最小限のコーディング作業でシステムやアプリを構築できる「ローコード開発ツール」。簡単な操作で開発できるため、開発期間やコストを削減することが可能です。本記事では、ローコード開発ツールで実現できることや機能一覧、導入するメリット・効果を紹介します。

ローコード開発ツールの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

ローコード開発ツール 14選|比較・選定ポイントとおすすめ「ローコード開発ツール」の特徴

ローコード開発ツールとは

ローコード開発ツールとは

 

ローコード(LowCode)開発とは、できる限りコーディング(ソースコードを記述すること)を行わずにアプリケーションを開発する手法です。ローコード開発に必要な機能を備えたツールが「ローコード開発ツール」です。

 

ローコード開発ツールにはテンプレートやパーツが用意されており、簡単な操作で組み合わせることでソフトウェアを構築できます。また、コードを記述して機能を拡張・カスタマイズすることも可能です。

 

ローコード開発と似た手法に「ノーコード(NoCode)開発」がありますが、ノーコード開発ではコーディングを全く行いません。ローコード開発では、必要に応じてコードを追加・変更できるため、ノーコード開発よりカスタマイズ性は高いといえます。

ローコード開発ツールで実現できること

ローコード開発ツールで実現できること

 

ローコード開発ツールを導入すると、以下の2つを実現できるようになります。

非エンジニアでもソフトウェアを開発できる

一般的なソフトウェア開発は、高度な専門知識を有するプログラマーやシステムエンジニアがプログラミング言語を駆使して設計・実装を行います。

 

ローコード開発ツールにはテンプレートやパーツが用意されており、用途に合ったものを選択・組み合わせるだけでシステムを構築できます。操作方法は、クリックやドラッグ&ドロップといった簡単なGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)操作なので、専門的な知識・スキルを持たない非エンジニアでも開発可能です。

 

ローコード開発ツールで作成できるアプリの一例を以下に挙げます。

 

  • 日報管理
  • 案件管理
  • 問い合わせ管理
  • 採用管理
  • タスク管理
  • 交通費申請
  • 在庫管理
  • アンケート

コーディングによって柔軟にカスタマイズできる

ローコード開発ツールでは、テンプレートやパーツでの構築にくわえ、必要に応じてプログラミング言語を用いたコーディングで機能を変更・追加することもできます。ツール内の機能だけでは実現できないことがある場合などに、柔軟なカスタマイズが可能です。

ローコード開発ツールの導入で得られる効果・メリット

ローコード開発ツールの導入で得られる効果・メリット

 

ローコード開発ツールを導入すると、以下の3つのメリット・効果が期待できます。

開発期間の短縮

ソースコードを書いてプログラミングする開発手法は工数が多く、完成までに長い期間を要します。ローコード開発ツールではコーディング作業を最小限に抑えられるため、開発期間を短縮することができます。

セキュリティリスクの低減

一からシステムを構築する場合、セキュリティ対策も自ら行う必要があります。ローコード開発ツールでは、ベンダーが用意したセキュリティ対策済みのプラットフォームを使用するため、脆弱性の懸念やセキュリティ対策の負担を低減できます。

開発コストの削減

一般的なソフトウェア開発は多くの工数・マンパワーを要するため、高額な費用がかることが多くなっています。また、近年はエンジニアの需要が高まっており、採用コストも上昇しています。ローコード開発ツールを導入して開発工数を減らすことができれば、それに伴う人件費やエンジニアの採用コストも削減できます。

ローコード開発ツールの機能一覧

ローコード開発ツールの機能一覧

 

ローコード開発ツールの主な機能を以下にまとめました。

 

機能

内容

テンプレート機能

目的・用途に合ったテンプレートを選択する

コンポーネント機能

テンプレートに組み込むパーツを選択し、ドラッグ&ドロップで追加する

データベース構築

データベースの新規作成・更新・削除

カスタムコード機能

プログラミング言語を使ってカスタムコードを編集・記述する

レスポンシブデザイン

PC、スマートフォン、タブレットなど各デバイスの表示形式に自動最適化

連携機能

顧客管理システムや決済システムなど、外部システムとデータ連携できる

 

どの機能が搭載されているかはツールによって異なります。選択の際は注意しましょう。

ローコード開発ツールでビジネスのIT化を推進

ビジネスのIT化を迅速に進めるには、システムやアプリをスピーディに開発することが重要です。ローコード開発ツールを導入すれば、少ない工数・マンパワーで安全性の高いアプリを内製することができます。また、コーディングを行って機能をカスタマイズすることも可能なので、要件に合致したものを開発しやすいというメリットもあります。

 

ローコード開発ツールの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

ローコード開発ツール 14選|比較・選定ポイントとおすすめ「ローコード開発ツール」の特徴