新規事業の創出を効率化するオープンイノベーションプラットフォーム。同サービスの大きな利点は、共創パートナーとのより良いマッチングを実現できるということ。このメリットを得るには、自社に適切なサービスを選ぶことが肝要です。ここでは、オープンイノベーションプラットフォームの選定ポイントや、利用時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的なオープンイノベーションプラットフォームをご紹介します。実際に利用する企業の活用事例も交えながら、サービスの強みや特徴の解説を行います。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
オープンイノベーションプラットフォームの比較方法・選び方
オープンイノベーションプラットフォームを選ぶときのポイント
オープンイノベーションプラットフォームの選定ポイントを3点ピックアップして解説します。
■サービス内容・特徴をチェックする
オープンイノベーションプラットフォームのサービス内容および特徴は、サービスごとに大きく異なります。具体的な選定ポイントには、次の4点があげられます。
- 共創プログラム開催・参加が前提のサービスか否か
- 対象となるビジネス領域の広さ・種類
- 参加企業の国籍(国内 or 世界各国)
- 事業化に向けてのコンサルティングやサポートの有無
オープンイノベーションプラットフォームには、ビジネスの対象領域を限定しているものと、限定のないものがあります。専門性の高い協業が目的なら前者、異業種との協業が目的なら後者のほうが適している場合があるので、事前に確認しましょう。
参加企業の国籍については、自社がグローバルな協業を目指すか否かを踏まえて選定する必要があります。サービスによっては、コンサルティング支援などのサポート体制が充実しているものもあります。とくに初めての共創に不安がある場合はチェックしてみるとよいでしょう。
■コスト発生条件をチェックする
オープンイノベーションプラットフォームのコスト発生条件はサービスごとに異なります。どのような条件でコストが発生するのかチェックして、自社で利用しやすいサービスを選定しましょう。主なコスト発生条件には、以下の4つがあげられます。
- 企業間の契約が締結された時点で発生(成果報酬制)
- 共創プログラム開始時点で発生(相談や打ち合わせは無料)
- オプション利用時に発生(基本サービスは無料)
- 毎月料金が発生(月額料金制)
共創プログラム開催・参加タイプのサービスでは、プログラム参加企業のサービス利用料を無料としている場合があります(開催企業が料金を負担)。こうした要素も含めて、コスト発生条件をチェックしてください。
■参加企業・事例をチェックする
サービスに参加している企業や過去の事例をチェックすると自社との相性がわかりやすくなります。協業をイメージできる企業が参加しているかどうか確認しましょう。過去の事例を見る際は、オープンイノベーションプラットフォームがどのように役立ったか、どういったサポートが行われたかといった点をチェックするとよいでしょう。
課題・ニーズから見たオープンイノベーションプラットフォームの向き・不向きの傾向
オープンイノベーションプラットフォームの選定は自社の課題や要望を踏まえて行うことが肝要です。次の表をサービス選びの参考にしてください。
課題・要望 |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
専門性の高い技術的な課題を解決したい |
・技術者や研究者との共創を強化しているプラットフォームが適している |
海外進出を視野に入れている |
・海外の企業やイノベーターとつながれるプラットフォームであれば、知見を獲得しやすい |
独創的なアイデアを探している/プロジェクトチームを任せたい |
・プロジェクトチームの立ち上げから事業化まで可能な人材と出会えるプラットフォームが向いている |
なるべく低コストで利用したい |
・基本機能(PRページ掲載・パートナー検索など)が無料のサービスであればスタートしやすい ・共創プログラムへの参加企業が無料で使えるサービスが適している |
オープンイノベーションプラットフォームの利用時に注意すべき点
中小企業がオープンイノベーションプラットフォームを利用する場合、共創プログラムに参加する立場となるケースが大半です。多くの場合、共創プログラムには無料で参加できます。ただし、参加企業の負担はゼロではありません。
共創プログラムに参加する企業は、開催企業との打ち合わせやプレゼンなどにリソースを割く必要があります。一般的な共創プログラムの場合、参加から事業化の可否決定までに要する時間は3〜6カ月程度。この期間は人的コストや時間コストをプログラムに割くことになります。共創プログラムへの参加により、本業に支障が出ないよう注意してください。
オープンイノベーションプラットフォームを有効活用しよう
オープンイノベーションプラットフォームの利用を検討する際は、まずサービス利用目的を明確にしてから自社に適するサービスを選びましょう。サービス選定では、各サービスの特徴や参加企業などをチェックすることが肝要です。オープンイノベーションプラットフォームを通じて共創プログラムに参加する際は、自社の負担にも注意する必要があります。以上を踏まえて、具体的なサービス選定を進めてください。
オープンイノベーションプラットフォーム 1選「特徴」と「活用事例」
1.crewwaxela
(参照元:https://accele.creww.me/)
サービス名 |
crewwaxela |
キャッチフレーズ |
オープンイノベーションプラットフォーム |
サービス概要 |
crewwaxelaは、スタートアップと企業の半年間の時間軸で実施していくオープンイノベーションのプログラムです。スタートアップは企業の様々なリソース(経営資源)を活用してサービスの成長スピードを加速します。企業はスタートアップにリソースを提供することにより、リスク、コスト、スピードを軽減し、既存事業のアップデートや新規事業創出の足がかりとなります。スタートアップと企業担当者はシナジーの確認等を協業までのゴールに向けてオンラインでやりとりを重ねていきます。 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
導入した企業の声
セイノーホールディングス株式会社:
導入目的は、既存のサービスにとらわれない全く新しいビジネスを創出するため。crewwaxelaを活用することで、協業パートナーと新規ビジネスを立ち上げることができました。