問い合わせ対応業務を効率化してくれるメール共有システム。利便性に優れるシステムですが、多様な機能を備えたものが数多く提供されているため、サービス選定においては自社に適しているか入念に確認する必要があります。ここでは、メール共有システムの比較選定方法と導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的なメール共有システムをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
メール共有システムの比較方法・選び方
メール共有システムを比較選定する際のポイント
メール共有システム(メール共有サービス)の比較選定は、次の4つのポイントを押さえて進めてください。
■導入方式を決める
メール共有システムの導入方式には、クラウド型とオンプレミス型(パッケージ版)があります。システム選定の第一歩として、自社に適する導入方式を検討してください。
●クラウド型
提供元のサーバーにアクセスして、サービスの機能を利用する導入方式です。自社サーバーへのソフトウェアのインストールが不要なため、初期費用を安く抑えられます。メンテナンス費がかからないことや、常に最新版が使えることもクラウド型のメリットです。
●オンプレミス型
ソフトウェア(メール共有ソフト)を自社サーバーにインストールする導入方式です。自社の設備で運用するため、社外に重要データを預ける必要がありません。ただし、初期費用が高額な上に、サーバー管理やメンテナンスにも費用と手間がかかります。
導入ハードルの低さから、現在はクラウド型が主流になっています。一方のオンプレミス型は、個人情報を社外に預けたくないというときに選ばれる傾向があります。自社の事情に照らし合わせて選択しましょう。
■対応チャネルを比較する
メール共有システムでは、さまざまなチャネルからの問い合わせを一元管理できます。各サービスの対応チャネルを比較して、自社にとって便利なシステムを選定しましょう。
メール共有システムで管理できるチャネルには、メール、電話、チャットツール、SNSなどがあげられます。自社で問い合わせに利用中、もしくは利用予定のチャネルを確認して、それらを一元管理できるシステムを探してみてください。
■機能を比較する
メール共有システムの利便性は、搭載機能により左右されます。各サービスの機能を比較して、業務効率化や生産性向上に役立つシステムを選定しましょう。
問い合わせ対応状況を一元管理する機能は、全てのメール共有システムに備わっています。重点的に比較したいのは、メール振り分け機能や顧客情報参照機能、集計機能などの業務効率化に貢献する機能です。多言語対応機能や、外部システムとの連携機能も必要に応じてチェックしてください。
スマートフォンやタブレットを問い合わせ対応に活用するなら、モバイル端末用アプリ(メール共有アプリ)の機能も比較しましょう。OSによって利用できる機能が異なる場合もあります。仕様を詳しくチェックして、自社に適するシステムを選び出してください。
■コストを比較する
メール共有システムを選ぶ際はコスト比較を入念に行い、長期利用できるシステムを選定してください。
クラウド型システムの多くは、月額料金制を採用しています。1ユーザーあたりの料金は月額500〜3,000円以上と、サービスにより幅があります。使える機能やアカウント数、ストレージ容量などに応じて段階的な料金プランを用意しているサービスが多くなっています。また、最低契約期間が設けられているケースもあるので、契約前に確認しましょう。
オンプレミス型システムの導入には、まとまった費用が必要です。ライセンス料だけでも数十万円からとなっており、カスタマイズする場合はプラスの費用がかかります。各種費用の詳細は、各システムの提供元に問い合わせてください。
課題・ニーズ別に見たメール共有システムの向き・不向きの傾向
メール共有システムの選定は、自社の課題を踏まえて進めることが肝要です。次の表を参考にして、自社に適するシステムを検討してください。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
事業規模が大きい / 多数のメールアカウントを管理したい |
●課題に向くシステム ・専用サーバーを利用できるクラウド型システム(シングルテナントのシステム) ・カスタマイズ可能なクラウド型システム ・ユーザー登録数無制限のクラウド型システム ・オンプレミス型システム |
●不向きなシステム ・登録可能メールアドレス数やストレージ容量の少ないクラウド型システム |
|
試しに利用してみたい / 短期間だけ利用したい |
●課題に向くシステム ・1ヶ月単位で契約できるクラウド型システム ・最低利用期間1ヶ月のクラウド型システム ・初期費用無料のクラウド型システム ・無料プランからスモールスタートできるクラウド型システム |
●不向きなシステム ・最低利用期間の長いクラウド型システム ・オンプレミス型システム |
|
自社のセキュリティ要件が厳しい / 社外にデータを預けられない |
●課題に向くシステム ・オンプレミス型システム |
導入時に注意すべき点
■ラーニングコストを意識する
ラーニングコストとは、技術の習得にかかる手間や費用です。ラーニングコストを削減するには、操作性に優れるシステムを選ぶことが肝要です。とはいえ、スタッフがメール共有システムに慣れるまでには、ある程度の期間を要することがあります。導入の際はこの点を織り込んで、現場の混乱を最小限にとどめるよう、スモールスタートからノウハウを蓄積するといった工夫も必要です。
■事前に操作性を確認する
クラウド型のメール共有システムには、最低契約期間が設けられています。短いもので1ヶ月間、長いもので1年間です。契約途中で自社に合わないと感じて乗り換えると、コストの無駄が生じてしまいます。事前にデモ版や試用期間などを利用するなどして、操作性や使い勝手が自社に合っているか入念に確認しましょう。
メール共有システム導入に動き出そう
メール共有システム(メール共有サービス)の選定では、機能やコストを入念に比較してください。自社に必要な機能を備え、かつコスト的に無理のないサービスを選定しましょう。システム導入フェーズでは、学習コストを意識することが肝要です。デモ版や無料期間でシステムの操作性をチェックして、負担の少ないシステム導入を実現しましょう。以上を踏まえて、具体的なシステム選定に進んでください。
メール共有システム4選
1. yaritori
(参照元:https://yaritori.jp/)
サービス名 |
yaritori |
キャッチフレーズ |
チームでのメール対応をかんたんに。 |
サービス概要 |
yaritoriは、月額980円から利用できるシンプルで使いやすいクラウド型のメールサービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 150 社 (2021年06月07日時点) |
導入企業の傾向 |
EC 通販 カスタマーサポート |
機能一覧 |
・ステータス管理 |
価格 |
・Starterプラン 価格はお問合せください / ユーザー |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
|
サービス資料 |
2. Re:lation
(参照元:https://ingage.jp/relation)
[service_id:77]
導入した企業の声
コードキャンプ株式会社 カスタマーサポート チームリーダー 藤本 大輔様 カスタマーサクセス部 東日本統括 片貝 恵様:
導入目的は、カスタマーサポートを強化するために、 業務の可視化やマニュアル化の推進、CS部門におけるKPIの導入などを進める必要があったため。Re:lationを活用することで、問い合わせごとに「社内の誰が、いつ、どのような対応を実施したか」が可視化されるようになったので、 案件ごとに最後まで、しっかり対応できる体制が整いました。
3. メールワイズ
(参照元:https://mailwise.cybozu.co.jp/)
[service_id:162]
4. GrpMail
(参照元:https://www.key-p.com/grpmail/)
サービス名 |
GrpMail |
キャッチフレーズ |
業界最安値、1ユーザ440円! |
サービス概要 |
≪一つのメールアドレスをチームで共有するメール共有管理システムです。≫ |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・【管理機能】 |
価格 |
・基本料金:月額費用 2,200円 / 月 |
運営企業 |
|
サービス詳細 |