大容量データファイルを保管できる、オンラインストレージサービス。端的にいえばクラウド上の記憶装置ですが、業務効率や情報セキュリティに役立つ多様な機能が提供されています。ここでは、オンラインストレージサービスの機能や実現できること、導入メリットを説明します。

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オンラインストレージサービスとは

 

オンラインストレージサービスとは、インターネット上で利用できるデータ保管用のストレージ(補助記憶装置)を貸し出すサービスです。クラウドストレージとも呼ばれ、インターネットに接続された状態であれば、PCやスマホ・タブレットなど端末によらずアクセスできます。

 

オンラインストレージサービスにアップロードしたデータファイルは、社内外で簡単に共有することが可能です。ファイル転送サービスとは異なり、データを直接相手に送る必要はありません。

 

オンラインストレージが活用されるのは、主に以下のようなシーンです。

 

  • 複数人でファイルを共有・編集
  • さまざまなデバイスからアクセスして作業
  • データのバックアップ

オンラインストレージサービスで実現できること

 

オンラインストレージの導入で実現できることは、以下の3つです。

大容量ファイルを保管

オンラインストレージサービスは、クラウド環境を活用するサービスです。物理的な記憶装置を増やすことなく、大容量のファイルを保管できます。

 

  • 数GBからTB単位の大容量ストレージを利用できる
  • インターネット環境があれば場所を問わず利用可能

ファイル共有を効率化

オンラインストレージサービスは、ファイル共有ツールとして役立ちます。クラウド環境と管理機能を活かした、安全かつ効率的なファイル共有が可能です。

 

  • ファイルやフォルダのURLを生成(メールで通知して共有)
  • ユーザーごとにアクセス権限(閲覧・ダウンロード・削除など)を設定可能
  • ダウンロード有効期限・回数・パスワードを設定可能

共同作業を円滑化

オンラインストレージサービスは、共同作業の場として活用できます。ツール上でのファイルへのコメントや、ファイルのバージョン管理が可能です。

 

  • 共有ファイルへのコメント書き込みが可能
  • コメント書き込みをメールで通知
  • ファイルのバージョンや編集履歴を確認可能

オンラインストレージサービスの導入で得られる効果

 

オンラインストレージの導入により得られるメリットには、以下の4つが挙げられます。

社内のストレージ容量不足を解消

オンラインストレージサービスの導入により、社内ストレージ(HDD、NASなど)の容量不足を解消できます。膨大なデータの一部をクラウド環境へ移動し、社内ストレージに余裕を持たせることが可能です。

 

多くのオンラインストレージサービスは、データ保管容量1TB以上のプランを用意しています。一部のサービスでは、容量無制限のプランも利用可能。大容量のオンラインストレージを契約すれば、アーカイブ用のデータ記憶装置として気軽に活用できます。

業務のオンライン化を促進

オンラインストレージサービスは、業務のオンライン化に役立ちます。ファイルをクラウド環境にアップロードして、手早くシェアすることが可能。数GBの大容量ファイルも簡単に共有できます。

 

これに加えて、一部のオンラインストレージサービスには、外部ツールとの連携機能が備わっています。Microsoft製品やGoogleサービス、ビジネスチャット、Web会議ツールなどと連携することが可能。ファイル管理画面から各種ツールにアクセスして、スムーズに業務を進められます。

業務効率化による生産性の向上

オンラインストレージサービスは、企業の生産性向上に貢献します。各種ファイルをストレージに集約して、一元管理することが可能。必要なファイルに手早くアクセスできるようになり、業務の効率がアップします。

 

ナレッジ共有にもオンラインストレージサービスは有効です。業務マニュアルや仕様書、メモなどをストレージ上に蓄積しておけば、いつでも社員が情報を参照できます。結果的に、社内の問い合わせ件数が減り、業務効率が向上。各社員のリソースに余裕が生まれ、生産性向上につながります。

重要データの紛失・漏えいを防止

オンラインストレージサービスの導入により、USBメモリによるデータ持ち出しを廃止できます。USBメモリ紛失により生じるデータ漏えいを防止し、社外でも安全性を担保しながらにデータを扱えるようになります。

 

また、シャドーIT(無許可のITツールを業務に利用する行為)の防止にも、オンラインストレージサービスは有効です。法人向けのセキュアなオンラインストレージサービスを導入し、社員に使用を義務づけることにより、自社の情報セキュリティ性を高めることが可能です。

オンラインストレージサービスの機能一覧

 

オンラインストレージサービスの主要機能を表にまとめました。

 

機能

特徴

ストレージ機能

・大容量ファイル(数GB〜無制限)を保存

・ドラッグ&ドロップでファイルをアップロード

・フォルダごとアップロード

・ファイルをダウンロード

ファイル管理機能

・ファイルをプレビュー

・ファイルロック

・ファイルのバージョンを管理(確認・復元)

・キーワードや条件からファイルを検索

ファイル共有機能

・ファイルのURLを発行

・ゲストとして共有メンバーを招待

・ファイル操作の権限を設定

・ダウンロード有効期限を設定

・ダウンロードパスワードを設定

・ダウンロード回数を設定

・ファイルにコメントを入力

ファイル同期

PCやスマホなどのフォルダを同期してファイルを更新

連携機能

・ファイルから外部ビジネスツール(Microsoft製品・Googleサービス・ビジネスチャットツールなど)に直接アクセス

・API連携

管理者用機能

・ストレージ容量や利用状況を管理

・ユーザーIDを管理

・操作ログを確認

・接続できるIPアドレスを制限

・アカウント管理(移行・使用停止・削除など)

適切なオンラインストレージサービスを選ぼう

オンラインストレージサービスを導入すれば、社内設備を増やすことなく、大容量記憶装置を確保できます。多様な働き方の推進にもオンラインストレージサービスは有効です。インターネットを通じたファイル共有および、共同作業を実現できます。サービス選定では、自社の使い方と必要なスペックを検討した上で、適切なサービスを見極めることが肝要です。

 

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