煩雑で手間のかかる人材派遣業務を効率化できる「人材派遣管理システム」。近年は提供数が増えており、自社に合ったシステムの見極め方がわからないという声も聞かれます。本記事では、人材派遣管理システムを比較選定する際のポイントや導入時の注意点を解説します。

また、導入実績の多い代表的な人材派遣管理システムをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。

人材派遣管理システムの比較方法・選び方

人材派遣管理システムを比較選定する際のポイント

人材派遣管理システムを比較選定する際のポイント

 

人材派遣管理システムを比較選定する際にチェックしたいポイントは以下の4つです。

 

  • 機能  
  • 他システムとの連携性
  • 法改正への対応
  • 情報セキュリティの安全性

 

各項目について詳しく見ていきます。

 

■機能

人材派遣管理システムには以下のような機能が備わっていますが、どの機能が強化されているかは各社異なります。

 

<主な機能>

  • 派遣スタッフの情報を登録・管理する機能
  • 派遣先(クライアント)企業の情報を登録・管理する機能
  • 人材と企業のマッチングを支援する機能
  • 案件の進捗状況を管理する機能
  • 派遣スタッフの勤怠を管理する機能
  • 派遣スタッフの給与を自動計算する機能
  • 派遣先企業への請求金額の計算・請求書を作成する機能
  • 労働者派遣契約書などの各種書類を作成・管理する機能

 

製品によっては、派遣スタッフの年末調整を支援する機能や、Web面接機能などがオプションで選べるものもあります。まずは、「自社に必要な機能が備わっているか」という観点で比較検討しましょう。

 

■他システムとの連携性

すでに自社で導入しているシステムとデータ連携ができる製品であれば、業務効率化につながります。例えば、勤怠管理システムや給与管理システムと連携させることで、勤怠データを入力するだけで給与計算まで自動化できるようになります。

 

また、人材派遣管理システムを新規導入する場合、既存システムからデータを移行する必要がありますが、連携ができればデータの転記などが不要になります。さらには、主要な求人媒体と連携して求人データを取得できる製品もあります。

 

既存システムとの連携が必要かどうかを検討したうえで、効率的な業務フローを実現できる製品を選びましょう。

 

■法改正への対応

人材派遣会社は、労働者派遣法や労働契約法を遵守し、法改正があった場合は派遣管理の体制を見直すなど適切に対処する必要があります。派遣事業に関わる法律はたびたび改正されるため、人材派遣管理システムを選定する際は、法改正にどのように対応しているのか事前に確認しましょう。

 

法改正に合わせて速やかにアップデートされる製品であれば、自社の負担なく業務を最適化することができます。

 

■情報セキュリティの安全性

人材派遣業では多くの個人情報や機密情報を扱うため、システム選定時はセキュリティ面についても入念にチェックする必要があります。

 

主なチェック項目を以下に挙げます。

 

  • アクセス権限を適切に管理できるか
  • 操作ログを記録できるか
  • データは暗号化されるか
  • データセンターの管理体制は万全か
  • ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)やPマーク(プライバシーマーク)を取得しているか

 

ベンダーに問い合わせるなどして、安心して運用できる製品かどうか見極めましょう。

課題別に見た人材派遣管理システムの向き・不向きの傾向

どのような人材派遣管理システムを選ぶべきかは、自社の課題によっても変わってきます。以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめました。

 

課題・ニーズ

向き・不向きの傾向

人材と企業のミスマッチを少なくしたい

多彩な項目で登録スタッフを管理・検索できるなど、マッチング機能が強化されている製品が適している

複数の求人媒体を使っており、データ入力などに手間がかかっている/登録スタッフを増やしたい

求人媒体のデータを自動取得し、媒体別に管理できる製品が向いている

短期の就業形態に特化しており、一般的な人材派遣管理システムでは管理しづらい

単発・日雇い・短期の案件に特化した人材派遣管理システムが適している

将来的に事業拡大することを考えると、過不足のない仕様の製品を見極めるのが難しい

複数のプランやオプション機能を提供している製品であれば、事業の状況に応じて柔軟に仕様を変更できる

自社で使いこなせるか不安がある

導入支援やトラブル時の対応など、ニーズに応じて適切なサポートが受けられる製品が安心できる

人材派遣管理システムに興味はあるが、導入するか迷っている

デモ版や無料トライアルを利用できる製品であれば、契約前に機能や操作性を試したうえで導入を判断できる

人材派遣管理システムの導入時に注意すべき点

人材派遣管理システムの導入時に注意すべき点

 

人材管理システムを導入する際は、以下の2点に留意しましょう。

 

■事業規模とコストのバランスを考慮する

まだ事業規模が小さい場合、人材派遣管理システムを導入してもコストに見合ったメリットが得られない可能性があります。人材派遣システムの料金は、クラウド型で月額3万円前後、オンプレミス型で100~150万円が相場です。登録スタッフが少ない段階ではExcelでのデータ管理で十分な場合もあるため、事業規模とコストのバランスを考えたうえで導入するかどうかを決めましょう。

 

■いきなり本格運用をしない

人材派遣管理システムを導入すると業務フローが大幅に変わるため、機能や操作方法に慣れるまである程度の時間がかかります。導入後すぐに本格運用しようとすると、混乱をきたして業務に支障が出る可能性があるため、トレーニング期間を設けることをおすすめします。

 

また、システム化によって業務フローがどのように変わるのかを社内に周知しておくことも重要です。

最適な人材派遣管理システムを選定しよう

自社に合った人材派遣管理システムを選定するには、まずは「必要な機能が備わっているか」「既存の勤怠管理システムや給与管理システムと連携できるか」という観点で絞り込みましょう。そのうえで、法改正への対応が速やかで、セキュリティ体制が整っている製品であれば、効率的かつ安心・安全に運用できる可能性が高まります。

人材派遣管理システム 10選

1.スタッフナビゲーター

(参照元:https://www.uts-navi.com/staffnavi/)

サービス名

スタッフナビゲーター

キャッチフレーズ

オールインワン人材派遣管理システム

サービス概要

●49.8万円~ 業界最高水準のコストパフォーマンス。
●Naviシリーズ 累計導入実績2600社以上
●初めての人も簡単。使いやすいインターフェース。
●常に最新の派遣法に準拠したシステムを使える。
●スマホ連携で賢く 時短・効率化
●いつでも気軽に質問できる。安心のサポート体制。
(参照元:ユニテックシステム株式会社ホームページ)

向いてる形態

BtoB

機能一覧

・スタッフ管理
・クライアント管理
・引合管理・受注管理
・給与管理
・請求管理

価格

・ST版(1台のPCで使う ひとりでつかう 1ライセンス)  498,000円 / ライセンス追加 15万円/1台
・LAN版(複数台で使う 5台分のライセンス付き)  1,000,000円 / ライセンス追加 15万円/1台
・WAN版(複数の拠点・支店でつかう 5台分のライセンス付)  1,500,000円 / ライセンス追加 15万円/1台

運営企業

ユニテックシステム株式会社

サービス詳細

スタッフナビゲーターの詳細を見る

 

2.staff-one

(参照元:https://staff-one.jp/)

サービス名

staff-one

キャッチフレーズ

派遣社員の勤怠をWebブラウザを通じて管理する

サービス概要

(1)シンプル
直感的な操作とシンプルな構造で導入日から運用可能
(2)専用ソフト不要
サーバーの準備や専用ソフトのインストールが不要
(3)スマートフォン対応
スマートフォンやタブレットからいつでもどこでも勤怠入力が可能
(4)入力ミスを削減
勤務形態に合わせて勤務時間を自動計算
(5)かんたん請求書作成
勤務時間を入力するだけで、契約情報から請求書を自動作成
(6)多彩なコミュニケーション
eラーニングやお知らせ機能などのコミュニケーションツールが充実
(参照元:株式会社ジェイテックホームページ)

向いてる形態

BtoB

機能一覧

・勤怠管理
・社員管理
・顧客管理
・売上管理
・自社管理
・その他

価格

・価格はお問合せください

運営企業

株式会社ジェイテック

サービス詳細

staff-oneの詳細を見る

 

3.キャスティングナビ

(参照元:https://www.uts-navi.com/castingnavi/)

サービス名

キャスティングナビ

キャッチフレーズ

業務請負&人材派遣総合管理システム

サービス概要

単発・長期派遣から業務請負まで、様々な作業形態に対応。日払い週払いなど給与処理を強化。
「キャスティングナビ」は、派遣業・業務請負業における日常の煩雑な業務を簡単かつスムーズに処理出来るシステムです。多様化した雇用形態、支払形態(日払、週払、月払、月2 回払)に対応しており、導入したその日からスタッフの作業予約、マッチング、勤怠入力、勤怠承認、請求、給与計算といった一連の業務を「キャスティングナビ」ひとつでスピーディーに行うことが可能です。
(参照元:ユニテックシステム株式会社ホームページ)

向いてる形態

BtoB

機能一覧

・スタッフ管理
・クライアント管理
・受注管理・引当管理

価格

・ST版(1台のPCで使う 1台分のライセンス付き)  998,000円 / ライセンス追加 15万円/1台
・LAN版(複数台で使う 5台分のライセンス付き)  1,500,000円 / ライセンス追加 15万円/1台
・WAN版(複数の拠点・支店でつかう 5台分のライセンス付)  2,000,000円 / ライセンス追加 15万円/1台

運営企業

ユニテックシステム株式会社

サービス詳細

キャスティングナビの詳細を見る

 

4.PORTERS HR-ビジネスクラウド

(参照元:https://hrbc.porters.jp/agent/)

サービス名

PORTERS HR-ビジネスクラウド

キャッチフレーズ

人材紹介に特化したクラウド型マッチングシステム

サービス概要

●業務フローを標準化して生産性向上
HRBCエージェントは人材紹介に特化したシステムのため、人材紹介業務のノウハウが凝縮されており、業務フローを標準化することができます。
●情報の一元管理をして業務を効率化
求人媒体の連携や自社サイト・API連携をすることで求職者の情報を外部システムからHRBCにスムーズに取り込むことができます。
●KPIを可視化して事業を拡大に繋げる
HRBCに入力されたデータをもとに、課題を発見して解決のためのアクションを起こし、問題が解決されたかの確認をするPDCAサイクルを回すことが可能になります。
(参照元:ポーターズ株式会社ホームページ)

向いてる形態

BtoB

導入社数

約 1500 社

(2021年02月21日時点)

機能一覧

・求職者・レジュメ管理
・クライアント・求人管理
・柔軟なカスタマイズ
・レポート&ダッシュボード
・媒体連携
・パワフルな検索とマッチング

価格

・料金プラン  15,000円 / 1ユーザー ごと月額

運営企業

ポーターズ株式会社

サービス詳細

PORTERS HR-ビジネスクラウドの詳細を見る

 

5.jobs

サービス名

jobs

キャッチフレーズ

1週間でマスター可能な派遣管理システム

サービス概要

●「中小派遣会社」支援の業界最安値
初期費用、従量課金の追加費用で困らせない無制限利用を実現
●トレーニング不要で直感的な操作感
使いやすさを徹底的に追求
●派遣業務に必要な全機能がワンパッケージ搭載
Saasでの提供で社外からもアクセス可能
●専属担当者による安心サポート体制
土日祝日でも画面共有しながら迅速に対応
(参照元:株式会社テクノロジーズ ホームページ)

向いてる形態

BtoB

機能一覧

・LINE連携
・GPS機能
・スタッフ情報管理
・仕事情報管理
・顧客情報管理
・マッチング
・マイページ
・シフト提出
・シフト管理
・勤怠/経費報告
・経費計算
・給与計算
・見積書作成
・請求書作成
・源泉徴収票作成
・スマホ連動
・募集広告作成
・見積受付機能
・コンプライアンス
・365日サポート

価格

・30,000円 / 月額

運営企業

株式会社テクノロジーズ

サービス詳細

jobsの詳細を見る

 

6.CROSS STAFF

(参照元:https://cross-staff.net/)

サービス名

CROSS STAFF

キャッチフレーズ

人材派遣会社向けスタッフ管理システム

サービス概要

●アイル独自開発により高品質・低価格を実現
●使いやすさ・利便性の高さ
アイルはこれまで、求人サイト@ばるを17年運営、また5000社の基幹システム導入を行ってきた実績・ノウハウを生かし、派遣会社・派遣スタッフ向けに分かりやすくを追及した管理システムです。
●自社開発の強みを生かし、システム改善強化
●セキュリティー・安全性
登録された情報のデータベースは、プライバシーを保護するために先端のセキュリティ環境を整えたデータセンターにて、24時間管理体制のもと厳重に保管されております。
(参照元:株式会社アイルホームページ)

向いてる形態

BtoB

機能一覧

・スタッフ向けマイページ
・スタッフ管理
・得意先(派遣先)情報管理
・スタッフ向けポイント管理
・既存の基幹システムと連携可能
・外部連携サービス
・スマートフォンアプリ (※オプション)
・Web給与明細・源泉徴収票 (※オプション)

価格

・基本プラン  30,000円 / 月額

運営企業

株式会社アイル

サービス詳細

CROSS STAFFの詳細を見る

 

7.ASEAN CAREER

(参照元:https://www.nodejpn.com/aseancareer/)

サービス名

ASEAN CAREER

キャッチフレーズ

東南アジア出身外国籍ハイクラス人材紹介

サービス概要

タイ・ベトナム・インドネシア・マレーシア・ミャンマー・カンボジア・フィリピン・シンガポールなどASEAN諸国出身で主に日本在住、新卒・中途(経験者)の日本語人材をご紹介させていただく、人材紹介サービスです。
完全採用成功報酬制ですので、貴社にマッチする人材の採用に至るまで、一切の費用はかかりません。

【強み】
・日本最大級のASEAN出身求職者データベース
・長期的に活躍できる人材の提案力
・さらにその他アジア、ハイクラス外国籍人材のご紹介も

(参照元:NODE株式会社 HP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

導入社数

約 500 社

(2021年03月13日時点)

価格

・価格はお問合せください

運営企業

NODE株式会社

サービス詳細

ASEAN CAREERの詳細を見る

 

8.パソナキャリア

(参照元:https://www.pasonacareer.jp/)

サービス名

パソナキャリア

キャッチフレーズ

完全成功報酬型で企業の中途採用を徹底サポート

サービス概要

パソナが提供する人材紹介サービスは、貴社の中途採用に関する課題やニーズに合わせて、業界特化のアドバイザーが最適な人材をご紹介します。
人材紹介サービスの料金システムは採用が決定するまで無料の完全成功報酬型です。採用ご担当者様の業務負荷の削減、候補者の母集団形成にかかる費用の削減、安心の返金システムなど、トータルでの採用コストの削減をサポートします。

【3つのポイント】
①幅広い業界・経験職種の転職希望者が登録
②業界に特化したアドバイザーが有益な情報を提供
③募集職種に応じた手法で転職市場から候補者にアプローチ

(参照元:株式会社パソナ HP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

価格

・価格はお問合せください

運営企業

株式会社パソナ

サービス詳細

パソナキャリアの詳細を見る

 

9.Adecco

(参照元:https://www.adecco.co.jp/client)

サービス名

Adecco

キャッチフレーズ

Adecco

サービス概要

Adecoは貴社のニーズに最適な人材やソリューションをご提供します。

【特長】
・派遣社員のパフォーマンス向上
・無期雇用派遣への柔軟な対応
・高いポテンシャルを備える、ITエンジニア系人材を全国派遣

(参照元:アデコ株式会社ホームページ)

向いてる形態

BtoB/BtoC

機能一覧

・EAPコンサルテーション キャリアコーチ体制 Career
・無期雇用派遣
・IT・エンジニア派遣

価格

・価格はお問合せください

運営企業

アデコ株式会社

サービス詳細

Adeccoの詳細を見る

 

10.ランスタッド

(参照元:https://services.randstad.co.jp/)

サービス名

ランスタッド

キャッチフレーズ

世界最大級の総合人材サービス会社

サービス概要

ランスタッドは、あらゆる課題をワンストップで解決へと導きます。
人材の派遣・紹介はもちろん、業務委託や採用支援、組織開発まで。多彩なサービスと多角的なアプローチで、ベストなソリューションをご提供します。

【特長】
・派遣も紹介も:人材派遣や人材紹介、委託・請負のアウトソーシングなど、幅広いニーズにご対応しています。
・多種多様な業種・業務:オフィス系の事務やオペレーター、エンジニアなどの専門職、ドライバーやアクティブワークなど。幅広い業界・業種での実績があります。
・1日数時間も長期もOK
・即戦力から経営者まで

(参照元:ランスタッド株式会社 HP)

向いてる形態

BtoB/BtoC

導入社数

約 9800 社

(2021年03月16日時点)

機能一覧

・人材派遣
・人材紹介
・RPO(採用代行)サービス
・アウトソーシング

価格

・価格はお問合せください

運営企業

ランスタッド株式会社

サービス詳細

ランスタッドの詳細を見る