Webサイトの記事制作や広告などの作成時に、写真素材や動画素材が欲しいというケースはよくあります。しかし、都合のいい画像を自分で撮影したり、イラストを制作したりすることは、技術面でもコスト面でも簡単ではありません。こうしたときに便利なのが、ストックフォト。ここでは、ストックフォトで実現できることや機能一覧、導入効果について解説します。

ストックフォトの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

ストックフォト 24選|比較・選定ポイントとおすすめ「写真素材」の特徴や活用事例

ストックフォトとは

ストックフォトとは 

 

ストックフォトとは、あらかじめ用意された、さまざまなシチュエーションやテーマの写真素材をダウンロードして商用に使用できるサービスのことです。使用権を購入することで、手軽に数万点以上の写真素材の中から好きなものを選ぶことができます。最近では、画像だけでなく、数秒ほどの動画や音源を提供しているサービスもあります。

 

ストックフォトの用途は、Webコンテンツ制作や広告制作物をはじめ、営業用ツールの作成、プレゼン資料など多岐にわたります。目的にあった写真を自前で用意することは難しく、その都度カメラマンに依頼すれば費用の負担も大きくなります。ストックフォトを活用することで、手間とコストを抑えながら、用途に合わせた素材を利用できるようになります。
 

ストックフォトのライセンスには、主に以下の3種類があります。

無料(フリー)

ストックフォトの中には、無料で利用できるフリー素材を提供しているサービスもあります。ただし、使用条件が規定されていることが多いので、各サービスの規約をよく確認する必要があります。

ロイヤリティフリー

ロイヤリティフリーとは、一度購入すれば使用許諾の範囲内で何度でも使えるというライセンスです。ストックフォトの多くは、この方式を採用しています。ここで注意したいのは、素材そのものを購入するのではなく、あくまでも使用する権利を買っている点です。使用許諾の範囲は提供元により異なるため、事前に確認が必要です。

ライツマネージド

ライツマネージドは、写真素材を利用するたびに許諾を得るライセンスです。用途や使用するメディアなどによって使用料が変わり、使用期間にも制限が設けられています。

 

ライツマネージドのメリットは、一定期間はその素材を独占できることです。他メディアと素材がかぶることを回避できるため、企業広告や雑誌などオリジナリティが求められる媒体に適しています。また、著名な作家の作品などは、ライツマネージドで提供されていることが多くなっています。

ストックフォトで実現できること

 ストックフォトで実現できること

 

ストックフォトでは、以下のようなことが実現できます。

数万点以上の豊富な素材の中から選べる

ストックフォトでは、数万点以上、多いものでは1億点を超える素材が提供されています。素材の種類も、写真・イラスト・動画・音源のほか、テンプレートやアプリ制作にも使われるボダンなど多彩です。提供されている素材のジャンルや得意な領域は各サービスによって異なりますが、高い品質の素材を手軽に利用することができます。

検索機能により用途やイメージに合った素材を絞り込める

ストックフォトでは、多くの素材の中から用途やイメージに合った素材を絞り込むための検索機能が設けられています。ほとんどのストックフォトは、ジャンル・テーマなどでの絞り込みや検索窓にキーワードを打ち込む方法がとられていますが、より詳細な検索軸でイメージ通りの画像探しをサポートしてくれるサービスも多くなっています。

 

また、類似画像のレコメンド機能や、手元にある画像と似たものを探せる機能なども提供されており、膨大な素材の中から好みのものを選ぶ検索機能は、各サービスにおける特徴の一つとなっています。

他ツール・システムとの連携

ストックフォトの中には、他のツールやシステムと連携できるものもあります。たとえば、「Adobe Stock」では、PhotoshopやIllustratorなどのAdobe製品と連携しており、各ツールからそのまま素材を選んで貼り付けることが可能です。

 

また、他のストックフォトでも、API連携によりCMS(コンテンツ管理システム)でストックフォトを利用できるサービスを提供しているところもあります。

ストックフォトの導入で得られる効果

 ストックフォトの導入で得られる効果

著作権・肖像権侵害のリスクを回避

当然のことながら、ネット上にある画像や動画を無断で使用すれば、著作権や肖像権の侵害に該当します。また、自前で撮影したものでも、個人を特定できるものを勝手に使用すれば肖像権の侵害にあたり、キャラクターやロゴなどが映り込んでいる場合には著作権などの権利侵害になることがあります。

 

これらの問題を一つずつクリアするのは非常に手間のかかることです。ストックフォトを活用すれば、こうしたリスクを回避できます。

自社では用意できないような写真・動画が手に入る

たとえば、海外の街並みや海の中の写真など、自社で撮影することが困難なものも、ストックフォトであれば手軽に手に入ります。イメージしていたビジュアルを作るうえで、大いに役立ちます。

一度にたくさんの素材を用意できる

ブログ型のサイトを運営している場合、一度に多くの写真が必要になるケースが少なくないでしょう。ストックフォトには豊富なバリエーションの素材が揃っているので、イメージに合ったものを手軽にピックアップできるようになります。 

ストックフォトの機能一覧

 ストックフォトの機能一覧

 

ストックフォトには、以下のような機能があります。

 

機能

特徴

素材の検索

・ジャンルやテーマ、キーワードなどによる検索

・類似画像のレコメンド

・手元にある画像と似ている画像を検索できるビジュアルリサーチ

素材のダウンロード・編集

・画像サイズを指定してダウンロードできる

・写真にフィルターや文字入れなどの編集ができるサービスもある

他のツール・システムとの連携

・API連携により、CMSや自社のメディアで直接、写真素材の検索・ダウンロードができるものもある

・PowerPointへのアドインで、直接検索やダウンロードができるサービスもある

・「Adobe Stock」はPhotoshoやIllustratorなどAdobe製品との連携が可能

 

ストックフォトを有効活用しよう

ストックフォトは、コントリビューター(素材提供者)と素材を使用したい側とをつないでくれるサービスです。ストックフォトの活用で、自社のコンテンツや制作物をより手軽に魅力化できます。サービスごとに特徴が異なるので、導入前にしっかり確認しましょう。

 

ストックフォトの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

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