電子メールのマルウェア感染や誤送信などを防ぐことができるメールセキュリティソフト(メールセキュリティクラウド)。効率的かつ効果的にセキュリティ対策ができ、企業のリスク管理を強化できます。ここでは、メールセキュリティソフトで実現できることや機能一覧、導入するメリット・効果を紹介します。

メールセキュリティソフトの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。

メールセキュリティソフト6選|比較・選定ポイントとおすすめ「メールセキュリティクラウド」の特徴

メールセキュリティソフト・メールセキュリティクラウドとは

メールセキュリティソフトとは

 

メールセキュリティソフトとは、メールを介したサイバー攻撃やメールの誤送信などを防ぐためのソフトウェアです。メールのセキュリティ対策に特化しており、メール送受信の安全性を高めるさまざまな機能が備わっています。

 

電子メールによる連絡・情報交換はビジネスに欠かせないものですが、ウィルス感染や情報漏洩などのリスクがあるため適切な対策が求められます。近年、メールを用いたサイバー攻撃は巧妙化していますが、メールセキュリティソフトを導入することでリスク管理を強化できます。

メールセキュリティソフト・クラウドで実現できること

メールセキュリティソフトで実現できること

 

メールセキュリティソフトの導入により、主に以下の2点を実現できるようになります。

マルウェアやスパムメールを防御

マルウェアやスパムメールなどの攻撃を受けると、機密情報の漏えいやパソコンが機能不全に陥るといったリスクが高まります。メールセキュリティソフトを導入すれば、ウィルスやなりすましなどの脅威を監視・検知し、受信する前にブロックしたり、メールを安全に扱えるよう無害化したりできるようになります。

 

  • 送信元の偽装判定によるブロック
  • マルウェア検知
  • 危険要素を無害化して受信
  • 受信フィルタリングによるスパム・迷惑メールの排除
  • アラート通知

誤送信・内部からの情報漏洩の防止

情報漏えいは、メールの送信先の設定ミスのほか、内部不正によっても起こる可能性があります。メールセキュリティソフトには、メール送信を一定期間保留しておく機能などがあり、メールの内容や送信先に誤りがないかチェックする猶予が設けられています。

 

また、添付ファイルを自動的に暗号化する機能では、パスワードがないとファイルを開封できないため情報漏えいを防止できます。

 

  • 送信一時保留(時間差送信)
  • 添付ファイルの自動暗号化
  • 上長承認機能
  • BCC自動追加

メールセキュリティソフト・クラウドの導入で得られる効果

メールセキュリティソフトの導入で得られる効果

 

メールセキュリティソフトを導入することで、以下の3つのメリット・効果が期待できます。

リスク管理・コンプライアンス対策を強化できる

メールをねらったサイバー攻撃や従業員の故意によって自社・取引先の機密情報などが社外に漏えいしてしまうと、自社の信頼性が失墜し、甚大な損害を被るおそれがあります。

 

メールセキュリティソフトを導入すれば、メールの送受信におけるセキュリティレベルが向上し、リスクを未然に防ぐことができます。また、セキュリティ対策をチェックする監査にもスムーズに対処しやすくなります。

メールセキュリティ対策の効率化

従来のマルウェア対策は、監視対象のウィルスをデータベースに登録したうえで検出する仕組みだったため、新種のウィルスに対処するには手作業によるデータベース更新などが必要でした。

 

これに対応するため、パターンにない新種のマルウェアも検知できる機能を搭載したメールセキュリティソフトが提供されています。メール送受信の監視やマルウェアの検知などは自動的に行われるため、セキュリティ対策の工数削減につながります。 

安全性の高い業務環境の構築

メールセキュリティ対策が不十分なためにウィルスに感染した場合、復旧するまで日数を要し、業務に支障をきたしてしまう可能性があります。メールセキュリティソフトによってセキュアにメールの送受信ができるようになれば、従業員が安心して業務を遂行できる環境を構築できます。

メールセキュリティソフト・クラウドの機能一覧

メールセキュリティソフトの機能一覧

 

メールセキュリティソフトの主な機能を以下にまとめました。

 

機能

内容

送信元の偽装判定

送信元を偽装してマルウェアに感染させる攻撃メールをブロックする。安全な送信元のIPアドレス・ドメインをリスト登録し、リストに含まれる送信元からのメールのみ受信する方法や、送信元のドメインを検証する方法などがある

受信フィルタリング

スパムメールなどを検知して受信メールから排除・破棄する。メール本文に記載されたURLの安全性を判定するものもある

社外送信フィルタリング

機密情報や個人情報が含まれるメールの送信をブロックする

添付ファイルの自動暗号化

設定した条件に合致するメールの添付ファイルをパスワード付きZIPファイルに自動変換したうえで送信できる 

送信一時保留(時間差送信)

一時的にメール送信を留め置くことで、誤送信の場合に送信キャンセルが可能になる

上長承認機能

社外にメールを送信する際や特定の条件に合致する場合、上長が承認するまでメール送信を保留できる

BCC自動追加

社外にメールを送信する際や特定の条件に合致する場合、BCCに上長のアドレスが自動的に追加される

アラート通知

ウィルスを検出した際、アラートメールを送信する

メールアーカイブ・検索機能

送受信した全メールを自動保存し、宛先・本文・添付ファイル名などさまざまな条件で検索ができる

データエクスポート

アーカイブメールを出力できる

 

どの機能が搭載されているかはツールによって異なります。選択の際は注意しましょう。

メールセキュリティソフトでリスク管理を強化しよう

メールセキュリティソフトを導入してメールの送受信に対するセキュリティを強化すれば、マルウェア・誤送信・内部不正などによる情報漏洩リスクを低減できます。メールセキュリティが自動化されることで業務効率化の促進にもつながります。 

 

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