自社サービスの予約対応を一元管理できる「予約管理システム」。予約受付や予約情報管理を効率化する機能が備わり、複数のメディアで予約を受け付ける場合のダブルブッキングを防ぐことができるなど管理の手間を省くことができます。ここでは、予約管理システムの機能や導入メリット、システム導入で実現できることを解説します。

予約管理システムの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
予約管理システム 6選|比較・選定ポイントとおすすめ「予約管理アプリ」の特徴

予約管理システムとは

予約管理システムとは

 

予約管理システムとは、自社サービスの予約情報を一元管理できるシステムです。予約受付は電話やメール、HPの予約フォームのほか、現在は複数の予約サイトを活用するなど様々なルートから受け付けるケースが増えており、予約管理業務は煩雑化しています。また、ダブルブッキングが起きてしまうという課題もありました。

 

こうした予約情報管理における課題を解決できるのが予約管理システムです。予約受付機能のほか、メールの自動送信や顧客管理、決済機能といった多彩な機能を備え、企業と顧客の双方にメリットをもたらします。また、昨今は専用スマホアプリ(予約管理 アプリ)を用意する予約管理システムも増えつつあり、利便性が向上しています。

予約管理システムで実現できること

予約管理システムで実現できること

 

予約管理システムの導入によって、次のことが実現できます。

予約受付業務を効率化

予約管理システムの導入により、サービスの予約受付業務を効率化できます。インターネットでの予約受付が可能となるほか、電話や対面で受けた予約も効率的に管理できるようになります。システムによって、時間単位・日単位・イベント単位での予約ができるなど仕様は様々です。

 

  • インターネット上にサービス予約ページを公開
  • 24時間365日体制の予約受付が可能
  • 予約キャンセルや変更の受付も可能
  • 電話や対面で受けた予約をシステムに入力して管理

ユーザー側の利便性を向上

予約管理システムは、利用するユーザー側にとっても便利な機能を多数備えています。PCやモバイル端末からの予約を可能とするだけでなく、空き状況を確認できたり予約忘れを防いだりする機能も提供されています。

 

  • カレンダーや時間割表示で空き状況を確認できる
  • 予約時にサービス内容を確認できる
  • ユーザー用ページで予約を確認できる
  • Googleカレンダーに予約情報を連携
  • リマインドメールで予約忘れを防止
  • 予約時にクレジットカードで事前決済

予約情報管理を効率化

予約管理システムの導入により、予約に関する情報管理を効率化できます。自社リソースの情報や顧客情報をシステムに集約して、無理や無駄のない予約管理を実現できます。

 

  • 複数店舗の情報をシステムで一元管理
  • 顧客情報や予約履歴を管理
  • スタッフや設備の情報を管理
  • スタッフの数やシフト、設備数などに合わせて予約受付を制限
  • 同一顧客の月間予約回数を制限

予約管理システムの導入で得られる効果・メリット

予約管理システムの導入で得られる効果・メリット

 

予約管理システムを導入することで、次の効果・メリットが期待できます。

顧客満足度の向上

従来の電話による予約受付は、営業時間外に予約がとれない、時間帯によっては電話がつながらないなど、機会損失につながることがありました。予約管理システムであれば24時間いつでも利用可能なため、日中は仕事や家事で忙しい方でも無理なく予約を取れます。周囲を気にせず利用できる点もネット予約のメリットです。PCやスマートフォンの操作だけで予約が完了するため、顧客満足度の向上につながります。

充実した機能による売上拡大

予約管理システムは自社サービスの売上拡大に貢献します。システムに備わる機能により、次のような施策を打つことができます。

 

  • 予約方法と予約受付時間の拡充による予約数向上
  • 予約時のカード決済導入による無断キャンセル防止
  • キャンセル待ち設定による機会損失防止
  • クーポンメールの配信による予約獲得
  • 売上分析機能やアンケート機能による課題のあぶり出し

 

上記と同じような施策を自社で行おうと思えば、多大なコストと労力がかかります。限られたリソースで売上を拡大したい企業にとって、メリットの大きいツールといえます。

従業員の負担とミスの軽減

サービスの予約を受け付ける際は、スタッフや設備の空き状況、備品在庫などの諸条件をチェックしなければなりません。台帳やExcelなどで予約受付する環境では、予約可否の確認に手間がかかるうえ、ヒューマンエラーが起きる可能性もあります。

 

予約管理システムを導入すれば、スタッフの手間を省けるだけでなく、電話や対面で予約受付したり複数の予約メディアを活用したりする際の情報確認を効率的に行えるようになります。

 

また、予約修正やキャンセル処理も、予約管理システムを使えば手間がかかりません。このため、システム導入後は予約受付管理の負担とミスが減り、ほかの業務にリソースを割くことが可能となります。

予約管理システムの機能一覧

 

予約管理システムの主要な機能を以下にまとめました。ただし、搭載されている機能は提供各社で異なるため、事前に確認してください。

 

機能

特徴

予約ページ作成機能

・サービス予約ページを作成

・予約ページのデザインやカラーを設定

・予約ページにロゴを設定

・予約ページに店舗情報を登録(店舗名・住所・営業時間などを登録)

・予約ページに問い合わせ先情報を登録

・予約ページに利用規約を登録

・予約ページに会員登録画面を設定(会員制での運用に利用)

・既存の会員情報を予約ページに紐付け(Webサイトと予約ページのIDを一本化)

・Webサイト埋め込み用パーツを生成(URL・バナー・予約ボタンなどを生成)

・レスポンシブデザインに対応

メニュー管理機能

・予約ページにメニューを登録(サービス名・料金・説明文などを登録)

・各メニューに画像を設定

・各メニューに同時受付可能数を設定(同時間帯で受付可能な予約数を設定)

・月間予約回数の制限を設定(同一利用者が月間に予約できる回数を制限)

・同一顧客による重複予約を制限

予約受付機能

●利用者向け機能

・予約ページのカレンダーで空き状況を確認

・空き枠を選択して予約入力

・予約ページで予約変更(日付や時間の変更・延長など)

・予約ページで予約キャンセル

・ユーザー用マイページで予約情報を確認

●店舗向け機能

・抽選形式の予約受付を設定

・電話予約や来店時に受けた予約を手動登録

・予約枠にキャンセル待ちを設定

・予約キャンセル処理(自社で手動キャンセル)

メール配信機能

・予約、変更、キャンセルの完了を予約者と店舗にメール通知

・予約者にリマインドメールを送信

・キャンセル待ち登録者に空き枠発生をメール通知

・利用者にサンキューメールを送信

情報管理機能

・多店舗の情報を一元管理

・予約情報を検索(日時や予約者名などで検索)

・各店舗のリソースを管理(スタッフ数・設備数などを管理)

・店舗スタッフのシフトを管理

・顧客情報を管理

・顧客情報をCSV形式でアップロード

・顧客情報をCSV形式でダウンロード

・予約履歴を管理

外部連携機能

・決済代行サービスと連携(予約時のクレジットカード決済が可能)

・カレンダーツールと連携

・Googleマップと連携

・CRMと連携

・基幹システムとAPI連携(一部サービスの機能)

予約管理システムの導入に動き出そう

顧客満足度の向上や業務効率化、予約対応のミス削減など、予約管理システムの導入メリットは多数あります。店舗や施設の経営改善や業績向上に、予約管理システムは大いに役立つでしょう。ただし、サービス選定は慎重に行ってください。自社の業種や、システムに求める機能などを考慮して、自社に適する予約管理システムを選ぶことが肝要です。

 

予約管理システムの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
予約管理システム 6選|比較・選定ポイントとおすすめ「予約管理アプリ」の特徴