マイナンバー管理の効率化やコスト削減に役立つ「マイナンバー管理システム」。人事労務関連の業務負荷を大きく軽減できるサービスです。ここでは、自社に適するマイナンバー管理システムを選ぶための比較方法と選定ポイント、導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的なマイナンバー管理システムをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
マイナンバー管理システムの比較方法・選び方
マイナンバー管理システムを比較選定する際のポイント
マイナンバー管理システムを選ぶ際のポイントは、次の5つです。
■導入方式を決める
マイナンバー管理システムにはクラウド型とオンプレミス型があります。両者の特徴を踏まえて、どちらの導入方式が自社に適しているかを検討します。
- クラウド型
インターネット上に設けられたシステムを使用する導入方式で、マイナンバー管理システムの主流となっています。ソフトウェアの購入や自社サーバーの準備なしで利用できるため、初期費用を安く抑えられます。ただし、ベンダーのサーバーにデータを預ける必要があることから、セキュリティ性についてしっかり確認する必要があります。 - オンプレミス型
自社サーバーにシステムをインストールする導入方式です。社内設備でデータを保管する方式のため、自社のセキュリティ基準のもとマイナンバーを管理できます。反面、導入時にソフトウェアの購入とサーバーの準備が必要であり、クラウド型と比較すると初期費用が高額です。
■既存システムの派製製品をチェックする
マイナンバー管理システムには、給与計算ソフトや労務管理システムなどの人事労務関連システムの派生製品として提供されているものが少なくありません。派生製品を利用する利点は、連携性の高さです。たとえば、労務管理システムで帳票を作成する際に、マイナンバー管理システムに保存したマイナンバーを自動または簡易操作で入力できます。既存システムの派生製品が自社に最適とは限りませんが、導入候補として押さえておくとよいでしょう。
■基本機能を比較する
マイナンバー管理システムの使い勝手は基本機能により決まります。次の点を参考にして、導入候補とするシステムの機能を比較してください。
- マイナンバーの取得方法は自社に適しているか
- マイナンバーの取扱履歴や利用期限、廃棄を効率的に管理できるか
- 他のシステムとの連携機能は充実しているか
マイナンバーの取得方法には、提出者によるPC・スマホからの情報入力や、管理者による代理入力などがあげられます。従業員のITスキルや、自社の情報管理体制などを考慮して、適切な方法でマイナンバー取得ができるシステムを選びましょう。
■セキュリティ性を比較する
マイナンバー管理システムの選定において、特に入念に行いたいのがセキュリティ性の比較です。次のポイントを参考にして、安全に使用できるシステムを選定してください。
- 情報保存時に高度な暗号化が行われるか
- データサーバーはどこに設置されているか(国内か海外か)
- ベンダーが外部機関の情報セキュリティ認定を取得しているか
- マイナンバーへのアクセス権限を細かく設定できるか
- 多要素の情報アクセス認証を設定できるか
情報アクセス認証方法には、知識要素にあたるIDとパスワードのほか、所有要素にあたる乱数表やワンタイムパスワードなどがあげられます。知識要素と所有要素を組み合わせた多要素認証に対応するシステムを選ぶことにより、不正アクセスを強固に防止できます。
■利用コストを比較する
マイナンバー管理システムのほとんどは有料で提供されています。導入候補とするサービスのコストを比較して、長期利用しやすいシステムを選び出しましょう。クラウド型システムのコスト比較のポイントには、次の3点があります。
- 初期費用
- 1ユーザーあたりの月額料金
- 最大ユーザー数と超過時の追加料金
クラウド型システムの月額料金の相場は、1ユーザーあたり100〜500円程度です。少人数で利用すると割高になるサービスもあるので、利用料金を試算した上で自社に適するシステムを選んでください。
なお、オンプレミス型のマイナンバー管理システムの料金は、一般公開されていないことがほとんどです。こちらのタイプを導入する場合は、ベンダーに料金を問い合わせた上でコスト比較を行ってください。
課題・ニーズ別に見たマイナンバー管理システムの向き・不向きの傾向
自社の抱える課題によって、適するマイナンバー管理システムのタイプが変わります。次の表を参考にして、自社にはどのようなタイプのシステムが向くのかを検討してください。
業種 |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
従業員のITリテラシーが低い |
管理者によるマイナンバーの代理入力が可能なシステムであれば対応しやすい |
従業員数が変動する |
最大ユーザーの異なる複数プランを用意するクラウド型システムであれば、従業員数の変動に応じて対応しやすい。従業員数が無制限のサービスも視野に入れるとよい |
従業員数が10名以下なので導入するか迷っている |
少人数の場合に月額利用料無料から提供しているサービスもある。ただし、機能制限されている場合もあるため、事前に要確認 |
マイナンバー管理システムの導入時に注意すべき点
マイナンバー管理システムの導入時に意識しておきたいのが、情報漏えいや消失などが生じた際の責任の所在です。クラウド型のマイナンバー管理システムは、厳重なセキュリティ体制のもとで個人情報を保管しているものが多くなっていますが、データ漏えいや消失に対する責任までは負わないケースがほとんどです。サービス利用規約の免責事項を事前にしっかり確認した上で、導入を進めましょう。
マイナンバー管理システムを有効活用しよう
マイナンバー管理システムの選定の際に、とくに気を配りたいのがシステムの安全性です。クラウド型システムを導入する場合は、セキュリティ性のチェックに力を入れることが大切です。サービス導入が決まったら、システム利用に関する社内規定づくりも入念に行いましょう。以上を踏まえて、具体的なサービス選定へ進んでください。
マイナンバー管理システム 2選
1.セキュアMyNUMBER
(参照元:https://mynumbers.jp/)
サービス名 |
セキュアMyNUMBER |
キャッチフレーズ |
中小企業向けマイナンバー収集クラウドサービス |
サービス概要 |
セキュアMyNUMBERとは、マイナンバー管理者の手間とコストを抑えることに着目して開発したマイナンバーの収集・保存・運用管理・削除の機能が備わったマイナンバー専用サービスです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・セキュリティの高さ |
価格 |
・マイナンバー10 ライトプラン 1,000円 / 月額(最大10ユーザー) |
運営企業 |
|
サービス詳細 |
2.My Number Keeping Sytem
(参照元:https://www.works-hi.co.jp/products/mks)
サービス名 |
My Number Keeping Sytem |
キャッチフレーズ |
マイナンバー管理プラットフォーム |
サービス概要 |
My Number Keeping System(MKS)は、当社が提供するクラウドサービス上で各企業の従業員、およびその家族のマイナンバーを一括で管理するマイナンバー管理プラットフォームです。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・柔軟な番号収集 |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
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サービス詳細 |