ユーザーや顧客からの問い合わせを一元管理できる「問い合わせ管理システム」。オペレーター同士の情報共有や、ステータス管理などを効率化する機能が備わります。ここでは、問い合わせ管理システムの機能や導入により実現できること、導入メリットを解説します。

問い合わせ管理システムの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

問い合わせ管理システム 6選|比較・選定ポイントとおすすめ「問い合わせ管理ツール」の特徴

問い合わせ管理システムとは

問い合わせ管理システムとは

 

問い合わせ管理システム(問い合わせ管理ツール)とは、商品やサービスなどに関する問い合わせを一元管理し、対応業務を効率化するツールです。主にコールセンターやヘルプデスクに導入され、オペレーターの業務をサポートします。

 

問い合わせチャネルが多様化している昨今、顧客からの問い合わせを正確に管理し、適切かつスピーディな対応を取ることは容易ではありません。Excelやメールを使った問い合わせ管理に限界を感じている企業も多いでしょう。

 

問い合わせ管理システムを活用すれば、複数チャネルから寄せられる問い合わせを効率的に処理できるようになります。Excelでは難しいリアルタイムの情報共有も可能となり、問い合わせ対応の能率が向上します。

問い合わせ管理システムで実現できること

問い合わせ管理システムで実現できること

 

問い合わせ管理システムの導入により実現できることは、次の5つです。提供されている機能とともに見ていきましょう。

複数チャネルを一元管理

問い合わせ管理システムには、複数チャネルからの問い合わせを一元管理する機能が備わります。メールや電話、SNS、チャットなど、多様なチャネル経由の問い合わせを効率的に管理できます。

 

  • 複数チャネル経由の問い合わせを同一画面で管理
  • 問い合わせ全体の対応進捗をリアルタイムで確認できる
  • 対応状況を「対応中」「完了」などのステータスで表示

応対スタッフの業務を効率化

問い合わせ管理システムの応対スタッフ向け機能により、コールセンターやサポートデスクの業務を効率化できます。

 

  • 担当スタッフを自動または手動でアサイン
  • スタッフ用画面で顧客情報や対応履歴を参照
  • スタッフ用チャットで情報共有

顧客による自己解決をサポート

商品やサービスに関する困りごとが生じた際に、コールセンターに電話をかける手間を省きたいと考えるユーザーは少なくありません。問い合わせ管理システムには、ユーザーによる問題解決をサポートする機能が備わります。

 

  • 商品・サービスのFAQページを作成して一般公開

業務分析を効率化

問い合わせ管理システムには、レポート機能が備わります。システムに蓄積された情報から各種レポートを作成し、業務の分析や改善に活用できます。また、一部サービスでは、問い合わせ応対に関するアンケートを取ることも可能です。

 

  • コールセンターの業務負荷を可視化
  • 問い合わせ対応件数や所要時間などをオペレーターごとに集計
  • 時間帯による問い合わせ件数の増減を分析
  • 問い合わせ対応の満足度をアンケート機能で調査

社内の問い合わせ管理を効率化

問い合わせ管理システムは、社内の問い合わせ管理にも活用できます。顧客向けに使う各種機能を従業員向けに転用することで、社内ヘルプデスクの業務を効率化できます。

 

  • 従業員からの問い合わせをシステムで一元管理
  • 社内向けFAQページやナレッジ共有ページを作成・公開
  • 閲覧制限により社外への情報流出を防止

問い合わせ管理システムの導入で得られる効果・メリット

問い合わせ管理システムの導入で得られる効果・メリット

問い合わせ対応ミスの防止

1日の問い合わせ件数が多い場合、Excelなどを用いた管理ではリアルタイムで対応状況を把握できず、重複対応や対応漏れなどのミスが生じやすくなります。

 

問い合わせ管理システムでは、対応担当者の振り分けと対応状況の管理を1つのツール内で行えます。このため、複数ツールを使う問い合わせ管理で起こりがちな、情報共有のタイムラグや情報転記ミスが生じません。システムで案件対応状況を確認することにより、多数寄せられる問い合わせも素早く正確に処理できます。

顧客満足度の向上

問い合わせ窓口は顧客との重要な接点です。顧客の困りごとを迅速かつ的確に解決できれば、自社の評価は高まるでしょう。しかしながら、Excelで業務管理する環境では、対応品質を向上させることは困難です。対応ミスが生じやすい上に、業務改善のためのデータ収集と分析にも手間がかかります。

 

問い合わせ管理システムを導入すれば、顧客対応の正確性を高められるだけでなく、対応件数や問い合わせ内容などのデータを用いて分析作業を効率化できます。顧客ニーズや課題を素早く把握し、CS向上やカスタマーサクセスにつなげられます。

対応時間短縮による生産性向上

問い合わせ管理システムは、顧客対応チームの生産性向上に役立ちます。次のような導入効果により対応時間を短縮して、空いた時間をほかの業務に割り当てることができます。

 

  • メールの自動振り分けによる対応スピード向上
  • テンプレート活用によるメール作成時間削減
  • 担当者自動アサインによる待機時間の短縮
  • FAQページ公開による電話問い合わせ削減

問い合わせ管理システムの機能一覧

問い合わせ管理システムの機能一覧

 

問い合わせ管理システムに搭載されている主要な機能を以下に整理しました。ただし、提供されている機能は各社異なるので、導入の際は事前に確認してください。

 

機能

特徴

対応管理機能

・複数チャネル経由の問い合わせを一元管理

・電話問い合わせを管理

・問い合わせメールを管理

・SNSからの問い合わせを管理

・チャットシステムからの問い合わせを管理

・各チャネルの対応状況をステータス表示

・チャネルをまたぐ問い合わせを1つのまとまりとして管理(チケット管理機能)

・問い合わせ返信に承認フローを設定

※管理できるチャネルはシステムにより異なる

スタッフ補助機能

・条件に応じて担当者を自動アサイン

・担当者を手動でアサイン

・スタッフ用画面に顧客情報を表示

・スタッフ用画面に対応履歴を表示

・スタッフへの案件アサイン状況を表示

・対応漏れ案件をアラート

・スタッフ用チャット機能で情報共有

・社内用メモを作成

ナレッジ提供機能

・FAQページを作成して公開

・ナレッジ共有ページを作成して公開

・各種ページを多言語で作成

データ集計・分析機能

・問い合わせ対応件数を集計

・対応所要時間を担当者別に集計

・問い合わせ内容別に件数を集計

・集計したデータから任意のレポートを作成

アンケート機能

・問い合わせ対応完了後にアンケートメールを送信

外部連携機能

・CRMと連携

・CTIと連携

・カートシステムと連携

・チャットツールと連携

問い合わせ管理システムで業務効率化と顧客満足度向上を実現

問い合わせ対応の効率化とミス防止、顧客満足度向上など、問い合わせ管理システムは多数の導入メリットを持ちます。現在の問い合わせ管理に限界を感じているなら、問い合わせ管理システムの導入を検討する価値は大です。ただし、サービス選定は慎重に行いましょう。機能や使い勝手などを比較して、自社に適するサービスを選ぶことが肝要です。

 

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