がかかります。eラーニングでは、定額または従量制プランなどを利用して研修コスト削減につなげることが可能です。一部の集合研修をeラーニングに切り替えるだけでも、研修コストの削減効果が期待されます。

学習意欲の向上

日々の業務に追われる中で、社員が自力で学習を進めることは困難なケースがあります。eラーニングシステムを活用すれば、直接社員と対面しなくても双方向性のある学習を実施できます。

 

教材を配信するだけでなく、テストやレポートの出題とフィードバック、受講漏れの通知などを行える機能性がeラーニングの利点です。双方向性のあるシステムにより、意欲的に学習に取り組める環境を提供できます。

 

また、メッセージ機能を使って質問に回答したり、受講者を励ましたりすることも可能です。システム上でコミュニケーションを行えるため、管理者の負担は最小限に抑えられます。

eラーニング・LMSの機能一覧

eラーニングの機能一覧

 

eラーニングおよびLMSの主要機能を一覧表にまとめました。

 

機能

特徴

教材作成機能

・テキスト教材を作成

・PowerPoint教材を作成

・動画教材を作成

・理解度テストを作成

・レポート課題を作成

・教材作成をベンダーに依頼

 

※作成できる教材の種類はサービスにより異なる

市販教材提供機能

・数十種から数百種の市販教材を提供

・CSR、マネジメントスキル、ITスキル、営業スキルなど多様な学習が可能

教材管理・配信機能

・学習コースを設計

・受講者の属性に合わせた教材を配信

・学習コースに沿った教材を配信

・理解度テストを配信

・アンケートを配信

・受講漏れを通知

受講機能

・教材を選んで受講

・学習コースを受講

・管理者へ質問を送信

・理解度テストに回答

・レポートを提出

・アンケートに回答

・表示言語を切り替え

学習管理機能

・受講者を登録

・修了証を発行

・学習状況(進捗・テスト結果・成績など)を閲覧

・受講者からの質問に返答

・アンケート結果を集計

・受講者にお知らせを送信

システム管理・連携機能

・ユーザー情報を管理

・IPアドレス制限を設定

・API連携(他システムのユーザー情報をLMSに連携)

・CVSインポート機能(ユーザー情報を一括登録)

eラーニング・LMSの導入を進めよう

eラーニングの導入により、時間や場所にとらわれない社員研修を実施できます。結果的に研修の効率化やコスト削減を実現することが可能。社員の学習意欲向上にもeラーニングは有効です。これらeラーニングの利点を得るには、まずサービス選定を入念に行う必要があります。機能やコストなどを比較して、自社に適するサービスを選ぶことが肝要です。

 

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