タレントやインフルエンサーなどを広告やイベントに起用する際の出演交渉・契約を代行するのが「キャスティング会社」です。一口にキャスティング会社といっても特徴はそれぞれ異なるため、自社に合ったところを見極める必要があります。本記事では、キャスティング会社を比較選定する際のポイントや利用時の注意点を説明します。
キャスティング会社を比較選定する際のポイント
キャスティング会社を選定する際にチェックしておきたいポイントは4つあります。
- キャスティングのジャンル
- 実績
- サービスの提供範囲(カメラマン、ヘアメイク、スタイリストの手配まで)
- 費用
各項目を詳しく見ていきます。
キャスティングのジャンル
広告やイベントで起用されることが多い有名人のジャンルには、以下のものが挙げられます。
- タレント、俳優、女優、芸人、モデル、声優
- YouTuber、インスタグラマー、TikToker
- アスリート、クリエイター、専門家、文化人、アナウンサー
キャスティング会社によって得意なジャンルは異なり、SNSのインフルエンサーなど特定ジャンルに特化したところもあります。そのため、まずは取り扱うキャスティングの領域が施策の方向性やコンセプトに合っているかを確認しましょう。
実績
キャスティング会社の実力を見極めたい場合は、過去に手掛けたキャスティングの実績が参考になります。テレビCMやWebプロモーション、イベントなど、実際の施策でのキャスティング例と反響・効果を確認することで、自社のケースについてイメージしやすくなります。また、実績が多ければ業界内での信頼性が高いと判断することもできます。
相談の際などに事例・実績を提示してもらい、信頼できる会社かチェックしましょう。
サービスの提供範囲
キャスティング会社によっては、タレント選定や出演交渉といったキャスティング業務以外のサービスを提供しているところもあります。具体的には以下です。
- カメラマンや撮影スタジオ、機材の手配
- ヘアメイクやスタイリストの手配
- 広告・イベントの企画提案
- デジタルマーケティングの支援
広告やイベントを実施するにあたり、キャスティング+αのサポートを受けたい場合は、付帯サービスを強化しているところが心強いでしょう。
費用
一般的にキャスティングの料金は、以下の要素により変動します。
- 起用する人物のランク
- 施策の内容・規模
- スケジュール・拘束時間
知名度や好感度が高いタレントなどは出演料が高い傾向があり、例えばイベント1本で数百万円かかることも珍しくありません。一方で、知名度が低く売り出し中のアイドルや芸人であれば、数万から数十万円で起用することも可能です。
料金設定ではタレント側の事情や施策内容、スケジュールなど様々な条件が絡んでくるため、まずはキャスティング会社に概算金額を出してもらうことをおすすめします。
課題・ニーズ別に見たキャスティング会社の向き・不向きの傾向
どのようなキャスティング会社を選ぶべきかは、自社の課題によっても変わってきます。以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめました。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
スポーツ選手や文化人など、様々なジャンルの有名人が登壇するイベントを開催したい |
特定ジャンルに特化していない総合型のキャスティング会社であれば、幅広いジャンルの有名人を手配しやすい |
実際にビジュアルや演技力などを確かめて、施策に合う人物を選びたい |
オーディションの企画・開催を支援してくれるキャスティング会社が適している |
YouTuberを起用して若年層に響くデジタル施策を展開したいが、ノウハウが不足している |
SNSのインフルエンサーを起用したプロモーションを多数手掛けており、デジタル施策の企画・実行支援を行っているキャスティング会社が向いている |
キャスティング会社を利用する際の注意点
キャスティング会社を利用する際は、以下の2点に留意しましょう。
キャスティングする施策の方向性を明確にする
キャスティング会社は、クライアントの施策内容やコンセプトに沿ってキャスティングプランを立案します。施策の方向性が定まっていない段階で依頼をすると、人選のミスマッチが起こる可能性があるため注意が必要です。
キャスティング会社に依頼する際は、まず施策のターゲットやコンセプト、キャスティングしたい人物像を整理しておきましょう。
キャストに直接指示を出せない
キャスティング会社に依頼をすると、採用したキャストへの要望や指示はキャスティング会社を介して行われます。基本的に、自社の担当者が直接指示することはできないため、キャスティング会社とのすり合わせが不十分だと認識にズレが生じ、イメージ通りの結果が得られない可能性があります。
そのため、キャスティング会社とのコミュニケーションはできる限り密にとり、キャストへの要望は詳細まで詰めておくようにしましょう。
ミスマッチが起こりにくいキャスティング会社を見つけよう
有名人やインフルエンサーのジャンルは幅広く、得意領域はキャスティング会社によって異なります。まずは、対応するジャンルが自社が起用したい人物像にマッチしているかを確認しましょう。くわえて、過去のキャスティング実績・効果やサービスの提供範囲、予算を比較検討すれば最適な候補が見つかるはずです。