イベントの開催では、事前準備から当日の受付、終了後の報告業務など多くの手間がかかり、ヒューマンエラーも起こりがちです。イベント運営の手間を大きく削減してくれるのが、イベント管理システムです。ここでは、ツールの導入でどんなことを実現できるのか、機能やビジネス上のメリットを解説します。

イベント管理システムの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

イベント管理システム 8選|比較・選定ポイントとおすすめ「セミナー管理システム」の特徴や活用事例

イベント管理システムとは

イベント管理システムとは

 

イベント管理システムとは、イベント管理に役立つさまざまな機能を備えたツールです。イベントの開催・運営で管理しなければならないタスクはとても多く、主に次のような業務が発生します。

 

<事前準備>

  • イベントの告知
  • 参加者の募集と管理
  • 講師や協賛企業の管理

<当日の運営>

  • 来場受付

<事後の業務>

  • 参加者データの管理・分析
  • 報告書作成
  • 参加者へのアフターフォロー

 

上記に挙げた以外にも、関係者との情報共有や問い合わせへの対応、有料の場合の集金業務など、イベントには多くの労力を費やします。これらの業務を効率化してくれるのがイベント管理システムです。

 

ツールには、事前準備から事後の業務までサポートする多機能なタイプと、一部の業務に特化しているタイプがあります。

イベント管理システムでできること

イベント管理システムでできること

 

イベント管理システムは、次の3つの業務を効率化します。

イベントの告知と参加者の募集・管理

イベント管理システムには、イベントの告知から参加者の募集・管理ができる機能が備わっています。参加者にとっても、Web上での申込やキャンセル、決済ができる点は利便性が高く、集客にも貢献する機能です。

 

  • イベント告知ページの作成
  • 申込フォームによる参加者募集
  • 受付完了メール・リマインダーメールの送信
  • 参加者リストや定員の管理
  • 参加費の事前決済・領収書発行
  • Web上での参加キャンセル受付
  • アンケート作成

 

イベント当日の受付業務

当日の受付業務を効率化してくれる機能を活用すれば、スムーズなイベント運営が可能になります。

 

  • 参加者リストのダウンロード
  • QRコードやバーコードによる受付
  • 来場者のリアルタイム計測

 

イベント終了後の結果分析・アフターフォロー

イベント終了後の振り返りやアフターフォローは、ファンづくりや次回のイベントに役立てるためにも必要な業務です。イベント管理システムでは、次のような機能でサポートしています。

 

  • 参加者の属性や年齢などを分析・グラフ化
  • CSV形式で分析データを出力
  • 参加者データをビジネスツールと共有
  • 次回イベントの告知
  • 参加者へのサンクスメール

 

イベント管理システムの導入で得られる効果

イベント管理システムの導入で得られる効果

運用の負荷を大幅に軽減

イベントを開催するときは、準備段階から終了後の業務まで多くの労力と時間を要します。イベント管理システムでは、イベントの実施に必要な多くの工程を自動化したり、効率化したりできるため、運用負荷を大幅に軽減できます。また、QRコードやバーコードを利用した来場受付では、参加者を待たせる時間を減らすことができます。参加者にとっても満足度の高い、スムーズな運営をサポートしてくれます。

人的ミスの軽減

イベント運営には煩雑な作業が多く、人的ミスが起こりがちです。とくに参加者リストの整理は手間がかかるうえ、ヒューマンエラーを起こしやすい業務です。イベント管理システムには、参加者リストの重複クリーニングやキャンセルの自動反映機能が付いているものもあり、こうしたミスを防げる点もメリットです。

参加者へのフォローが容易

イベント管理システムには、開催直前のリマインダーメール、終了後のサンクスメールを配信できるタイプもあります。これらの機能は参加者の好感度アップにつながり、関係性の向上が期待できます。

マーケティングに役立つ情報収集

参加者の分析やアンケート機能を備えたイベント管理システムを活用すれば、マーケティングに生かすことができます。分析で得たデータは、次回のイベント開催時の改善にも役立ちます。

イベント管理システムの機能一覧

イベント管理システムの機能一覧

 

イベント管理システムの主な機能を表にまとめました。

 

機能

特徴

イベント告知ページ作成

・テンプレートからイベント告知ページを作成

・告知ページに申込フォームを設置できる

・申込者用アンケートを設置可能

・ページ内にGoogleマップを埋め込める

・デバイスに合わせたページ表示(レスポンシブデザイン)

・スケジュールに沿ったページ公開・終了が可能

・オンライン決済の設置が可能

申し込みフォーム作成・運用

・告知ページや自社サイトに申込フォームを設置

・定員や締切日を設定できる

・申込の自動処理が可能

・承認制での受付が可能

・申込者の限定が可能(IDやパスワードで制限)

・キャンセル待ちを設定できる

・申込者の重複を回避(メールアドレス、会員IDなどで管理)

・リアルタイムで参加者を集計できる

・フォーム経由以外の申込(電話・FAXなど)を別途登録可能

メール送信

・参加受付完了メールを送信

・参加予定者へリマインドメールを送信

・参加者へお礼のメールを送信

・アンケートメールを送信

受付補助

・参加者リストをダウンロード可能

・通し番号、QRコード、バーコード付きリストで出欠を確認できる

イベント結果の分析

・参加者のデータを統計してグラフ化

・統計データをCSV形式で出力

連携機能

・スマートフォンアプリで進行状況を把握

・ビジネスツール(MAツール・CRM・SFAなど)とAPI連携

・各種SNS(Facebook、Twitterなど)と連携

セキュリティ

・申込フォームの暗号化(SSL)

 

イベント管理システムを導入する価値は大きい

イベント管理システムを導入すれば、イベント実施に要する時間を大きく削減できます。定期的にイベントを行う予定があるなら、導入を検討する価値はさらに大きくなるといえるでしょう。ただし、イベント管理システムの機能は、提供サービスによって異なります。必要とする機能を明確にしたうえで、ニーズを満たすツールを選ぶことが大切です。

 

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