電話代行サービス(電話受付代行)を活用すれば、電話対応に要する労力や時間を削減できます。ただし、サービス内容は提供元によりさまざまです。自社に適する電話代行サービスを選定するには、必要な用件を整理し、各社のサービス内容をチェックすることが肝要です。ここでは、電話代行サービスの比較選定ポイントや利用時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的な電話代行サービス(電話受付代行)をご紹介します。実際に利用する企業の活用事例も交えながら、サービスの強みや特徴の解説を行います。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
電話代行サービスの比較方法・選び方
電話代行サービスを比較選定する際のポイント
電話代行サービス(電話受付代行)を選ぶ際は、次の4つのポイントをチェックしましょう。
■応対のバリエーションをチェック
電話代行サービスの選定において、まずチェックしたいのが電話応対のバリエーションです。以下のように整理できます。
- 用件のヒアリングや折り返しの案内
- FAQの対応
- 商品・サービスの注文受付
- クレーム対応
- 対応内容をカスタマイズ(トークスクリプト作成)
オペレーターが応対できる内容は、サービスごとに異なります。また、料金プランによって対応可能な範囲を定めている代行会社もあります。まずは自社に必要な業務要件を整理しましょう。
■受付時間をチェック
電話代行サービスの受付時間や対応曜日はサービスごとに異なります。自社が必要とする時間帯および曜日に利用できるサービスを選定しましょう。電話代行サービスの受付時間および対応曜日には、次の2パターンがあります。
- 平日の9時〜18時(もしくは19時)のみ対応のもの
- 土日祝日を含めた24時間対応のもの(プランにより対応時間と対応曜日が異なる場合もある)
平日の営業時間中にのみ電話受付代行を利用したいという場合は、平日対応のサービスで用が足ります。営業時間外の商品注文やサービス申し込みなどの電話対応をアウトソーシングしたいときは、24時間365日対応のサービスが望ましいといえるでしょう。ただし、夜間や土日の対応は費用が高くなるため、十分に検討する必要があります。
■受電内容の通知方法をチェック
電話代行サービスの利便性を左右する要素に、受電内容の通知方法が挙げられます。各社のサービスの通知方法をチェックして、自社で利用しやすいかどうかを検討しましょう。受電内容の通知方法は以下の5つです。
- Eメール
- 携帯電話
- LINE
- チャット(Chatwork、Slack、Google Chatなど)
- FAX(日次報告に利用)
日常的に利用しており、かつ社員が気付きやすい通知方法のサービスを選ぶことにより、重要な電話の確認漏れを防止できます。外出先での通知の確認のしやすさも考慮して、サービスを選定しましょう。
■ランニングコストをチェック
電話代行サービスの多くは月額料金制を採用しています。ただし、月額料金に含まれている内容が異なっているため注意が必要です。料金を比較する際は、以下の点をチェックしましょう。
- 月間のコール数(受付回数)
- 対応曜日・時間
各社の同一受付時間・対応曜日の月額料金を月間コール数で割ると、受付1回あたりの料金を明確に比較できます。
また、月額料金の比較は、サービス内容の違いも踏まえて行わなければなりません。応対バリエーションのほか、オペレーターの質(秘書検定や電話検定取得の有無・専門性など)も料金に影響します。コストの安さだけでなく、費用対効果も意識して料金比較を進めてください。
課題・ニーズ別に見た電話代行サービスの向き・不向きの傾向
電話代行サービスの選定は、自社の課題と要望を考慮して進める必要があります。次の表を参考にして、自社に向くサービスを検討してください。
課題・ニーズ |
向き・不向きの傾向 |
---|---|
不安があり利用するか迷っている |
・お試し期間があるサービスであれば、実際に利用してから本格導入を検討できる |
オペレーターの質を重視したい / 専門業種に対応するサービスを探している |
以下の観点から選ぶことをおすすめ ・オペレーターを秘書検定合格者または電話検定合格者などに限定しているサービス ・オペレーターの教育プログラムを実施しているサービス ・業種別のプランを用意しているサービス ・電話対応方法をオーダーメイドできるサービス |
商品・サービスの申込受付に利用したい / トラブル対応に利用したい |
・商品・サービスの受注代行を提供しているサービスを選ぶ ・24時間365日対応のサービスであれば、ユーザーのニーズに合わせやすい ・緊急時のトラブルやクレームの対応を提供しているサービスを選ぶ |
複数の担当者に受電の通知をしてほしい |
・複数名に受電の連絡をするサービスが適している。要件によって連絡先を振り分けるサービスを提供しているところもある |
外国語にも対応したい |
・外国語対応ができるサービスが適している |
自社に固定電話がない / 自社の固定電話を廃止したい |
・固定電話番号の貸出を行っているサービスが適している |
電話代行サービスの利用時に注意すべき点
電話代行サービスを利用する際は、次の2点に注意してください。
■顧客からのクレームに要注意
電話代行サービスの多くは、基本のサービス内容にクレーム対応を含みません。サービス利用中(転送設定中)に自社へのクレームが多く寄せられると、利用制限や割増料金を課される場合があるので要注意です。
電話代行サービスの中には、クレーム対応プランを用意しているものもあります。顧客からのクレーム対応にお悩みなら、専用プランがあるサービスの契約を検討しましょう。
■定期的に運用を見直す
電話代行サービスの利用開始後は、定期的な運用見直しを行ってください。最初に選んだサービスやプランが自社に適切とは限りません。電話受付件数や応対状況を定期的に確認して、費用の無駄遣いを防ぎましょう。
また、契約中のプランの月間コール数に対して実際の電話件数が少な過ぎる、あるいは多過ぎる(超過料金が発生している)場合は、契約内容を見直す必要があります。時期による電話件数の変動も把握しておいたほうがよいでしょう。費用対効果を常に意識して、無駄のないサービス活用を目指してください。
電話代行サービスの導入へ動き出そう
電話代行サービスの選定では、電話応対のバリエーションや受付時間などを入念に比較してください。ランニングコストも重要な選定ポイントです。サービス内容とコストのバランスを考慮して、自社に適する電話代行サービスを選び出しましょう。サービス導入後の運用見直しもお忘れなく。以上を踏まえて、具体的なサービス選定へ進んでください。
電話代行サービス 3選「特徴」と「活用事例」
1.fondesk
(参照元:https://www.fondesk.jp/)
サービス名 |
fondesk |
キャッチフレーズ |
オフィスの電話対応をゼロに! |
サービス概要 |
fondeskは、オフィスにかかってくる電話の対応を代行し、受けた電話内容をチャット(Slack・Chatwork・Microsoft Teams・LINE・LINE WORKS・Google Chat)やメールで報告するサービス。 |
向いてる形態 |
BtoB |
導入社数 |
約 3300 社 (2022年07月01日時点) |
導入企業の傾向 |
毎日3件以上会社の電話が鳴る・営業電話が多い・時々大事な電話がかかってくる・誰かに電話対応業務が偏っている など |
機能一覧 |
・ブロックリスト |
価格 |
・スタンダートプラン 11,000円 / 受電数 |
運営企業 |
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サービス詳細 |
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サービス資料 |
導入した企業の声
株式会社ウィルゲート 専務取締役COO 吉岡 諒様 経営管理室 小濱様 経営管理室 GM 佐藤様:
導入目的は、電話対応の工数が多すぎて、生産性が下がっているため。fondeskを活用することで、社内の固定電話をなくすことができ、月間6万円のコスト削減ができました。
2.電話代行サービス e秘書
(参照元:https://www.tas.bell24.co.jp/)
サービス名 |
電話代行サービス e秘書 |
キャッチフレーズ |
プロに任せて、 安心&業務集中 |
サービス概要 |
数多くの大手企業に選ばれるコールセンター品質を小規模ビジネスでも |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
導入社数 |
約 24000 社 (2021年03月19日時点) |
価格 |
・スタンダードコース 10,000円 / ~(月額) |
運営企業 |
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サービス詳細 |
3.電話代行・コールセンター代行サービス
(参照元:https://denwadaikou.jp/)
サービス名 |
電話代行・コールセンター代行サービス |
キャッチフレーズ |
「安心+満足+成果」が得られる電話代行サービス |
サービス概要 |
貴社のビジネスをサポートするために豊富なサービスをご用意しております。 |
向いてる形態 |
BtoB/BtoC |
機能一覧 |
・基本サービス |
価格 |
・価格はお問合せください |
運営企業 |
|
サービス詳細 |