営業活動を成約・売上に結びつけるための包括的な支援・助言を行う「営業コンサルティング」。営業の業務範囲は幅広く、コンサルティング会社のサポート内容も多岐にわたります。ここでは、営業コンサルティングのサービス内容と活用するメリット、コンサルティングの流れを説明します。
営業コンサルティングの導入を検討している方は以下の記事も参考にしてください。
営業コンサルティング 5選|比較・選定ポイントとおすすめ「営業コンサル・営業研修」の特徴や活用事例
営業コンサルティングとは
営業コンサルティングとは、企業の営業活動の課題を分析し、営業力を高めるための支援・コンサルティングを行うサービスです。リード獲得から商談・アフターフォローまで一連の営業活動をトータルサポートし、売上・利益を伸ばす仕組みを構築します。
営業コンサルティングは、主に以下のような課題を解決します。
- 自社の営業の問題点が把握できていない
- 商談のノウハウ・スキルが不足している
- 営業体制を見直したい
- 営業活動やマネジメントが属人的で成果にバラつきがある
営業コンサルティングのサービス内容
営業コンサルティングで提供されているサービス内容は、大きく以下の3つに分けることができます。
- 組織課題の分析・戦略立案
- 営業ノウハウの仕組み化・営業人材の育成
- 顧客の獲得・育成の仕組み化
従来からの手法であるフィールドセールス(外勤営業)にくわえ、インサイドセールス(内勤営業)に対応しているコンサルティング会社もあります。具体的なサービス内容は各社異なりますが、提供されている内容例として以下に紹介します。
組織課題の分析・戦略立案
企業が達成したい目標に対して、現状どのような組織的または市場的課題があるのかを明確にし、「売れる営業組織」にするための戦略立案をサポートします。
- 市場・競合の分析
- 営業組織の調査(戦略や体制など)
- 営業担当者へのヒアリング
- 組織別・個人別のレポーティング
- 営業・マーケティング戦略の立案
営業ノウハウの仕組み化・営業人材の育成
成果を出すための営業ノウハウを仕組み化し、営業担当による活動内容やスキルのバラつきを標準化することで組織全体の底上げを支援します。コンサルティング会社によっては、現場への同行や営業代行を行っているところもあります。提供されている主なサービス内容は以下の通りです。
- 営業用資料の制作
- 営業マニュアルの作成
- 商談用トークスクリプトの作成
- SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)などのツール導入支援
- ロールプレイング
- 現場同行、フィードバック
- プレゼンテーション研修
- 営業代行
- カスタマーサクセスの支援
顧客の獲得・育成(ナーチャリング)の仕組み化
顧客の獲得や育成のための仕組み化を支援します。フィールドセールスとインサイドセールスの分けによってもアプローチ方法は変わりますが、主な例として以下に挙げます。
- セミナー企画・運営
- 見込み顧客リストの作成支援
- 見込み客育成(リードナーチャリング)の設計
- インサイドセールスの設計
- アポイント代行
- リード分析、バイヤーマトリクス作成
営業コンサルティングを活用するメリット
営業コンサルティングを活用することで、3つのメリット・効果が期待できます。
自社に不足しているノウハウ・スキルの獲得
商材は魅力的なのに営業活動がなかなか成果に結びつかない場合は、営業体制や営業担当のスキルに何らかの課題がある可能性があります。しかし、自社にノウハウが不足していると、効果的な改善策を見いだすのは難しいものです。
営業コンサルティング会社には成果につながる営業ノウハウが蓄積されているため、自社の課題に沿ったソリューションを提案してもらえます。Webやメールを用いたアプローチ手法やインサイドセールスのノウハウなど、新しい営業ノウハウを獲得することも可能です。
営業力の底上げ/営業の属人化を防ぐ
「一握りのトップセールスに成果の大半を依存している」「個々の営業活動がブラックボックス化している」といった課題を抱える企業は少なくありません。営業コンサルティングを活用すれば、営業担当の活動内容やスキルをチェックして個々の課題を洗い出し、研修やロールプレイングを通して以下のようなスキルを強化できます。
- ヒアリング力
- 課題発見・分析力
- 状況対応力
- クロージング力
営業スキルの底上げによって、属人的な営業体制からの脱却を図ることができます。
アポイント・受注率の向上
営業コンサルティングを活用して営業プロセスの見直しや個々のスキル向上策を実施すれば、効果的な営業組織が構築できるようになります。全体の営業力が強化されることで、質の高いリード獲得やアポイント数の向上、有効商談数の増加、ひいては受注・売上アップが期待できます。
営業コンサルティングを利用する流れ
営業コンサルティングを利用する場合の一般的な手順は以下の通りです。
問い合わせ・相談
自社の課題やコンサルティングしてもらいたい内容を相談します。営業コンサルティング会社によってはHPにお問い合わせフォームが設けられています。その後、コンサルティング会社と日程調整し、面談にてコンサルティングの方向性を相談します。自社の営業活動の現状や課題を整理しておきましょう。
見積書・企画書の確認
相談内容を受け、営業コンサルティング会社から見積書・企画書が提示されます。企画内容やスケジュール、料金に含まれるサービス内容をよく確認してください。双方合意したら契約を結びます。
コンサルティング実施・成果検証
企画内容に沿ってコンサルティングが実行されます。コンサルティングは営業担当の協力なくしては成立しないため、コンサルの目的・内容をあらかじめ社内に周知しておきましょう。施策実施後は目的や目標に対する成果を検証し、次のアクションにつなげます。
成果アップのために営業コンサルティングを活用しよう
市場環境が厳しさを増す現代において、営業活動の重要性はこれまで以上に高まっています。自社の営業体制・プロセスに課題を感じている場合は、効果的な営業ノウハウの習得や営業スキルの底上げをサポートする営業コンサルティングを活用してみてはいかがでしょうか。
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